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七峯亨は詠寛美を見ても平常心でいたようだが、市橋誉はまるで逆だ。
「詠……!」
来ていたのか、と思わず身を乗り出してしまっていた。
まさかこの場所で彼女を目にするとは思わなかった。あの招待状を寛美が受け取り、そして会場に乗り込んでくるとは。
亨と激闘を繰り広げているとき、思わず誉は拳を握りしめていた。寛美が傷つくところを見たくなかったからか、それとも、純粋に戦闘者と化した彼女に目を奪われたからか、あるいは彼女と対戦したいと思ったからか……それは自分でもわからない。
けれど、
「あの俺……いいですか? そっちに行っても」
亨と寛美の決着がついたとき、見えない糸につり上げられるようにして誉は手を挙げていた。そうして謎のマスクマン【R】に呼びかけていたのである。
寛美は誉に気付くと立ち上がった。
「なんだ市橋か。俺と闘いたいってか? 傷ついた俺なら勝てるとでも思ったか? 俺は構わねぇぜ!」
さっきまで少々沈んだ様子だったのが、誉の姿を見るや彼女は元気に怒っていた。誉はそれを見てほっとする。しゅんとしているよりは、多少なりともカッカしているほうが寛美らしい。
得たりとばかりに【R】は手を叩く。
「わかりました、互いに合意のようですから対戦を認めます。市橋選手の本来の対戦相手については都合しましょう」
いや、そっちに行きたかっただけで戦いたいというわけでは――と言いかけたものの、それもいいかと考え直して誉はうなずいた。
寛美にとっては闘いもコミュニケーション手段なのだろう。だとしたら、それに乗ってみるのも悪くはあるまい。
円形のバトルステージに足を乗せたとたん、激しい電流が爪先から頭にかけて駆け抜けていったように誉は感じた。腹の底からむくむくと表現欲求が湧いてくる。まるで自分の中に、芸術の神が降りてきたかのごとき気分だ。この想いを吐き出さずにはいられない。
誉が想いを吐き出す手段は、無論音楽だ。
小脇に抱えたスケッチブックを広げそこに鍵盤を描くと、誉は『ろっこん』を発動させた。
「詠、頼む」
スケッチブックを差し出して寛美に支えさせる。寛美は何が起こっているのかわからず、言われるままこれを支えた。ちょうど誉が引ける位置に。
「ありがとう」
言うや否、ロマン派の楽聖のごとく誉は鍵盤に指を滑らせる。そして静かに、音による自己表現を始めたのだ。
それは激しい、独立したカデンツァのような即興曲であった。
攻撃性の高い音符が連なり、ピアノであるにもかかわらず剣舞に似た、ザクザクと切り進むような音像が出現した。
なにより鮮烈なのはその歌詞だ。甘い声を封印し、叫ぶように誉は歌い出したのである。
「俺はソロ充だ! 断じてぼっちではない!
自由気ままに過ごせ、誰にも気を使わなくていい
そんなソロ活動を俺は楽しんでいる!」
どんなパンクロックよりもパンキッシュでありながら、しっかり歌えるような旋律はたちまちにして観衆を虜にする。
「星ヶ丘寮で一人暮らし。
部屋が独立して建っている……風邪など引こうものなら、咳をしても一人。
いいじゃないか、誰にも風邪をうつさないで済む」
歌うほどにそのメロディはこなれ、誉の心象風景を的確に映し出していく。
「一人焼肉に行くのが好きだ
誰にも邪魔される事なく、好きなように肉を焼いて一人で堪能できる……素晴らしいだろう」
賛同する者があるのか、客席から応とばかりに歓声が飛んだ。
「鍋専門店に一人で行くのも抵抗がない
一人鍋奉行し放題」
別方向からまた歓声が飛んだ。どんどん増えていく。
「ファミレスも一人で
ドリンクバー……読書するにはうってつけ」
一度聞いたら忘れられないメロディだ。一気呵成に誉はクライマックスに向かって駆け抜けていった。
「ヒトカラも基本
隣から楽しそうな声が聞こえても関係ない
俺は歌の練習しているのだから
一人ボーリングも楽しい
ストイックに己のスコアを極める為に、黙々と投げる
静かで集中できる時間
最高に楽しいのは一人旅だ
自分のペースで好きな所へ行け、好きなものを食べる
至福の一時」
歓声はいつのまにかコーラスに変わっていた。その場にいるほぼ全員からの分厚いコーラス、どんどん高まっていく。
すべてが頂点に達したとき、
「分かったか?
ソロ充は最強だと……!
」
どん、と鍵盤を叩くようにして曲は終わった。
周囲を眺め回し誉は驚いた。
あらゆる客が誉に熱い拍手を送っていた。誰もがその音楽をたたえていた。非リア……いや、ソロ充を讃えるアンセム誕生の瞬間だ!
ふーっと息を吐くと、誉は一礼して声援に応えた。音楽に没頭している間はすべてを忘れられる。なんともやりきった気持ちである。
「ありがとう。ご静聴、感謝する。本当にありがとう……だが、心なしか心が寒いのは何でだろうな」
「いや、いいんです。よくぞ歌ってくれました」
なんと【R】まで握手を求めて来たではないか。ぐっと誉は彼の手を握った。
リサイタルは成功したといっていい。誉はアンコールを求める声に丁重に頭を下げながらステージを降りたのだった。
この状況に流されなかった者が一人だけいる。
「ちょっと待て、試合は……どうなったっ!?」
寛美は誉を追いかけることにした。
「それとスケッチブック忘れてるぞ! こらぁっ!」
なんだか普段と逆だなと、彼女が思ったかどうかは定かではない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2016年01月23日
参加申し込みの期限
2016年01月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2016年01月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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