this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
紫雲英畑に寝ころんで
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
● レンゲ色の風 ●
不意に強く吹いた風がレンゲを揺らす。
哀坂 零葉
は靡く長い黒髪を押さえて、揺れるレンゲを眺めた。
慣れない寮生活をはじめて、約1ヶ月。
それなりに楽しいこともあるし、皆と一緒に騒ぐのも悪くない。
けれどそれでも、家族とだけ暮らしているのとは勝手が違う。人付き合いで少しずつ溜まっていたストレスを解消するために、たまにはのんびりしてみようかと、零葉はレンゲ畑にやってきたのだった。
(……風が心地良いわね……)
長い髪の手入れは大変だけれど、こうして風を感じることも出来るから、やっぱり伸ばしていて良かったと思う。
ふぅ、と思わず息をついた零葉を、後ろから
緋王 輝夜
が追い抜いていって、レンゲの中にぱたっと寝転がった。
「お花のベッド、ってなー。どんなベッドより休めそうだぜ」
身体を伸ばす輝夜はいかにも気持ちよさそうで、零葉もやってみようかと心動かされたけれど。
(……服が汚れてしまいそうだわ……)
土の汚れはなかなか落ちないものだし、寝転がったら葉の汁もついてしまう。潔癖症の零葉にとっては、草の上に直接寝転がることは到底無理だ。
1人のほうがくつろげるかと、零葉は皆とは少し距離をおいて、立ったままレンゲの花畑を眺めた。
零葉同様、
逆巻 天野
も皆がいる辺りから少し離れた場所を選んだ。
人混みが苦手なほうだから、これくらいの距離感が天野にとってはちょうど良い。
ごろんと無造作にレンゲ畑に寝ころぶ。
「うん。こういうの……いいなぁ」
柔らかなレンゲのクッション、土と草の匂い。
それらを感じながら、天野は間近に咲くレンゲを観察した。
「このレンゲの花畑がもう少ししたら水田になるんですねー」
薄野 五月
はレンゲ畑に水田の佇まいを重ね浮かべた。
青空を映す水面とそこから伸びている緑の苗。
収穫間際の金色の稲穂が頭を垂れて、風に揺れるさま。
きっと奇麗な景色だろう。
それどころか、収穫が終わって土がむき出しになった田でさえも、その下に春の芽吹きを待つレンゲの種を抱いているのだと思うと、愛おしむべき景色なのだと思う。
笹奈 深鈴
はひっそりとレンゲ畑の片隅に座ると、目を閉じて太陽のほうに顔を向けた。
まぶたを通して、明るい初夏の日差しを感じる。
太陽に照らされた顔はぽかぽかと温かく、その温もりがじんわりと心にまでしみてきそうだ。
「なんだか幸せ気分だね」
良く晴れた青空の下、こうしてゆっくりしていられるっていいな、そんな気持ちで深鈴はひなたぼっこを楽しんだ。
そうしてくつろいでいる様子の皆の中、
御剣 刀
は晴れない気分を抱えながらレンゲ畑に寝ころんだ。
けれどのんびりとしている訳ではない。
横になっている間も、刀の中にあるのは強さを求める焦燥感だった。
(もっと……もっと強くならないといけない。そうでないと……)
またあんなことに直面したときに、無力感に苛まれることになるだろう……と、刀はもう何度思い返したのか分からない、あのときのやり取りを思い出す。
(俺はあのとき、ちゃんと自分の口で言うべきだった。『子供に終わろうって言って下さい』って……)
必要なことだと理解していたから、父親に話そうとした。
けれど、それがあの父親に対してどれほど残酷なことなのかを考えると、どうしても言えなかった。最後まで言い切ることが出来なかった。
それが自分の弱さなのだと刀は思う。
結局、その言葉を天野に言わせてしまったことが、刀にとっての後悔となっている。迷惑をかけてしまった……と。
沈む心を持て余しながら寝ころんでいた刀は、頭を何かに叩かれて我に返った。
ぺしぺしぺし。小さく軽い感触。
そしてふわふわと柔らかいものがすりすりとこすりつけられる。
目を開けるとそこには茶トラの子猫がいた。
「ああ、にゃーくん……」
ということは飼い主である
桜庭 円
も来ているはずだ。半身を起こして見回せば、熱心にスケッチしている円の姿が目に入った。
レンゲソウに顔を近づけてじっと観察しては、円はスケッチブックに筆を走らせる。このレンゲ畑を紹介してくれたのが牛瀬ということもあり、真面目に自然観察しているのだろう。
「よう、桜庭」
声をかけながら、刀はにゃーくんに煮干しをやった。
ふんふんと匂いを嗅いだあと、にゃーくんは嬉しそうに煮干しを食べ始めた。
「刀くんも来てたのか」
スケッチブックを一旦閉じて、円がやってくる。
「遠くに行かないようにって言っておいたのに、さては冒険していたなー。でも良かったね。おかげでおいしいものを食べられて」
円は可愛くてならないようににゃーくんの首下を指でくすぐった。
「桜庭も食うか?」
「僕は煮干しは遠慮しとくよ」
「煮干しじゃなくて……こっち」
刀が円に差し出したのは、肉や『しののゐ』のコロッケだった。ここに来る前に商店街で買ってきたものだから、まだほんのりと温かい。
「これ、ソース無しでも美味しいんだ」
「わぁい、コロッケか、ありがたくいただくよ。実はお弁当忘れてきたんだ」
いただきますと円が食べ始めると、にゃーくんが欲しそうにコロッケを見つめる。
「それよりこっちが良いんじゃないか? 魚新のちくわだ」
千切ったちくわを手の平に載せてにゃーくんに食べさせながら、刀はもう片方の手でおやつを取り出す。
「きらく屋の駄菓子もあるよ」
「ずいぶんと商店街で買い物をしてきたんだね」
円は面白がっている口調で言うと、遠慮無くもらうよと駄菓子にも手を伸ばした。
コロッケと駄菓子を食べ終えると、円はレンゲソウを編んでにゃーくんにかけた。にゃーくんは驚いたように後退り、ぽてんとお尻をつく。
そんな様子が可愛くて、円は楽しそうに笑うのだった。
<< もどる
1
2
3
4
5
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
紫雲英畑に寝ころんで
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
ねこの珠水
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月30日
参加申し込みの期限
2013年04月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!