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【寝子祭】前夜祭ダンシングアピール
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なんとなく手に取った水着だったが――選択を、少々間違えてしまったかもしれない。
何かの手違いかはたまた誰かの仕業なのか、図らずも前夜祭に出場することとなってしまった
常闇 月
。知人たちの応援に精を出すつもりだったのだけれど……と思いつつも、決まってしまったことは仕方がない。
凝った衣装は用意できないが、幸い水着はレンタルすることができるらしい。
この寒い時期に水着ですか……、と内心戸惑いながらも彼女が選んだ水着は――。
黒のツーピース。いわゆるビキニデザインのその水着は、トップスとボトムのサイドを紐で結わえるようなセクシーなデザインをしている。
正直、かなりきわどい。
しかしもう恥ずかしがっている時間もないようだ。
出番の名前を呼ばれた常闇は、最後にもう一度だけきゅっときつく紐を締めなおし、ステージへと歩いて向かっていく。
「続いての出番は、おっと黒のビキニがとってもセクシー! 常闇月さんです!」
流れてきたのはピアノを基調とした物静かな曲。
ああそういえばダンスをするんでしたっけ、とそこでようやく思い出した常闇は、流れてきた音楽――おそらく彼女のイメージにあった曲を即興で実行委員が選んだのだろう、その淡々とした静かな曲に合わせてふわりと身を躍らせる。
ダンスというより演舞を思わせる軽やかな動き。セクシーな衣装であるものの、彼女のほどよく鍛えられた体つきは、艶やかさだけでなくしなやかさも感じさせるものだった。
とんと着地したところで、ちょうど曲が終わる。
そのまま小さく一礼すると、彼女の動きにすっかり目を奪われていた観客から一拍遅れて拍手が巻き起こった。
「似合ってるぞ、常闇!」
声を張り上げて応援するのは、友人の
八神 修
である。
そんな彼は出番を次に控えているが、仲間たちとともに常闇を応援したかったため、準備を終えたあと観客席に戻ってきたのだ。
他にも新聞部の面々が手を振ってくれているのを見て、嬉しいような気恥ずかしいような気分になりつつも、彼らに小さくうなずいてみせた。
「……どうも。1年10組、常闇月です」
そう言って淡々と軽い自己紹介をする常闇の後ろに、がらがらと運ばれてくるのは。
「実は今日、エントリーされていることを知りまして……なので、他のみなさんのように素敵なアピールなど考えていません」
そんな彼女にできるアピールは――これしかなかった。
そう、熱湯風呂である!
彼女はちょうど水着姿。ならばちょうどいいのではないかと、サンマパンではなくこちらのアピールを選んだ常闇。しかしいざ運ばれてきた熱湯風呂を前にすると、さすがの彼女のたじろいでしまう。
これがやらせでなく本当の熱湯だということは、これまでの参加者を見ていれば分かる。
「う……しかし、ここで引くわけにはいきません」
いきます、と小さくつぶやくと、一気に風呂の中へ身を沈める。
(あっ……あ、熱い!)
熱い。めちゃくちゃ熱い。
が、我慢できないほどではない。
風呂の中で三角座りをしたままじっと耐える常闇。
そんな彼女の目に映ったのは、自分を応援してくれる友人たちの姿だった。
(……もうちょっとだけ、頑張ってみます)
これまでの参加者は、どうしたことか皆異様なまでに粘ってみせた。
きっと他の挑戦者たちも、みんなの声援に励まされたのかもしれない。
ならばなおさら負けられないでしょう、と常闇は小さな体に静かな対抗心を燃やすと、煮えたぎるようなその熱さに真っ向から立ち向かう。
――立ち向かうこと数分。
「え、えーっと! これ以上はいけない! これ以上は危険です!」
ついにおろされたドクターストップ。それでも粘ろうとする常闇を実行委員が風呂から引きずり出すと、彼女の白い体は真っ赤に火照ってしまっていた。
「う、うう……ま、まだ……いけま、す」
そう言うものの、のぼせた彼女の体はすっかりフラフラである。
そのまま両脇を実行委員にひょいと抱えられると、拍手を背に引きずられるように舞台から退場していくのであった。
控え室に担ぎ込まれる常闇に、
八神 修
は心配そうに声をかける。
「常闇、大丈夫か? だいぶ無理をしたみたいだが……」
「は、八神さん……お見苦しいところを見せてしまいました」
用意されたパイプ椅子に腰掛け、朦朧としつつ答える常闇。
「見苦しいだなんて、そんなことない。立派だったぞ。ただ――」
彼女の健闘をたたえつつも、八神はどこか気まずげに目を背けている。
「……ただ、その水着はちょっと過激かな。近くでみると」
八神に指摘され、そこでようやく常闇は自分の姿に気づく。
そんな2人の会話を横で聞いていた実行委員の
綾辻 綾花
は、慌てたように常闇の体にバスタオルをかぶせた。
「ご、ごめんなさい! アイシングの方に夢中になっちゃって!」
「いえ、私は大丈夫です……。実行委員の方も、ありがとうございます」
あくまでクールに答える常闇。
「あ、そういえば八神さんはもうすぐ出番です。準備は大丈夫ですか?」
綾辻に尋ねられ、八神はああとうなずいてみせた。
「八神さん、次が出番だったんですね。がんばってください」
「俺も熱湯風呂に入るんだ。常闇が頑張った手前、情けないところはみせられないな」
そう言うと、八神は羽織っていたジャージを脱ぐ。
