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【寝子祭】歌って踊って楽しんで
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<北校舎>
・
華道部
:謎解きゲーム『花のいろは』、華道部活動教室(北校舎1階の特別教室)
特別教室の扉が半ばまで開く。楚々とした着物姿で
秋ノ宮 こまち
が入ってきた。縮緬のバッグを肩に掛けている。
「誰も来ていないようね」
昨日に部員と一緒に用意した大量の切り花の元に歩いていく。
「花瓶に生ける花は……」
エニシダの黄色い花の連なりを見て目が微笑む。緑が映えるレザーファンと一緒に抜き取った。赤やピンクのカーネーションは適当に摘まんで地味な色の花瓶を選ぶ。
戸棚から花ばさみを取り出し、こまちは畳が敷いてある一角に正座した。
花ばさみの小気味よい音をさせて花瓶に花を挿していく。中央にカーネーションを据えて光沢のある緑のレザーファンで取り囲む。エニシダは左右から勢いよく飛び出して綺麗な曲線を描く。
「ついに来たな寝子祭の当日!」
興奮気味に入ってきたのは
伊勢 エリカ
であった。銀色の髪は躍動しているかのように少し乱れていた。
「秋ノ宮、早いな。その作品は観賞用か」
「おはよう、伊勢さん。今日は謎解きがメインだけど、華道部らしいアピールもあった方がいいと思って。部員獲得に繋がるかもしれないからね」
「さすがだな。謎解きの問題の方はどうだ?」
エリカは立った状態で腕を組み、鋭い眼付きで不敵に笑う。
こまちはすっと立ち上がる。花で彩られた花瓶を窓際の目立つところに置いた。
「私はクロスワードにしたわ。白マスを埋めて七つの数字を順番に並べるとキーワードの『ほれてみづべに』になる仕掛けよ」
「凝った作りだな。私は暗号形式で五問を用意した。答えを順に並べればキーワードの『あらつらさ』になる段取りだ」
そこに
本条 小萩
が現れた。艶やかな色の着物は伝統的な矢羽根の柄であった。
「小萩も最高傑作の問題を作ってきました!」
ずんずんと歩いてきて仲間に加わる。こまちは自信に溢れる後輩に笑みを浮かべた。
「萩さん、よく頑張りましたね」
「まちさん、小萩は頑張りました!」
「これで華道部のイベント、『花のいろは』は間に合ったな。あとは成功させるだけだ」
エリカは部長らしい顔で胸を張る。耳にしたこまちは畳に置いた自身のバッグを開けた。中からたくさんの栞を取り出して畳に広げる。精緻な作りのコサージュは点々と置いた。
「参加賞の押し花の栞を作ってきたわ。三つのキーワードを言い当てる正解賞にはコサージュね。キーワードのアナグラムを解く完全正解賞はミニサイズのブーケに決まっているけど、誰が作ればいいのかしら?」
問題ないという風にエリカは余裕の表情を見せた。
「その時に手の空いている部員がブーケを担当すればいいだけだ。それとここに来る前に顧問のウォルター先生にも声を掛けておいた。直にくるだろう」
「先生は金髪で見栄えが良いから、女性客が多く見込めそうね」
こまちは柔らかい物腰で言った。エリカはにやりと笑って言葉を足した。
「客寄せパンダ的な意味でな」
「先生にはパンダになって貰いましょう」
溌剌とした小萩の声に、来たよぉ、とのんびりした声が返ってきた。
三人は声の方を向いた。開いた扉に寄り掛かるようにして
ウォルター・B
が立っていた。短い金髪に白いスーツが品の良さを醸し出す。青い猫のような瞳を細めていた。
こまちは笑みを湛えて前に出る。
「顧問のウォルター先生がいて下されば華道部の士気も上がります。今日はよろしくお願い致します」
「客寄せパンダ的な意味で頑張るねぇ」
「先生も人が悪いな」
動じた様子のないエリカが笑って言った。
空いた時間は全員で清掃に励み、やがて本番を迎える。
三ヶ島 葵
が北校舎にやってきた。薄っすらと笑みを浮かべて周囲を見やる。時に首から下げたカメラを構えて写真を撮った。
「ここだねー」
葵は特別教室に気軽に入っていった。
正面の椅子に顧問の
ウォルター・B
が足を組んで座っていた。葵は軽く頭を下げる。
