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ある霧の向こうの
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「ここは……どこ……? ひ、ひとりじゃないよね……!?」
澪乃 澄佳
は周囲を見回す。霧の深い森の中、見回して分かるのはそれだけだ。ふと、ぎゅっと握った手に気付く。
「ふへ、だれ?」
声を上げて繋いでいる相手を見る。寝子高の後輩、
エヴァ・ブランシェ
だった。
「……よかった、ひとりじゃなかったんだ」
ほっとしたのも束の間、手を繋いでいることに驚いたのか、エヴァが手を離す。すると、2人の足元に黒く暗い穴が生まれた。
今度は澄佳の方が驚いて、エヴァの手を掴むようにして握る。穴は塞がって、足元はただの地面だ。
「澪乃さん、大丈夫? 怖くない?」
「だ、大丈夫。ひとりじゃないからなんもだよ」
黒い穴が開いたときは吃驚したし、さっきも今も、本当は怖かった。しかし、口には出さずに我慢する。
「それにしても……どこかしら、ここ。アマゾンの奥地……は、こんな感じじゃなかったわよね……?」
エヴァの呟きのような問いに、澄佳は頷く。寝子島ではない、不思議な世界のようだ。
ぼうっと、霧の中に光が見える。
「光を辿れば、なにかあるのかな」
繋いだ手をしっかり握るが、恐怖への震えは隠せない。そんな澄佳の様子に、エヴァが気付く。
「元の世界に戻るまでは、しっかり手を握っててあげるわ。他に手がかりも無いし、光のラインを辿っていきましょう」
2人はゆっくりと歩き出す。
手を繋いでもらったとはいえ、澄佳の心には不安ばかりが募ってしまっていた。ひとりではないとしても、怖い気持ちは消えない。気分転換にと、澄佳はエヴァに話しかける。
「最近暑いから、ムースを作ったの。夏らしくさっぱりさせたヨーグルトの」
「夏は暑いから、さっぱりしたものがいいわよね」
「うん、そうなの。美味しくできたから、帰ったら今度は夏みかんを使って作りたいなって」
そんなことを話していくうちに、こわばっていた身体も気持ちもほぐれてくる。
最初、霧の森にいるのだと気付いたときより、不安を感じなくなっていた。
「これだけ霧が深いと、足元が不安ね」
ムースの話からいくらか歩いて、エヴァは立ち止まった。手を繋いでいるから、当然澄佳も立ち止まる。
エヴァは手近な背の低い木から長めの枝を折ると、それを杖の代わりに足元を探り出す。ちなみに2人の歩いている所は舗装された道ではなく、獣道だ。杖を持っているエヴァが先導し、後方に澄佳がついて歩く。
「あ、それと」
思い出したように再び立ち止まって、エヴァは制服のリボンを解いた。澄佳と繋いだ手を、リボンで結ぶ。
「うっかり手を離してしまったときの保険よ」
そうしてまた、杖の代わりにした枝を頼りに、歩き出した。
「……急に地面がぬかるんできたわ」
土の質も、変わってきたように見える。水分の量が多く、もしかしなくても目の前に広がっているのは沼ではなかろうか。それも、底無し沼という名の。
試しに、エヴァは手にした枝で近くの地面を押してみる。枝の先はなんの抵抗も無く、ズブズブと沈んでいった。
「底無し沼、なの?」
「そうみたいね」
エヴァは頷いて底無し沼を眺める。完全に迂回すると、光のラインを見失いそうだ。となれば、比較的足場のしっかりしている箇所を踏んでいくしかないだろう。
エヴァはさっきとは別の場所を枝で押す。地面の固さを調べて、安全そうな場所を選んで。万一、沼にはまってしまっても、すぐ脱出できるよう、そっと足を下ろして進んで行く。
ようやくしっかりした地面をエヴァが踏んだとき、後方で澄佳が声を上げる。振り返れば、沼にはまってしまっていた。
「ど、どうしよう、エヴァちゃん……」
「大丈夫だから、落ち着きなさい」
涙目になり焦る様子の澄佳にエヴァは声をかけ、抜け出し方のコツを教える。
「むやみにもがいても沈む一方よ。落ち着いて片足ずつ抜きなさい」
エヴァはしっかりした地面から澄佳の脱出を手伝う。やや時間はかかったが、澄佳は底無し沼から抜け出すことができた。
「ごめんなさい、でも、助けてくれてありがとう」
「どういたしまして。私はコツを教えただけよ。抜け出せたのは、澪乃さんの前向きな気持ちがあったからよ」
エヴァがそう言うと、澄佳は強く手を握ってきた。
そうして、2人の前方、少し先に石碑が見えた。
「あの石碑が出口かしら?」
そこまで歩いていくと、霧が少し薄れている。今まで辿ってきた光のラインも、そこで途切れてしまっていた。
「あら、広いところさ出てきたね。ここまで来たら一安心、かな?」
エヴァが石碑に触れると、光が溢れ出す。きっと元の世界に戻れるのだろう。
「ありがとうね、一緒に歩いてくれて。エヴァちゃんのおかげで、怖いの、ちょっとだけで済んだよ」
石碑も森も、完全に溢れた光と同化する寸前、そんな澄佳の言葉が聞こえた。
(やれやれ、とんだ大冒険だったわ)
エヴァは心の中で呟いた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
冒険
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月18日
参加申し込みの期限
2014年02月25日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月25日 11時00分
参加キャラクター一覧
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