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サマー! 部活動のお時間です! ~運動部編~
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剣道部5 <総当たり戦3>
(次の対戦相手は……榊原か)
「よろしく、いい試合にしようね」
六条 揚羽
が言い、
「うん、お互い頑張ろう!」
榊原 飛鳥
が返す。
両者同時に頭を下げ、蹲踞。試合開始。
2人とも疲れはピークに達してきていた。
(もう限界だ、今にもこの場に崩れてしまいたい……でもこの限界を越えた先に、さらに強い自分がいるはずだ)
竹刀に込める力を強くする揚羽。
(高身長を生かした面を狙っていくわ)
(きっと揚羽ちゃんは面を狙っているはず)
飛鳥にとってはほとんどの部員が格上だ。ここまでも先輩たちにはこてんぱんにされ、同輩にも強い者が多く、負け越しているが、決して悔しいという思いはない。 むしろ試合の度に自分の弱点を見つけることができ、一戦一戦成長しているのが実感できた。精神統一の効果もあってか、自分とより真正面から向き合えている気がする。
(揚羽ちゃんも格上だけど……だからこそ吸収できることは多い)
もうヘトヘトだが、ここでさらなる何かを掴みたい。飛鳥から果敢に攻めた。
「はーっ!」
持ち前の素早さを活かした小手打ち。竹刀でいなされ、揚羽の鍔を打つに止まる。
(やっぱり小手を警戒している……面を打つには揚羽ちゃんって背が高いし、胴は隙がないし……うーん)
(迷っているな榊原、では次はこちらから)
飛鳥のリズムを崩すように揚羽が切り込む。
(きゃっ!)
竹刀で防ぐのが精一杯の飛鳥。
(このままじゃ押されて負ける!)
体全身で揚羽の懐へ。体当たりで距離を確保しようとする。
「くっ」
予想外の反撃に、さらに面を打ち込もうと思っていた揚羽は下がる。
(……あれ、今)
揚羽の動きに癖を見出した飛鳥。
(一瞬だけ胴ががら空きになったかも?)
もう一度試す必要があった。
(距離を近めに取ってきたか)
いまにも揚羽に跳びかからんところで構える飛鳥。
(逃げ腰になったら揚羽ちゃんの思う壷だ、ここは敢えて前傾姿勢でいかないと。それにさっきみたいな展開に持っていければ!)
飛鳥から小手を狙いに行く。これを揚羽、竹刀同士を絡めるようにして払うと、小手を返しにかかる。
が、直後にはすぐ目の前まで飛鳥は接近してきていた。
(く、またか)
つばぜり合い。両者一歩も引かない。
「はっ!」
気合とともに揚羽を押し出す飛鳥。
(やっぱり空いた、胴!)
休憩のときに
南雲 銀丸
から渡されたイラストを思い出す。
(く)
揚羽も自分の隙に気づいてた。が、もう後には引けない。こちらも思い切り面を打つのみ。
「どーっ!」
「めんー!」
防具を打つ切れのいい音が、同時に場内を駆け抜ける。
(早かったのは)
(どっち!?)
2人とも審判へと姿勢を向ける。
「うーン……引き分け?」
「えぇ!?」
「そんなのアリ!?」
「ここからだとどっちが先だったか分からなくて……」
審判も困り顔だ。そのくらい2人の竹刀捌きは互角だったということだ。
「そうか……引き分けか」
「仕方ないね」
飛鳥と揚羽、小手越しに握手をかわす。
「今度は勝敗を決めようね」
飛鳥が言い、「ああ」と短く返す揚羽。そしてお礼も。
「おかげで私の弱点が少し見えたよ」
追い込まれたときに胴のガードが甘くなる。飛鳥との戦いを通して実感したことだった。
「私も、揚羽ちゃんと戦ってまた強くなれた気がする。ありがとう」
深々と礼をし、2人の試合は終わった。
(なんとか……この方と戦うまでの気力は残っていそうね)
次の相手を見据えながら
橘 千歳
は息を小さく吐く。疲れはとうにピークを過ぎていたが、気持ち的にはまだまだいけると踏んでいる。
(部長のお姉様……秋さん!)
「あなたは1年生の橘さんだね……よろしく」
矢萩 秋
も試合に参加していた。ここまで全勝。しかも短期決戦で決着している。どんな相手であれ容赦はしない。
「よろしく……お願いします」
そこかしこから漂う異質なオーラに気圧される千歳。秋は、相手の肉を食らい尽くすような、獣のごとき殺気を放っている。
(1年生の中でもなかなか成長が楽しみだと咲ちゃんが言ってたわね。手並み拝見といこうか)
開始と同時、秋が一気に攻める。
「はーっ! たーっ!」
声だけでも圧倒される。迷いのない、正確無比な動きで千歳へ迫る。
「くっ! はっ!」
千歳も負けていられない。反撃することは叶わないが、なんとか竹刀で防ぎきる。
(初撃は捌いたか。一段階突破だな)
秋の凄さは、個々の打ち方もそうだが、攻撃の前後で全く緩まない緊張にある。隙は皆無だった。
(少なくとも私には、付け入る隙を見出すことはできない)
今も攻撃を交えた後、千歳が向き直るときにはすでに臨戦態勢に入っていた。
(もう攻めて来ない……? こちらから来いと)
どこから攻めていいものか。集中を切らさず、頭では次の一手に考えを巡らせる千歳。
(基本に忠実に)
「めーん!」
面を打つ。あっけなくかわされるが、そのまま秋に距離を取られた。
(反撃をしてこない?)
