this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
MILK HALL
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
「最近の中学生ってしっかりしてるのねぇ」
料理をしながら康子がポロッと漏らした言葉を聞いて、紅葉は店内で働く職業体験の中学生たちの様子を観察した。確かに康子の言う通り——否アルバイトに慣れている者が多い高校生組よりはたどたどしさもあるが、そんな所も愛嬌と片づけられるくらいに彼らは優秀だ。
法規に達していない年齢だとしても、たどたどしい部分はお姉さんとして手伝ってあげれば、普段からアルバイトが出来るんじゃないかと思ってしまう。そういえばこの店には、普段から手伝いをしている中学生が既に存在しているではないか。
「イリヤ君も中学生なのよね」
「はい、こっちの中学はまだ通ってないですが……」
「ロシアの学校ってどんな感じなのかしら? 日本と違うの?」
単純に好奇心に満ちた質問だ。近くにいた時子も気になっていた話題らしく、話しを促す。
「ロシアのお話を聞かせてくれますか……?」
イリヤは宙を仰いで逡巡し、口を開く。
「制服が違います。ロシアの学校、制服があるのは特別の学校です。普通は私服か、家で用意するものなんです」
「家で……って、自分で作るの?」
話しを掴みかねた紅葉の質問に、イリヤは笑って答えた。
「作るのじゃない時もあります。白のシャツと茶色のスカートとか、学校ごとにナントナクで決まってて、それに合っている好きなものを用意して、着てました。
女の子は入学式と卒業式に黒いドレスに白いエプロンつけて……、このお店と同じような服でした。
僕も中学の制服が届いたら、通学始めるんです。ツメエリ。高校は制服違いますね」
「そうね、私たちの学校は学年ごとに色が決まってて——」
「もうすぐ寝子祭が有りますから、観に来ると違うのが分かるかと思います……」
互いに文化の違いに触れながら、イリヤが日本と寝子島に慣れていくのと一緒に、紅葉と時子はミルクホールの仕事に慣れていった。
* * *
寝子島高校の1年生
常闇 月
が、友人の
八神 修
と一緒に店に訪れたのは、日が落ち始める頃だった。
「いらっしゃいませ」
相手にへりくだるのが苦手な征一郎に迎えられ、この店を選んだ修は月を振り返って誤魔化すように苦笑いした。店内に居る女性客から熱い視線を集めている征一郎は、良く言えばクールなだが、悪く言えば無愛想なのだ。
店の空気自体は悪くはないが大丈夫だろうか、と店内を見回していると、こちらに手を振っている店員がいる。
「よう、常闇いらっしゃい」
月の友人がアルバイトをしている事を知ると、途端に店に対して信頼感が湧いてくるから不思議だ。
「落着いた感じで、ゆったりできそうだ」
「はい、そうですね」
応じる月の微笑みを見て、修は暗い店内でも分かるほど、頰を赤く染めている。
(最近、常闇が笑うようになって、とても嬉しい。俺を慕ってくれてるのも、とても嬉しい)
征一郎が月にメニューを手渡したのも早々、月は直ぐにメニューから顔を上げ、こんなことを言い出した。
「おすすめを頂きましょうか」
「ああ、ケーキを二つ頼む。それからコーヒー」
修はクールに振舞っているつもりだが、実は甘いものが好きなようだ。期待の眼差しに貫かれ、征一郎は瞬間思考を停止させる。
今アルバイトをしていても、今日初めて訪れた店なのだ。メニューの内容は暗記したが、まさかの無茶振りに動きまで止まってしまう。そんな様子は後ろから見ていても目だったのか、弦月が征一郎の横から顔を出した。
「こちらの『シベリア』が当店のお薦めです」
店での職業体験を進めてきた母と、開店前に康子たちから聞いた知識で、メニューの該当欄を示す。
「ミルクホールで定番のケーキなんです。ケーキというか、カステラサンドのような……ケーキです」
「因みに当店はアンコではなく羊羹派です」
隣のテーブルをリセットしていたレナートが、そう付け足してくれた。詳しそうな店員を見つけ、修はレナートを呼ぶ。
