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紫雲英畑に寝ころんで
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● 花よりお弁当 ●
なんだかお腹がすいてきた……と
笹奈 深鈴
は携帯で時間を確認してみた。
「もうお昼かぁ」
空腹も感じるはずだと、深鈴はお弁当を……といっても、途中のコンビニエンスストアで買ってきた菓子パンと野菜ジュース、というメニューなのだが……取りだした。
レンゲ畑の風情にあうかどうかは微妙だが、それでも部屋の中で食べるよりもずっとおいしく感じられることだろう。
「お弁当それなの? 良かったらこっちに来て一緒に食べない?」
琴村 嬢
がそれに気付いて深鈴を手招く。
「いいの?」
「うん。皆で分けて食べられるように、多めに持ってきたから。はりきって作りすぎて、荷物多くて運ぶの大変だったよー。哀坂さんも良かったら一緒にどうぞー。牛瀬先生もね」
「なんだかワシはいかにもついでな誘い方やな。けど有り難くいただくわ」
よっこいしょとかけ声をかけると、牛瀬は弁当の前に座った。
「お茶とコーヒーもあるからね。どんどん食べて、どんどん飲んで」
嬢は弁当を広げた。
弁当のメニューは、卵焼きにタコさんウィンナー、サラダ。おにぎり、サンドイッチ、といった誰にでも好まれる定番のものだ。
カラフルな色彩が、外で食べる楽しみを引き立てている。
「じゃ、僕も遠慮なくもらうね。うん、美味しい!」
深鈴が卵焼きを口に入れ、にこりと笑った。
「あたしもたくさん弁当を持ってきたから、一緒に食べようぜ」
緋王 輝夜
は次々に知り合いに声をかけてゆく。
「蓮はこの間助けてもらった礼を兼ねて、是非食べてくれ。あたしは家事全般得意だから、味もいけてると思うぜ。天野、弁当あるから一旦起きろよ。五月もここ座って好きにつついてくれ。修も弁当食べるだろ?」
「ああ、有り難く頂くよ」
八神 修
は礼を言うと、素直に輝夜お手製の弁当をご馳走になるのだった。
弁当を食べ終わると、皆はいっそうくつろいだ気分でレンゲ畑に散っていった。
修も皆が楽しんでいる様子やレンゲ畑の風景をカメラに収めながら、付近を散策していたが、
「あ……」
レンゲ畑の一画が白く見えるのに気付いて、急ぎそちらに向かった。
何が咲いているのかと見てみれば、それは白いレンゲソウの群生だった。
紫の中の純白は、理屈で原因が分かっていてもなお不思議な感じで、修は何枚も角度を変えながらそれを写真に撮る。
それから、牛瀬もこういうものには興味があるのではないかと思い当たり、呼びにいった。
やってきた牛瀬は、これは見事やなぁと白レンゲの群生に見入った。
修は白レンゲを接写した後、なんとはなしに自分が今考えていることを牛瀬に話し出す。
「俺は勉強は全般的に好きですが、特に化学と生物が好きなんです」
動物にも好かれるので『獣医になるしかないじゃないか」と冗談を言ったら、『それいいね』と賛同された。そのときはほんの冗談で言っただけだったのに、それ以来修は自分の将来を考えるとき、『獣医』を含めるようになった。
「獣医も悪くないとは思うんですが、父のあとを継ぐつもりでいますし、その期待もされているんですよね……」
それに反してでも獣医を選ぶのか、といわれると答えられない。父の後継者となるのも厭な訳ではない。けれど獣医という職業が気に掛かる。
修が打ち明ける進路に関する悩みを、牛瀬はじっと聞いたあと口を開いた。
「良かったな」
「え? 良かったですか?」
牛瀬の言葉の意味を捉えかねて修は聞き返す。
「ああそうや。生徒の多くが自分の進路について考えるのは、たいていもっとずっと後のことや。進路を決めんとあかん時期が近づいてきて、やっと考え始める生徒もおる。それどころか、決めなきゃならん時点になっても自分が何を目指したいのか分からず、途方に暮れる生徒だっておるんや。そう考えれば、今から進路についてとっくりと悩めるってこた、かなり良いことだと思わへんか?」
高校1年生になったばかりの修には、まだ進路について考える猶予がたっぷりとある。
これから見聞きすること、体験すること、すべてを材料に自分の将来を決める手がかりにできるというのは、修にとって有益なことなのだと牛瀬はいった。
「先生は……どうして教師という職業を選んだんですか?」
ふと気になって修は牛瀬に尋ねてみた。
「ワシか?」
牛瀬は何かを思い出すような目になった。
「……高校んとき、すごい鈍くさい先生がおったんや。一生懸命やっとるのにいつも空回りして、それでも笑って飛び回っとった。いかにもひ弱そうで、指で押しただけでも転びそうな先生やったから、ワシもようからかって遊んだりしとったんやわ」
牛瀬だけではなく、生徒もそして同僚の先生たちも、その先生を下に見ていた。
けれどある日。
ある事件が起きた際、その先生は全身で牛瀬を庇って立ちふさがってくれた。
「そんときの先生の背中は、いつものように頼りなくて、けど絶対に生徒を護るんだっていう力が満ちてたんや。だからといって、すぐに教師になろうと思うたわけでもないし、その出来事もいつしか忘れてしまってたんやけどな……」
牛瀬は左手で作った拳を、ぽんと右手で包むような仕草をした。
「もうワシには何もない、すべてが真っ白で空っぽや……そう思うたときにな、ぱあっと脳裏に浮かんだんや。弱々しくて、でも強かったあの背中がな。――教師になった理由は1つ2つに絞れるものやないけど、あの背中が導いてくれたんは間違いないやろな」
参考になる話ではないだろうが、と牛瀬は照れたように付け加えて話を締めた。
「いいえ、教えてくださってありがとうございました」
修は牛瀬に礼を言い、話を変えるために白レンゲに目をやった。
「海野厚が『月夜の畑』で書いた白レンゲもこうだったんでしょうか」
「月夜の畑?」
「そういう童謡があるんですよ」
修は一節『月夜の畑』を口ずさむ。
「ワシは聞いたことないなぁ」
「そうですか。この歌を思うと、夜の白レンゲが見たくなります」
夢とまがえるようなその風景を出来れば1枚撮ってみたいと修が言うと、
「撮るなら急がんと、月夜の水田になっちまうぞ」
そう茶化して、牛瀬はまた皆のいるほうへと戻っていった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
ねこの珠水
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月30日
参加申し込みの期限
2013年04月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年04月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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