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【寝子祭】前夜祭ダンシングアピール
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教師コンテストが終わり、いよいよ次は生徒たちによるステージだ。
すっかり盛り上がる会場に向けて、ステージ上の
久良木 優菜
は深々と一礼する。
「みなさま楽しんでいらっしゃいますか? ここからの司会はわたくし、久良木が務めさせていただきます。慣れない身ですが、どうぞよろしくお願いいたします」
そう告げる彼女自身、ステージの衣装といっていいほど華やかなドレスを身にまとっている。原色のフリルドレスに大きなリボン。どんなに大変な仕事も、可愛い服を着れば疲れも吹き飛ぶ気分になれる。
一礼した彼女の背後には、プロジェクターで映し出された大きなうさぎのシルエットが。
久良木が頭を上げるのと同時に、幕間で流していたやわらかなパステルカラーの柔らかな光が、とたんにぎらぎらとしたサイケデリックな色合いに表情を変える。
開始を告げるド派手な演出のテーマは「日常から非日常へ」。
シルエットのうさぎも目に鮮やかな原色で染め上げられており、ゆったりとした可愛らしいメルヘンな踊りから激しいダンスに変わっている。
突然の演出に、一瞬あっけに取られた会場はすぐに大きく盛り上がった。
楽しそうにステージを見る観客たちに、久良木は嬉しい気持ちでいっぱいになる。
(……肌荒れ覚悟で2週間ほど夜更かしして作った甲斐がありました……!)
「みなさん、本番は明日ですが――」
今日もめいっぱい、楽しみましょうねーっ!
こちらもサイケデリックな色合いに染められた黒うさぎのぬいぐるみジャックを掲げて久良木が声をはりあげると、観客たちも呼応するように沸きあがった。
開始の演出に会場が盛り上がっている頃。
幕の閉じたステージ裏では「例のアレ」の準備がすすめられていた。
「あっっち! ちょっとこれ熱すぎじゃねーの!」
一仕事終えた
吉祥寺 黒子
は、興味本位で突っ込んだ指を大仰に振りながら言う。
「いやいや、これくらいしとかないと面白くないよ」
一方の
蜂矢 時生
はマイペースにそう言って――それどころか更に温度をあげようとしている。
「こらこら、もうあげちゃ駄目よ――確かに熱いけど、一応保健の先生と相談して、すぐに冷ませば火傷にならない温度にしているはずよ」
あくまで理論上は、と付け足しつつ言うのは
早坂 恩
だ。
言いながら、彼は金たらいの上に大量の氷を敷き詰めている。
「ともあれ……」
まるで地獄の大釜のように煮えたぎる熱湯風呂を見つめながら、吉祥寺はめずらしく怯えたような口調で言った。
「これに挑戦するやつ、気の毒だよな……」
「さて、ミスター・ミス寝子高コンテストがいよいよ始まります!」
最初に名前を呼ばれたのは――
八十八旗 信彦
と
上穗木 千鶴
のペアだった。
ステージ脇に控える2人は、揃いのチャイナ服に身を包んでいる。
「いやー、まさか1番目の登場とはね! 緊張するなあ」
口ぶりとは裏腹に、八十八旗はこの状況を楽しんでいるようだった。
一方の上穗木はすっかり緊張しきっているようだ。
やっぱりボクは……、とか細い声でつぶやいてステージ袖から一歩後ずさりする。が、八十八旗がそれを見逃すはずもなく、逃げようとする上穗木の腰をがっちりつかんで引き止めた。
「ちょっ、どこ触って……!」
「ほらほらちーちゃん、逃げちゃ駄目だよ」
「で、でも……あんなにたくさんの人の前……で……」
「だからいいんじゃないか」
たくさんの人に見せ付けてやろう、俺たちのアピールをさ。
八十八旗は上穗木の目をまっすぐに見つめてそう言った。
このコンテストに出る目的は、引っ込み思案で人前でアピールすることになれていない彼女に自信をつけてもらうためだった。ここで逃げてしまっては、彼女は変わることはできない。大勢の人の前でやり遂げることに意味があるのだ。
「あれだけ練習しただろ? 大丈夫、ちょっとくらいの失敗、俺がカバーしてあげるから」
まっすぐ瞳を見つめられ、上穗木は思わず顔を赤らめる。
瞳を隠していた長い前髪はもうどこにもない。その視線を受け止めるしかない上穗木は、彼の真摯な言葉に小さくうなずいた。
「わ……分かった。ぼくは逃げない、ちゃんと出るよ……」
消え入りそうだけど、たしかに聞こえた上穗木の言葉。
そうこなくっちゃ、と信彦は笑ってみせると、彼女の腰をつかんだままステージへと引っ張るように歩き出す。わわ、と思わずバランスを崩しそうになる上穗木だったが、思った以上にたくましい彼の腕が体を支えてくれる。
「実行委員さん、ミュージックスタートで!」
八十八旗が気障ったらしく指を鳴らしてそう言った。
会場に流れてきたのは、耳によく響くアコーディオンのイントロ。
どこか物寂しげなそのメロディは、すぐに他の楽器も入り混じり豪華で色気のあるタンゴへと変わっていく。
緊張で固まっていた上穗木も、練習ですっかり耳慣れたその音楽を聞くと自然と体が動き出した。八十八旗のエスコートに合わせて、一歩、また一歩と踏み出してステージへと向かっていく。
「そう、その調子。いいよ、ちーちゃん」
耳元で八十八旗がささやく。
「…………」
どきどきと心臓が高鳴っているのは……きっと緊張のせいだろう。
体を密着させたかと思えば、手をつないだまま大きく腕を伸ばして体を引き離し、くるくる回ってまた抱きつく。
足を絡ませるようなステップは、練習で何度も上穗木が失敗したところだ。