「非公式新聞部の者だけど取材にきたよー」
「そう言えばあったねぇ。僕よりも部長に話を聞いた方が良い記事を書けるよ、たぶんだけどねぇ」
「わかったよー」
葵は畳の方に移動した。女子大生風の二人が座布団に座って前屈みになっていた。畳に置いた紙に何かを書き込んでいる。
その前には三人の部員が正座の姿で向き合っていた。葵は邪魔にならないように近づいて声を掛ける。
「非公式新聞部が取材に来たよー」
近いところに座っていた
伊勢 エリカ
が顔を向けた。
「ふむ、寝子祭の当日も取材か。ご苦労なことだな。まあ、入ってくれ」
「遠慮なく上がらせて貰うねー」
真ん中にいた
秋ノ宮 こまち
が背後から来客用の座布団を掴んで、すっと斜め前に押し出した。どうもー、と葵は遠慮なく座った。座る位置を確かめると早々に取材を始めた。
「華道部の出し物は『花のいろは』になっているんだけど、その意味を教えてくれるかなー」
小さな身なりの
本条 小萩
が高々と手を挙げる。葵は、どうぞー、と先を促した。
「いろはには基本の意味があります。いろは歌が有名ですよね。それと小野小町の『花の色は うつりにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに』の行頭の『花のいろは』に掛けています!」
「へー、ちょっと待ってねー」
葵は笑いながら手帳を取り出し、備え付けのボールペンで手早く書き込んだ。
「取材を兼ねて問題に挑戦していかないか?」
エリカは暗号を書いた紙を葵の膝の上に置いた。返事は必要なかった。
「暗号が五問でー、一問に一つの言葉が隠されているんだねー」
「そういうことだ。引っ掛け問題は無いから、素直に答えを書けばいい」
先に始めた客の二人は手を止めていた。葵は気楽な様子で答えを書き込んでいった。
「出来たようだな」
エリカは葵の答えを覗き込む。
「正解だ。へらへらしているくせにやるな」
「ヘンに緊張しなかったのが良かったのかもしれないねー」
二人の客も正解であった。共に笑顔で、良かったね、と手を取り合う。
「あのー、少し聞きたいんだけどー」
葵は解答した紙を見ながら言った。
「答えの『あらつらさ』なんだけどー、これ自体に意味とかってあるのかな?」
「それはキーワードだ。そう言えば説明を聞いていなかったな。三人の言葉を順に並べると一文が出来上がる。これが最後の問題で有名な俳句のアナグラムだ。正解すれば賞品も出すぞ」
「参加賞は花の栞よ。三人の問題に正解すればコサージュね。アナグラムを解くと花のブーケを進呈するわ」
こまちは自身が作成した問題の紙を配る。少し難易度が上がったことで二人の客が小声で相談を始めた。
「私の問題はクロスワードです。問題に答えて空欄を埋めていただきます。一から七の数字が書かれた空欄を順番に繋げると、答えのキーワードが浮かび上がります。問題が難しい場合は、私がヒントを差し上げますので気兼ねなく聞いてください」
その話に客の二人は安心した表情で問題に取り組んだ。葵は笑みを浮かべて空欄に文字を入れていく。
髪の長い客の一人が困ったような笑みでこまちに聞いた。
「青い薔薇の花言葉の三文字がわからないのですが」
「とても不思議なことが起きた時に使う言葉です。神様の、と言えばわかるでしょうか」
「あ、わかりました!」
女子大生風の二人は、これだよね、と言いながら空白に答えを書き入れた。こまちは穏やかな表情で葵の方に目を向ける。
「わからないところがあればヒントを出すわ」
「こんな感じになったよー」
葵はこまちに紙を見せた。
「正解よ」
「私達もできました。どうですか?」
二人の客は心配そうな顔で同時に紙を見せる。こまちは感心したような表情で、正解です、と答えた。
「よかったー」
「やったね」
二人は子供のようにはしゃいだ。
最後の出題者、小萩は後ろに隠していた紙を両手に持つと、勢いよく振り返った。
「ふふ~、皆さんの頭脳に挑戦ですよ!」
右手の紙には花の絵が描かれていて個々に一文字の平仮名が割り振られていた。左手には工夫を凝らした五問の問題が書いてある。