相手の消極的な行動に、首を捻る千歳。
「真っすぐでいい攻撃だ」
言葉を発したのは秋だった。
「無駄がない。日ごろの努力がうかがえる。だが」
千歳の身は硬直した。もちろんいつ打たれてきてもおかしくはないので、構えは緩めない。
「剣に迷いがある。気の全てがこもっていない」
秋の鋭い考察にドキッとなる千歳。
剣道に身が入りきれていないことは千歳自身も感じていた。しかしどこへ気がそぞろとなっているのか、よく分からない。よく分からないから、解決の糸口が見出せていない。そのままの状態で試合に望むから、剣へ注ぐ気持ちも半減していた。
「何に迷っているかは詮索しないが、試合の中で、試合以外のことに気持ちを持っていかれるのは、弱者の証だ」
(う……)
思い切り脳天に刀を振り下ろされた気分だ。
「皆ひとたびこの道場を出ればただの人だ。悩むこともたくさんある。しかし道場の中にあっては、それらを捨て、正々堂々と相手、そして自分と向き合わねばならない。その覚悟無しでここへ上がるのは相手や自分に失礼だ」
その通りだ、と千歳は思う。
「表面にはない、深いところの自分と戦うのだ」
(深いところの自分)
その言葉を聞き、段々と千歳の脳裏には余計な者たちが一時的に排除されていく。
自分と、相手の秋しかいない世界に突入する。
「あなたは武道を進んでどうなりたいのだ」
(私は……)
秋に問われ、試合の最中に考える千歳。
(剣道を通して何を知りたいのか、それは分からない。でも確実に言えること。それは、強くなりたい)
「もっと」
「もっと、なんだ」
竹刀を握る手に力を込める千歳。
「強くなりたい!」
うなずく秋。このときは優しさを少し感じ取ることができた。
「いい心の叫びだ、来い」
「はい!」
結局秋に負かされることになる千歳であったが、試合を通しての収穫は山ほどあり、一つ先へと上り詰めた達成感を得るのだった。
総当たり戦が終わり、剣道部合宿一日目の全行程が終わった。
「皆さんお疲れさまでした〜夕食はできているので、宿に向かいましょう」
島岡先生が手をポンポン叩いて言う。
「みんなよく頑張った。明日もげしげししごくから覚悟しておくように」
咲の鋭い視線に、全員ため息の一つも出ない。
「宿にもデザート差し入れておいたから。バテてご飯が入らない奴も甘いものだけは摂取してね」
秋も最初のころよりは少し雰囲気を優しめにしているようだ。
「咲ちゃん、明日は私店番があるから」
「ん、そうか(正直ホッとするな……)」
「みんないいもの持ってるわね。咲ちゃんの指導も良かったわ、見直したわよ」
「そこまで言われると逆に気持ち悪いな」
「私は本当のことを言ったまでよ。島岡先生もいい方みたいだしね。寝子島剣道部はもっともっと強くなれるわ」
「……うん。ありがとう、秋姉さん」
「部長〜秋お姉様も〜早くご飯行きましょう!」
「早く来ないと内藤先輩が全部食べちゃいますよ」
「俺はそんな大食いじゃねぇよ! そういうのは御剣だろ!」
「あー腹減ったし眠てー」
尋常ではないトレーニングをこなしながらも、まだ剣道部部員たちの元気は、声を出したりご飯を食べるくらいは余っている。笑い声を響かせながら武道場を後にする一同。
「明日も皆さんが気持ちよく剣道できるように、お掃除お掃除」
一人残って、島岡先生が後片付けをしている。
「明日も怪我なく無事に終わりますように」
神棚に向かってお辞儀をするのだった。
後日。咲はこんな言葉を残して合宿を締めくくっている。
「世界や社会は理不尽だらけだ。
でもこの合宿を乗り越えた君たちならそんな苦難や逆境だらけな世界でも強くやっていけると咲は信じてる。
辛くなったら、今日の合宿の経験を思い出し、自信を持て
剣道とは人を成長させ活かす道だ…どうかその事を忘れずに精進してくれ」
技術、スタミナ、パワー、そして何より精神力。剣道部の弩ハード級な合宿は、部員たち全員を格段に成長させ、怪我人を出すことなく終わった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
小西 秀昭
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
74人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月17日
参加申し込みの期限
2014年05月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月24日 11時00分
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