しかし強引に八十八旗がリードすることで、迷いなく一歩を踏み出すことができた。
「わ、で、出来た……!」
「最高だよ、ちーちゃん」
あとはラストにもう一度、八十八旗が上穗木を抱え上げて大きく回転。
くるくるくると回りながら、曲は大きな拍手とともにラストを迎えた。
見事なタンゴで最初の入場を飾った2人。
やり切った……と思わず気が抜けそうになる上穗木の体を支えると、まだまだこれからだよ、と八十八旗は笑ってみせた。
「こ、これから……?」
「今から3分アピールだろ」
「あ、そ、そうだった……」
ダンスのことに夢中ですっかり忘れてしまっていた。
おろおろする上穗木の隣で、八十八旗はバッといきなり服を脱ぎだした。
「な、何をやってるんだきみは……!」
突然の八十八旗の奇行に驚いた上穗木だったが、すぐにその意味を察する。
ステージに運ばれてきたのは、噂の熱湯風呂。そういえば彼が本番前に「男は黙って熱湯風呂!」と少しも黙らない口でそう言っていたのを思い出す。
「司会さん、実はちーちゃんったら、ダンスの練習に夢中でアピールのことをすっかり忘れててね。俺ひとりで熱湯風呂に入るってことでオッケーかな?」
八十八旗の言葉に、久良木はうーんと細い指を顎に当てて考えてみせる。
そこでハイいいですよとあっさり認めてしまっては、せっかくの前夜祭、盛り上がりに欠けるというものだ。にこりと笑うと、久良木は首を振った。横にだ。
「ダメです。とはいえ、用意してない方にアピールを強要するのも酷な話ですし……」
八十八旗さん、あなたがもうひとつ何かをアピールしてください。
レディのためならできるでしょう? と笑顔で言ってのける久良木。
「分かった、いいだろう!」
そんな提案をあっさり飲むと、まずは熱湯風呂だ、と彼は浴槽に足をかけた。
「心頭愛で満ちれば火もまた涼しってね。それをここで証明しようッ!」
どぼん、と熱湯風呂に飛び込む八十八旗。
……熱い。なんだこれめちゃくちゃ熱い。
さすが寝子高実行委員。どーせぬるま湯だろ? 熱がるパフォーマンスだって練習してきたんだぜ? と舐めきっていた八十八旗の予想を遥かに裏切る温度だった。
が、愛で満ちれば火もまた涼しと宣言してしまった以上、すぐすぐ飛び出るわけにもいかない。
「だ、大丈夫かい、信彦くん……」
不安げに声をかける上穗木。そんな彼女に無理矢理笑顔を作ってみせる。
「な、なに……これくらい……」
そこで言葉を区切ると、八十八旗はすう、と大きく息を吸って――
「俺の愛と情熱のアツさに比べたら、熱湯風呂なんてどうということはないのさ!」
マイク無しでも会場に響き渡るほど、大きな声でそう叫んだ。
「なっ、な、何を、何を言ってるんだっ……!」
突然愛を叫ばれた上穗木は、熱湯風呂につかる八十八旗よりも顔を真っ赤にして慌てふためく。なおも何かを叫ぼうとする八十八旗に、彼女は思わず――その肩を押さえつけた。
つまり、より深く熱湯の中へと沈めた。
「うっ、うぉあああ! あっつ! ちーちゃん! キミの愛さすがにあっついよ!」
「ぼっ、ぼくの愛の温度じゃないっ! これはただの熱湯の熱さだっ!」
人前でなんてことを言うんだ、このチャラ彦は。
大好きなチャラ彦。けれどちゃんと彼女がいるチャラ彦。
きみはいつだってそうだ、人の気も知らないで――
「あ、愛とかアツさとか、そ、そんなこと叫ばれたら……ぼ、ぼくはっ、う、うれしくなってしまうじゃないかっ……!」
気がつけば声が出ていた。
あれほど自分をアピールすることが苦手だった上穗木が、人前で、声を大にして叫んでいた。
「だいたい、きみはいつもいつも、女の子みんなに優しくして……そ、そんなところも嫌いではないけれどっ……」
たどたどしくもまっすぐな上穗木も言葉に、なんだなんだいきなり愛の告白かと会場は大盛り上がりである。
「……ぼくをこれ以上ドキドキハラハラさせないでくれたまえっ だって、ぼくはきみのことが……」
そこで、上穗木はハッと我に返る。
いったい……いったい自分は、これだけの人の前で何を言っているのか……。
「きみのことが……?」
続きを促すように八十八旗が言う。
そんな彼が憎たらしくて愛おしくて、
「うるさいっ!」
どぼん! と熱湯風呂に深く沈めると、上穗木は走り去っていった。
ぶくぶくぶく、と沈みゆく八十八旗に、ステージ脇から声がかかる。
「やーいひこにゃん! そのまま沈め沈めー」
その声は――次に出番を控える
屋敷野 梢
のものだった。
……顔を真っ赤にステージから駆け出していった上穗木。
結局2人のアツいやり取りはパフォーマンスとして認められたようで、ちょうど3分を迎えたころ、熱湯風呂に沈んだ八十八旗は実行委員によって救助された。
ステージ終了後。控え室にて。
あちーあちーと火照った体を氷で冷やしながら――
「なんだちーちゃん……ちゃんと人前でしゃべれるじゃん」
ひとりつぶやく、八十八旗だった。
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3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
82人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月15日
参加申し込みの期限
2015年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月22日 11時00分
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