木々の葉の間から温かな光が弱く差し込む。
心地よい静寂に満たされたその場所は、周辺の猫たちの集会場所になっているらしい。
猫好きな人なら、集う猫たちに誘われて、この場所を訪れることができるかもしれない――
(数回の深呼吸で息を整えて
そよ風がふわりと頬を撫でる。
少し、落ち着いた)
え、っと……
(私は、そんなに疲れた顔をしていただろうか
確かに眠いのだけれど。
心配そうに気を使ってくれる彼女に、あまり心労はかけたくない
浅い眠りにも寝不足にも、もう慣れてしまったこともある)
誰も、来ません、か……?
(不安げに左右を見回して。
今のところは誰の気配も感じないが)