「これって自家製か? 貴方が作ってるのか?」
「ケーキは店内でキッチン担当のスタッフが作っております」
「もしかして皆寝子高の生徒さん?」
「はい」と、征一郎とレナートは同時に返答した。こんな質問をしてくる辺り同窓なんだろうと予想出来るものの、今は店員の立場として接客の姿勢は崩さない。
「彼は今日職業体験にきてくれた中学生ですよ」
修はカウンターを見て、興味深げにレナートを見つめる。
「双子か。どちらがお兄さんなんですか」
「カウンターの方です。僕は次男です。ケーキセットをお二つ、ケーキはシベリア、お飲物はコーヒー二つで宜しいでしょうか」
「頼む」
修が頷くと、レナートは征一郎にメニューを取るように目配せし、にこりと笑みを残して、その場を去った。
注文が終わると、修は鞄から何かのカタログを卓上に広げる。
「冬の外套も良いし、スキーウエアも新調したいし迷うな」
「うぃんたーすぽーつ、ですか」
独り言を聞いてカタログを覗き込んだ月は、顔を上げてどたどしく言った。
「冬の計画をしてるんだ。常闇は経験がないのか?」
「ええ、スキーとかスノーボード、といった単語や大まかな内容まではわかっているのですが、実際にしたことがありませんね」
「常闇はどんな遊びを冬の山ではしてたんだ?」
「私が冬期にしたことがあるといえば……雪中行軍とか、吹雪等に遭った際のビバーグの仕方でしょうか」
(ああそうだ。彼女はそういう世界からきたんだった)
修は得心して、月に優しく笑いかける。
「ビバークのやり方は知ってて損は無いな。教えてくれるかい?」
「え……どのようにするか、ですか。
まずは道具と、予備の衣服等が重要になります。十分な装備がなくては……無残な結果になります。他には——」
月はそこから饒舌に話し出した。
——予め天気情報を得ておく、風雪を凌げそうな場所を調べておく。ツェルトと登山用折り畳み傘を組み合わせて使用等と説明し、最後にこう締めくくった。
「大事なことは油断しないことと冷静であることに努めることです」
「ありがとう、参考にするよ」
修に言われて、月は指先をもじもじしながら頰を染めている。
「偉そうな事を言っていますが、私も一度だけしか経験がないのでなんとも」
そこでもう一度カタログに視線を落とした修は、良い案が出たらしく顔を明るくした。
「そうだ。スキーはどうだ? 常闇ならコツはすぐ掴めると思う。シーズンになったら誘うよ」
「いいかもしれませんね。
八神さんはよく私を連れ出してくれます……私にとって、八神さんは得難い存在です。
いつも私が誘ってもらってばっかりな気がして少しだけ気後れしそうです」
「気後れなんて……いいんだよ。
いつも楽しみにしてくれて嬉しいさ。常闇が喜んでくれればそれで……」
テーブルの上ですっと伸ばされた手に望まれて、月も応えるように手のひらを差し出す。触れ合った小指を繋いで、二人は照れ笑いながら約束の指切りを交わした。
カウンター越しに見る二人の客は良い雰囲気で、それを破るのが憚られた征一郎は、コーヒーを乗せたトレンチを持ったままそこで足を止めていた。
そこでふと横を通り過ぎようとした後輩の気配に、征一郎は「おい」と弦月を呼び止めた。
弦月は振り返った征一郎がそっぽを向いていた為、一瞬聞き間違えかと思ってしまう。後輩の方はあの時「世話になっている人だし」と軽いつもりでした手助けだったが、征一郎は年下に助けられるという今まで無かった経験に、苦い感情を覚えていたのだ。
「……忘れてなきゃこの借りは返す」
素直じゃないが、やはり良い人なのだ。改めてそう思った弦月は、苦笑しながら「はい」と応えるのだった。
<< もどる
1
…
6
7
8
9
10
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
MILK HALL
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月09日
参加申し込みの期限
2015年08月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!