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【お花見】しづ心なく花の散るらむ
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●桜の春の小さな奇跡
空は、透き通る青色で、
風は、目に見えぬ緋の色で、
そして不思議も、そこにある。
「わたし、さく。桜の精の、さく」
桜色のワンピースを着て、桜の花びらの形をした翼をつけた……小さな人間のような?
「さく、さくの木に戻れないの。戻れないと、さくの木、咲けないの。どうしよう」
サイズにしてせいぜい10センチといったところだろう。その少女は人間に似ているがあまりにも小さくて、しかもちらちらと姿が透けている。ホログラム映像ですと説明されたら信じてしまいそうなほど、現実味を欠いた姿であった。
「その木は寝子島病院の近くにあるというんだな。しかし、木に小さな魔女が大量に住み着いていると……それをうち払わないと戻れないということか」
御剣 刀
は状況を聞きながら話を整理していた。さくの話は、やや観念的でとりとめがなく、同じ話を繰り返しているかと思えば、重要な部分を飛ばしてしまったりしていて、理解するのに多少手間取った。
この日、刀は体力作りのためランニングをしている途中であった。軽快に飛ばしていた矢先、寝子島病院そばの四つ辻でこの妖精の呼び声を耳にしたのである。今は歩道脇のガードレールに腰を下ろし、刀はさくの話を聞いている。
「わかった。力を貸そう」
「いいの?」
「ここまで聞かせておいてそれはないだろう。桜の花が見られないなんて寂しいもんな。それに、いわゆる普通の花見より『フツウ』のために戦うってほうが、なんというか俺らしいという気もする」
普通と言うときと『フツウ』と口にするときで、刀はイントネーションをやや変えていた。短いこの三文字のなかに、寝子島を構成するエッセンスが、ぎゅっと詰まっているように彼は感じていた。
「だからさく、その木に俺を案内してくれ」
こういう話にはもうすっかり慣れきっている刀なので、今さら妖精を見ても驚かない。とりたてて迷惑とも感じておらず、むしろ鍛錬になると前向きに捉えている。
常在戦場、以前誓った言葉を刀は忘れていなかった。たとえ自分の利益にならずとも、そこに戦いがあり、助けを求める声があるのなら、手を貸すのが彼の信念だ。幸い稽古着だし竹刀も持参している。これ以上の準備は不要だろう。
それで、と刀は言った。
「その『魔女』ってやつはどれくらいの大きさなんだ?」
「同じ。くらい。わたしと同じ、くらい」
「なら結構楽勝だな」
だとすれば単なる害虫退治程度のものではないか。
「安心しろ。すぐその木まで案内を……」
おや、と刀はまばたきした。さくの姿が少し大きくなった気がする。10センチ程度と思っていたが、よく見れば20センチはあるようだ。いやま待て50センチはあるではないか。さくが巨大化しているのか? 今やさくは1メートルほどの大きさだ。それどころか……まさかさくが大きくなっているのではなく……!
「俺、身体縮んでないか?」
「うん。魔女と戦う、同じにならないと、できない。戦うできない。魔女、見るもできない」
「同じ大きさになるのかよ!?」
気がつけばもう、刀はさくと同程度のサイズになっていた。さくが小学生、自分が高校生というくらいの身長差しかない。
何気なく手を見て刀はまたぎょっとした。半ば透けているのだ。といっても握れば手の感覚はあるし、ガードレールにも座ったままだから、幽体になったわけでもなさそうだ。ただ、自分も半分妖精のような状態になったのだとは理解できた。
「……そうそう楽はできないってことか、まあ仕方ない」
ところで、と急に不安になって刀は聞いた。
「この姿から元に戻るにはどうするんだ」
「簡単」
さくは言った。
「
さくとキスする
。10秒くらい。簡単。たった10秒」
「
なんだとっ!
」
さくという子はたしかに妖精だけあって、浮き世離れした美しさがある。文字通り透き通るような肌をしているし顔立ちも整っていた。栗色の髪もサラサラだ。だがどう見ても、彼女の見た目は小学生、それも低学年くらいなのだ!
「い、いやいやいやいや俺にも理性というものがある。どう見ても犯罪……っ! 犯罪だぞそれ! 絵的に!
ファンタジーだったら何でも許されると思うな!
」
「もしくは、さくの羽で首の下をくすぐられる。30秒くらい。それでも戻る」
「
そっちでお願いする!!
」
「でもちょっとつらい。30秒も我慢つらい。くすぐったいつらい。30秒長い」
「……いやいいから、頼むからくすぐりにしてくれ。それはそうと」
刀はガードレールの突起部分に立ち、行く手に目を凝らした。
「この姿だと病院は遠いな……距離は17倍くらいになったわけか」
「一度元の大きさ、戻したらもう、一週間くらいは半妖精の魔法きかない。一週間、遠すぎる」
「それだったらもっと病院の近くで話しかけてほしかったな……」
だがそれを聞いても、わかってる、というようにさくは微笑んだのである。
「大丈夫。あなた。飛べるようなった。風に乗って。だから大丈夫」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
オールジャンル
定員
1000人
参加キャラクター数
117人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2017年05月20日
参加申し込みの期限
2017年05月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2017年05月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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