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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
寝子島高校救出戦
●●●心変わり、その身を賭して●●●
円側に逃げてきたのだろうか、『何か』だった空間から出てきたのは民族衣装風の服を着た少女だった。
しかも、息を切らして冷や汗を流し、恐怖に顔を染めている。
円と目が合い、その恐怖は深みを増した少女はその場でへたり込んでしまう。
浅く呼吸を繰り返している少女は自分の死期が近づいているかの形相だった。
「くっ…くるなぁ…！」
「えっと…君もピエロの仲間？ できれば洗脳解いてあげてくれないかな？」
「ぁ…あ…」
敵にしては怯えすぎている幼い少女の姿に円は優しく声をかける。
円の言葉に困惑している少女は周りを確認する。
現在操っているのは女生徒と男子生徒が一人ずつ。
少女の前には円、後ろには蛇那伊、横から近づいてくるのは修だ。
少女の感覚としてはこれだけの魔法使いに対して人形が少なすぎる。
何かが起こらない限り殺されることを覚悟しなければならない。
それだけの戦力差が証明されてしまったために絶望をしている。
加えて契約関係に有るはずのピエロはうずくまったままだ。
「イベントに失敗し先走った意趣返しにも失敗し…そろそろピエロは立場マズいんじゃないか？」
「ぇ…なんでそれを…」
近づいて来た修の言葉に返してからしまった、という顔をする少女。
修は確信を持って説得をすることにした。
自分は敵ではないとでもいうようにゆっくりと近づいて、それでいて答え次第では敵と見なす。
修の態度にはそんな威圧が込められていた。
「どちらに付くのが得策かな。ピエロと敵対しなくてもいいから、手を出さないでくれ」
「……そ、れは」
修の提案は、少女にとって受け入れられる内容ではない。
しかし、状況が状況のため、ピエロの助けを待つこともできない。
明確に答える訳ではなく、人形…生徒たちの傀儡を解くことで答えた。
「…！ ありがとう！」
「ぅ…」
少女が傀儡を解いた事が分かった円は視線と目線の高さを合わせ、礼をいう。
安堵の笑顔で礼を言われた少女は言葉に詰まる。
少女の知る冒険譚ではここで自分の命を保証する約束をするはず。
その言葉を紡ごうとしたときに、低い声が聞こえた。
「それハァ…契約違反ダロォ！ 傀儡師ィ！」
傀儡の解けた生徒から剣を、背についてたカッターを使って少女…傀儡師に投げつける。
投げる、とは正確には異なっており、速度も高度も落とさず、まっすぐに傀儡師に向かっていくのだ。
ピエロの様子を伺っていた刀、ヨハン、勇、梢はその刃を避け、傀儡師の近くにいた修も避けられた。
遮るものがなくなったその刃は、しかし、傀儡師に突き刺さることは無かった。
「ぇ…ぁ…」
「桜庭！」
「もー、怖がるぐらいなら、危ない事はしないの」
刃と傀儡師の間に入ったのは円だった。
慌てて修と蛇那伊が駆け寄る。
傀儡師は汗と涙で変な顔をしていたが、笑顔で大丈夫？と円は言う。
深々と背に刺さった剣とカッターの痛みをできるだけ見せないように、と。
本当は机や盾が有ればベストだったのだが、思いの外刃の速度が早かった。
それに円は自分のろっこん【ブレイブハート】の発動を感じていた。
自発的に危険な行動に出ることで運を上昇させる、危険では有るろっこんだ。
だが、発動を感じられたということは最悪、死ぬことはないだろうとぼんやりと考える円。
それに、一緒に数々の事件を乗り越えてきた仲間たちもいる。
少し、休んでもいいだろうか、そんな誘惑に苛まれる。
「…ピエロ、ボクがしたのは裏切り行為だが、契約書に明記されている。自分の命を最優先にしてよいと」
「ハァ？ 依頼を投げ出していいとは書いてないヨォ！」
「…分かった」
言葉を交わした傀儡師とピエロ。
傀儡師は涙や汗を拭き、円に近づいて右手を差し出した。
修と蛇那伊は警戒をするが、円の状況に変化が現れた。
剣とカッターが浮き、抜き取られた部分に光が灯る。
体の損傷はなくなり、血も吹き出たりはしなかった。
「あれは…私のろっこんと同じ雰囲気がするのです」
「と言うことは桜庭は無事な可能性が高いって事か？」
「たぶん…そうなのです」
離れたところから戦況を見守り続けていた美咲紀とザ・ストレイト。
ザ・ストレイトは生徒の保護と美咲紀の護衛を担っていた。
美咲紀は状況に関わらず、流れる汗も無視して舞続けている。
そのおかげで碧南を含むほとんどの生徒たちは外傷もなく、よい状態が保たれていた。
「…ボクは帰る。礼を言う。ありがとう、緑髪の少女」
先ほどまでの恐怖は、なぜか無い少女はボーイッシュな仕草を見せる。
気絶している円の強運は傀儡師が離脱すると言う形に成ったのかも知れない。
少女にしか見えていない迷彩服の様なものを取り上げ、空間と同化して消えて行った。
円側に逃げてきたのだろうか、『何か』だった空間から出てきたのは民族衣装風の服を着た少女だった。