記者らしく葵が質問した。
「左手の紙が問題なのかなー」
「そうです。江戸時代に流行した判じ絵を参考に小萩が作ってみました! 見た目から答えを導き出すのです! この五つの問題の答えは全て花で統一されていて、こちらの右手の絵の中にある平仮名を正しく並べると、答えのキーワードがわかる仕組みです」
鼻の穴を膨らませて力説した。小萩の両手が塞がっているのでこまちが解答用の紙を各自に配った。
葵は問題を見ながら小首を傾げる。
「うーん……これは難しいねー。すぐには答えが思い付かないよー」
笑みを作ったまま、受け取った白い紙に飛び飛びで答えを書いていく。三問目は桜で『と』を入れた。五問目は桔梗と考えて『る』を選ぶ。
「どうですか、皆さん。小萩の問題は甘くないですよ」
「あ、これスミレだよ」
ボブカットの客が声を上げた。小萩の片方の眉がピクリと動く。目にした葵は口ずさむように言った。
「四問目は菫でー、『も』が入るんだねー」
「それはどうでしょうか」
小萩は鼻の横を人差し指で触る。その仕草を見たウォルターがのんびりした口調で言った。
「人は情緒不安定になると鼻を触る傾向があるらしいねぇ。話を逸らす目的の他に生理的に鼻がむず痒くなるそうだよぉ。今の状況だと嘘を吐いた時に、その無意識の行動が出るような気がするねぇ」
「むー、可愛い部員をさり気なく窮地に陥れては駄目なのです」
「自分でいうところにユーモアのセンスを感じるねぇ」
ウォルターはにこやかに返す。
二人の客は同じ問題で頭を悩ましていた。
「でも、この問題は難しいよね」
「最初の二問が全然わからない」
目にしたこまちは小萩の耳元に口を近づけた。
「ヒントが必要かもしれないわ」
「……そうですね。解けてこその謎解きですよね」
小萩は即興でヒントを出した。一問目は顔であることを明かす。客の二人は口々に、漢字の小に見える、と主張した。結果的には全員の答えがクチナシになって『ひ』という文字に行き着いた。
最大の謎は髪の長い客が変わった手順で言い当てた。
「ここまでの答えが『ひともる』だから、二番目は百合の『が』になると思いました。その考えでWを見ていたら、ウエストの頭文字に見えてきました。漢字では西になって二と四にも読めます。あとは胡瓜を平仮名にして二番目の文字と四番目の文字を繋げて百合の正解に辿り着きました」
完成度の高い問題が災いした。
全てのキーワードが出揃った瞬間、ボブカットの客が猛烈な勢いで紙に文字を書き殴る。
「加賀千代女の俳句だよね! 学校で習ったことがあるよ」
書いた答えを小萩に見せた。
『あさがほに つるべとられて もらひみづ』
「むー、正解です。お二人の見事な連携でした。おめでとうございます!」
小萩は二人の客に少し大きめのブーケを贈った。閃きの花言葉を持つトレニア、それと知恵のサルビアを加えた。参加賞としてこまちが、たおやかな身のこなしで全員に花の栞を手渡す。了承を得た葵が全員の溌剌とした姿をカメラに収めた。
エリカは腕を組んで二人の客に称賛を送った。
「逆転の発想には驚いたな。キーワードが揃ってからの解答の早さにはびっくりだ。二人とも、おめでとう」
「ありがとうございます」
「楽しかったよ」
二人の客は笑顔で帰っていった。
最後に残った葵はエリカに軽く頭を下げる。
「取材協力、ありがとうー」
「良い記事を書いてくれ。最後に名前を聞いてもいいか」
「私は非公式新聞部の三ヶ島葵だよー。それと記事は私なりに頑張るつもりだよー」
「三ヶ島、またな」
葵は微笑んで次の目的地に向かって歩き出す。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
145人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月22日
参加申し込みの期限
2015年08月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月29日 11時00分
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