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MILK HALL
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(もうこんな時間……)
日の光眩しい昼下がりの空を見上げ、マンションから出た
朝鳥 さゆる
は深呼吸する。
身体だけの関係の相手と一夜を過ごし、浴びたばかりのシャワーの熱に火照る身体も、秋風に吹かれていると冷え込んで行くようだ。
未だ湿った髪が頰に張り付き、冬が近くなった事を感じさせる。
(もう少し乾かしてくるべきだったかしら)
ぼんやりと思いながら腕時計を確認すると、時計の針は午後2時を過ぎたと示している。
「——中途半端ね」
現在地は旧市街。ここから誰もいない星ヶ丘の自宅へ帰るにしても、昨日とは別の誰かの腕の中で夜を過ごすにしても、と彼女は考え往来を歩く。
ふと、看板が目に付いた。
(ミルクホール……、小一時間ぐらいなら時間潰しになるかも)
落ち着いた店構えとは裏腹、「いらっしゃいませ」と出迎えてきたのは予想外にまだ幼さの残る中学生くらいの少年だった。
と言ってもさゆるも学生の身なのだが——。
案内された席でメニューを開く伏し目がちな外見や、まとっているメランコリックな雰囲気は、とてもそうは思わせなかった。
「季節のケーキセット、ストレートティーで」
注文は直ぐに運ばれてきた。
一口含んで、意外な美味さとゆっくり味わい始める。
そうして食事が終わると、空になったカップを前に、静かな空気に身を委ねた。
——このまま何も考えず、過ごそうか。そんな風に思っていたところ、先ほどの店員がやってきた。
「失礼します」とティーポットの取っ手を掴む仕草で、彼が何をしようとしているのか気が付いた。わざわざお代わりを注ぎにきたのだ、中々気が利いている。
「お味は如何でしたか?」
「美味しかったわ」
無愛想にはなってしまうが素直にそう答えると、彼は嬉しそうに破顔して「ごゆっくり」とテーブルを離れていった。
言われたからそうした訳でもないが、一時をこのミルクホールで過ごし、時計が夕方を告げたタイミングで席を立つ。
ドアベルの音を聞きながら、休息の時間を終えた。
——珍しいこともある。そう思いながら、さゆるは日の落ちた往来を歩いていく。
今夜は睡眠薬の力を借りずに、眠れそうだった。
* * *
夕方——。
交代の夜間シフトの店員たちがやってきて、中高生のアルバイトたちは長い一日から解放された。張り詰めていた緊張の糸が解けると、どっと疲れがやってきて、時子など椅子に座り込んだまま微動だにしなくなってしまう。
それでも充実した気分だった。
羽衣は制服を脱ぐ前にもう一度と鏡の前に立ち、独り言のように今日の感想を喋りだした。
「お店の雰囲気と制服が素敵だからかな、結構忙しかったけど動き回るのは苦じゃなかったよ」
「だが普段なら絶対にやらねぇ事をやって疲れた。この経験が自分の音に活かされるかは不明だが、帰ったら一曲弾く」
征一郎の嘆息しながらの言葉に皆が笑いを漏らしていると、芳しい匂いが鼻腔をくすぐる。つられてドアに振り返ると、三兄弟がトレンチに料理をのせてやってきた。三人の夕食にしては妙に多いと思っていると、続いて康子がひょこっと顔をだす。
「皆お疲れ様。中学生の子にはお給料出せないけど、これくらいはね。遠慮無く食べてって!」
これから夕食時とあって慌ただしく戻っていった店長を見送ると、エリセイがまず英二の前に皿を置いた。
「オムライス!」
「さっき好きって言ってたろ、康子おばさんにリクエストしてみた」
「やったー! まかないってちょっと期待してたんだ」
早速スプーンで半熟の卵を割ろうとして、英二はぴたっと動きを止める。この黄色の上に鎮座する緑の葉は——
「セルフィーユ!」
「正解。どうぞ召し上がれ」
そこからは楽しい食事の時間だった。仕事を終えたばかりで心が解けているのと、同じ仕事をした独特の結束感で会話はトントンと切れ目なく続く。
「やっぱり美味しいな」
給仕の間食べてみたいと思っていた料理を口に運んで直治が言うと、皆同意を示す。
「僕たちのミルクホールでも、こんな料理が提供出来たらいいね」
ロベルトが微笑んだのをきっかけに、武道が寝子高祭の話をする。紅葉が中学生たちを「是非遊びに来て」と誘ったところで、そろそろお開きの時間になった。
やはり中学生のお手伝いは早めに上がるらしい。康子もエリセイもレナートもまだキッチンとホールを駆け回っている中で、一人だけ手の空いたイリヤが皆を送ろうと外までついてきた。
「今日は有難うございました」
「いやぁ、ミルクホールについて学ぶ場を与えてくれた事に対してむしろお礼を言いたいZE☆」
武道に続いて皆がそれぞれ礼を返すと、最後に直治が気恥ずかしそうにイリヤに応えた。
「こっちこそ。えっと……
今日はその……ありがとうございました。今度は客としてくるね。食べてみたいメニューまだまだあるし」
「うん、待ってるね!」
また来て欲しいと腕ごとブンブン振っている笑顔に見送られ、彼らは看板のある角を曲がり往来に出た。
「このお店、いつまでも続いて欲しいな」
羽衣が零した言葉に頷いて、街頭の灯りに照らされながら帰宅する。
少しだけ特別な一日は終わり、明日からまた学校だ——。
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あとがき
担当マスター:
東安曇
ファンレターはマスターページから!
シナリオにご参加頂き有難うございました。東安曇です。
初めての仕事は緊張するものですね。初めての経験、初めての場所での仕事とアルバイトを頑張る皆様のキャラクターたちと一緒に、一喜一憂しながら執筆致しました。
シナリオをお楽しみ頂けたら幸いです。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
東安曇
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月09日
参加申し込みの期限
2015年08月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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