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「ここ……どこ?」
夢宮 瑠奈
は、周囲を見回す。
(あたしはここに来るまで、何をしてたっけ?)
残念ながら思い出せない。それほどに唐突な出来事に感じる。辺りの様子を伺うために歩き出そうとして、誰かと手を繋いでいることに気が付いた。
「あなたは誰?」
濃い霧のため、相手の顔がよく見えない。
「私は
雨寺 凛
だよ」
「もしかしなくても、凛ちゃん?」
返ってきた声に、瑠奈は思わず聞き返す。
「瑠奈ちゃんだったんだねぇ。よかった、ひとりだと心細かったから……こうやって手を繋いでるだけでも、ちょっとホッとするよー」
凛は安堵したように笑顔を見せる。つられて、瑠奈も微笑む。霧がやや薄れてきて、お互いの表情が見えるくらいになる。
「それにしてもここはどこなんだろうねぇ? 何か心当たりある?」
凛に問われて、瑠奈は首を横に振る。
「そっか。……ん? 何か光ってる……?」
辺りを見回していた凛の動きがぴたりと止まる。光、と聞いて、瑠奈も凛の視線を辿ってそちらを見る。
霧の深いこの森は、先の見えないセカイだ。この森にあるたったひとつの道標は、霧の中にぼんやりと見える。
この得体の知れない森の中で、ほんの小さな温もりを示すような、白い光。森の奥へと誘うような、あの、光。
「じっとしてても始まらないし、これを辿ってみよっか!」
凛の提案に、瑠奈はこくりと頷いた。
「……あれっ、なんか足が沈んだ?」
耳に届いた声に、瑠奈はまさかと思って凛の足元を見た。気のせいではないらしい。凛の足も、身体も、ずぶずぶと沼に沈んでいく。
「わわ、体がどんどん沈んでいくよ!? これ、底無し沼!? た、助けてーっ!」
叫びながら、凛が瑠奈の手を強く握った。瑠奈は自分の足場を見る。凛の場所のように沈んではいない。石の上か、地盤が固いのか。
「……っ」
全体重をかけて、凛の手を自分の方へ引っ張る。泥で掴んでいる手が滑る。
瑠奈は握っていた手を、一瞬、離しそうになった。離しそうになって、悟る。
もし『離して』しまったら、光を失ってしまう。
あたしは他人を信じなくちゃいけない。世界はそういうふうにできている。
あたしが皆を信じなくなったら、あたしはあたしじゃなくなってしまう。
(あたしの信じていること。皆と暮らす平和な日々。幸せな、日々)
あたし自身が手放してしまったら見えなってしまう日々。
あたしはフツウを暮らしたいだけの子羊。
その日々を守るために嘘をついて、……でもそれは必要なこと。
一緒にいるために必要な悪いこと。
(あたしは絶対に離しません。帰って悪いことを続けるために)
瑠奈が、心の奥で強く想うこと。
(せめて、凛ちゃんを元の幸せな世界へ送り届けるために)
辺りの木や、固い地面を探って支えにして。瑠奈の手を強く握って。
ようやく、凛は瑠奈のいる地面に這い上がることができた。
「危うく沼の中で一生を終えるところだったよ……! 助けてくれてありがとう!」
「一緒に元の世界に帰ろうね」
「うんっ。それにしても怖いなぁ、ここ……もうちょっと慎重に進むね……!」
底無し沼の次は大岩が隆起してくる場所だった。剥き出しの地肌が見えて、足元から突然大岩が隆起してくる。
よろけながらも、瑠奈が凛にくっついた。岩が2人の道を邪魔するならば、繋いだ手を離さぬように、互いの距離を狭めた方が対応しやすいからだ。反対に、凛の足元に岩が出てきたら、凛が瑠奈のほうへくっつく。
大岩の場所を抜けると、今度は派手な模様の蛇が沢山いる場所に出た。瑠奈がぎゅっと手に力を込めて、凛の手を握る。凛も握り返す。
凛と瑠奈は蛇の間を縫うように、慎重に歩いた。足音を立てて蛇を刺激してしまわないよう、そっとだ。霧がかかっていると視界が悪い。蛇を踏んでしまったら、咬まれてしまうに違いない。だから、そっと。ゆっくりと。
「駆け抜けましょうか」
蛇の数が疎らになってきて、瑠奈が提案する。
「うん」
凛が頷いて、2人は手を離さないよう気を付けて駆け出す。蛇地帯の終わり寸前で、なにかにつまずいたのか、瑠奈がよろけた。
「危ないっ」
凛は咄嗟に自分の方へ瑠奈を引っ張って、倒れ込むように蛇地帯を抜けた。
「ごめんなさい、凛ちゃん、大丈夫?」
「私は大丈夫。瑠奈ちゃんは怪我してない? 疲れたのならおんぶするよ」
凛はいつもギターを背負っている。だから、見えずともパワーや体力は結構あるのだ。
「でも……」
「持ちつ持たれつ、だよ。 私もさっき、助けてもらったからねぇ」
そうして、凛は瑠奈を背負って歩き出した。一歩一歩、確実に。手を離さないよう気を付けて。
不意に道標にしてきた白い光が途切れた。光のラインは、急にぷっつりと途切れている。
「出口、なのかなぁ……?」
凛の背から降りて、瑠奈が辺りを見回し、呟く。
あの温かい白い光はどこにも無い。その代わり、石碑がひっそりと立っていた。
「やったー! 脱出できたー!」
凛は泣きながら思いっきり喜んで、手を繋いだまま、瑠奈を抱きしめる。
抱きしめられた勢いで瑠奈が石碑に触れると、さっきまで道標にしていた白い温かな光が辺りを包み込んだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
冒険
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月18日
参加申し込みの期限
2014年02月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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