体力の低さを自覚し、春からずっと鍛えてきた八神。
その甲斐あってか、あらわになった体はうっすらと筋肉がついているのが見える。
「気をつけて、八神」
その鍛えた腹筋にロープを巻きながらそう言ったのは、実行委員の
蜂矢 時生
だ。彼もこのあとに出番を控えており、お互いにがんばろうと声をかける。
「ああ――実行委員が用意した熱湯風呂、どんなものか楽しみにしてるよ」
蜂矢の言葉に応じると、舞台脇に設置されている演劇用の梯子を登ってステージ上の梁へと登っていく。
「続いては、八神修さんのステージです!」
司会のアナウンスの後、ステージが暗くなる。
流れてきたのはとあるスパイ映画の、誰もが知っているテーマソング。
そのイントロを聞きながら、八神は決して低くない梁の上、ロープを片手に覚悟を決める。
(男には、やると決めたらやらねばならぬ時があるんだ――)
文化祭の話があがったとき、まず彼は司会役に立候補しようと考えた。
今までの彼なら、そのままその大役に名乗りをあげていたかもしれない。
しかし――機転と知恵でみんなを支えるだけでなく、直接現場に飛び込む勇気こそ自分に必要なのだということを、これまでの高校生活で彼は知った。
ぎゅっ、とロープを握り締めると、意を決して八神は梁を蹴った。
暗転した舞台にスポットライトがきらめく。照らし出された八神はまるでスパイさながら、ロープにぶら下がりながら降下する。その想像以上の演出に観客は目を丸くさせ、友人たちの中には冷や冷やと見守る者もいた。
無事に着地し、音楽に合わせて八神が踊るのはロックダンス。
曲が盛り上がってくると、八神はばっとパーカーを脱ぎ捨て、司会の
久良木 優菜
の手を取ると、ヒロインに見立ててマイムをする。
「わ、わわ……!」
打ち合わせなしのアドリブに久良木は驚いたように目を白黒させるが、そんな彼女を八神はしっかりとリードしてダンスを踊る。
曲が終了すると、舞台に向かって深々と一礼。一拍遅れて釣られるように久良木もぺこりとお辞儀をし、会場は大きな拍手に包まれた。
「まるで本物のスパイみたいです、すごいです!」
顔を紅潮させながらマイクに向かって言う久良木。
「スパイならこの試練も乗り越えられるのでしょうか!? 彼を待ち受けているのは――」
おなじみこちらの熱湯風呂だ! と
久良木 優菜
が声を大にして言うと、ステージにがらがらといつもの浴槽が運ばれてくる。
「なるほど……これは確かに熱そうだ」
あの常闇がすっかりのぼせあがるほどの熱湯だ。火傷の心配はない――と信じたい、にせよ、これに飛び込むのはなかなかの勇気がいる。しかし。
しかし――勇気なら既に手に入れた。覚悟はもう決めてある。
ふう、と一息つくと、八神はどぼんと浴槽に一気に沈み込んだ。
(……! さ、さすがに……熱い、な)
肌が焼けるような熱さ。しかしそのたまらない温度にじっと耐えながら、八神はぴくりとも動かない。
「動かなければ、温度よりも低い体温が熱湯の温度をさげるはず」
目を閉じながら、八神はそう口にする。
「大体において、敵は己自身。心頭滅却すれば火もまた涼しだ!」
体を動かさないよう唇だけ動かしてそう主張する。
もっとも、この名言を残した人物は焼死してしまっている訳だが――
「八神くん、ファイトー!」
じっとその温度に耐えていると、観客席から応援の声が届いてくる。
口に手を当ててそう言ったのは
日暮 ねむる
だ。
「シュー君、水着姿とってもセクシーですよぉ! 熱視線案件ですよこれはっ!」
ぱしぱしとカメラを撮りながらからかいまじりの声援を送るのは、彼と同じ新聞部に所属する
椿 美咲紀
だ。
その隣では、
後木 真央
も飛び跳ねながら声援を送っている。
「修ちゃんが水着魅せに挑戦するとはなのだっ!? 修ちゃん頑張れなのだ!」
「ふふ、冬のイベントのネタが捗りそうですよぉ」
不敵に笑ってそう言う椿の言葉に、捗らなくていいから記事の方をしっかり書いてくれ、と八神は苦笑いをしながらステージ上から応じる。だいたい予想はつくものの――あえて知りたくはない。
その声援に後押しされた八神は、実行委員に目配せをする。
彼の合図を受けた実行委員はうなずいてみせると、音楽プレイヤーのスイッチをいれた。
流れてくるのは、この会場にいる者ならば誰もが歌える――
そう、寝子島高校の校歌だった。
校歌を高らかに歌う八神。始めは一人で歌っていたが、やがて会場の生徒たちもぽつりぽつりと歌い始め、最終的には斉唱になって会場中に響き渡る。
ちょうど歌い終えたころ、アピールタイムが終わった。ぷはあ、と大きく息をついて風呂から出ると、のぼせてふらつく体をしっかり立たせ、八神は深々と頭を下げる。
「みんな、ありがとう!」
鍛えた腹の底から響かせた感謝の言葉は、割れんばかりの大きな拍手にたちまち包まれた。
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グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
82人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年08月15日
参加申し込みの期限
2015年08月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年08月22日 11時00分
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