しかも、息を切らして冷や汗を流し、恐怖に顔を染めている。
円と目が合い、その恐怖は深みを増した少女はその場でへたり込んでしまう。
浅く呼吸を繰り返している少女は自分の死期が近づいているかの形相だった。
「くっ…くるなぁ…！」
「えっと…君もピエロの仲間？ できれば洗脳解いてあげてくれないかな？」
「ぁ…あ…」
敵にしては怯えすぎている幼い少女の姿に円は優しく声をかける。
円の言葉に困惑している少女は周りを確認する。
現在操っているのは女生徒と男子生徒が一人ずつ。
少女の前には円、後ろには蛇那伊、横から近づいてくるのは修だ。
少女の感覚としてはこれだけの魔法使いに対して人形が少なすぎる。
何かが起こらない限り殺されることを覚悟しなければならない。
それだけの戦力差が証明されてしまったために絶望をしている。
加えて契約関係に有るはずのピエロはうずくまったままだ。
「イベントに失敗し先走った意趣返しにも失敗し…そろそろピエロは立場マズいんじゃないか？」
「ぇ…なんでそれを…」
近づいて来た修の言葉に返してからしまった、という顔をする少女。
修は確信を持って説得をすることにした。
自分は敵ではないとでもいうようにゆっくりと近づいて、それでいて答え次第では敵と見なす。
修の態度にはそんな威圧が込められていた。
「どちらに付くのが得策かな。ピエロと敵対しなくてもいいから、手を出さないでくれ」
「……そ、れは」
修の提案は、少女にとって受け入れられる内容ではない。
しかし、状況が状況のため、ピエロの助けを待つこともできない。
明確に答える訳ではなく、人形…生徒たちの傀儡を解くことで答えた。
「…！ ありがとう！」
「ぅ…」
少女が傀儡を解いた事が分かった円は視線と目線の高さを合わせ、礼をいう。
安堵の笑顔で礼を言われた少女は言葉に詰まる。
少女の知る冒険譚ではここで自分の命を保証する約束をするはず。
その言葉を紡ごうとしたときに、低い声が聞こえた。
「それハァ…契約違反ダロォ！ 傀儡師ィ！」
傀儡の解けた生徒から剣を、背についてたカッターを使って少女…傀儡師に投げつける。
投げる、とは正確には異なっており、速度も高度も落とさず、まっすぐに傀儡師に向かっていくのだ。
ピエロの様子を伺っていた刀、ヨハン、勇、梢はその刃を避け、傀儡師の近くにいた修も避けられた。
遮るものがなくなったその刃は、しかし、傀儡師に突き刺さることは無かった。
「ぇ…ぁ…」
「桜庭！」
「もー、怖がるぐらいなら、危ない事はしないの」
刃と傀儡師の間に入ったのは円だった。
慌てて修と蛇那伊が駆け寄る。
傀儡師は汗と涙で変な顔をしていたが、笑顔で大丈夫？と円は言う。
深々と背に刺さった剣とカッターの痛みをできるだけ見せないように、と。
本当は机や盾が有ればベストだったのだが、思いの外刃の速度が早かった。
それに円は自分のろっこん【ブレイブハート】の発動を感じていた。
自発的に危険な行動に出ることで運を上昇させる、危険では有るろっこんだ。
だが、発動を感じられたということは最悪、死ぬことはないだろうとぼんやりと考える円。
それに、一緒に数々の事件を乗り越えてきた仲間たちもいる。
少し、休んでもいいだろうか、そんな誘惑に苛まれる。
「…ピエロ、ボクがしたのは裏切り行為だが、契約書に明記されている。自分の命を最優先にしてよいと」
「ハァ？ 依頼を投げ出していいとは書いてないヨォ！」
「…分かった」
言葉を交わした傀儡師とピエロ。
傀儡師は涙や汗を拭き、円に近づいて右手を差し出した。
修と蛇那伊は警戒をするが、円の状況に変化が現れた。
剣とカッターが浮き、抜き取られた部分に光が灯る。
体の損傷はなくなり、血も吹き出たりはしなかった。
「あれは…私のろっこんと同じ雰囲気がするのです」
「と言うことは桜庭は無事な可能性が高いって事か？」
「たぶん…そうなのです」
離れたところから戦況を見守り続けていた美咲紀とザ・ストレイト。
ザ・ストレイトは生徒の保護と美咲紀の護衛を担っていた。
美咲紀は状況に関わらず、流れる汗も無視して舞続けている。
そのおかげで碧南を含むほとんどの生徒たちは外傷もなく、よい状態が保たれていた。
「…ボクは帰る。礼を言う。ありがとう、緑髪の少女」
先ほどまでの恐怖は、なぜか無い少女はボーイッシュな仕草を見せる。
気絶している円の強運は傀儡師が離脱すると言う形に成ったのかも知れない。
少女にしか見えていない迷彩服の様なものを取り上げ、空間と同化して消えて行った。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年08月27日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年09月03日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年09月03日 11時00分
