木々の葉の間から温かな光が弱く差し込む。
心地よい静寂に満たされたその場所は、周辺の猫たちの集会場所になっているらしい。
猫好きな人なら、集う猫たちに誘われて、この場所を訪れることができるかもしれない――
…………
(いつまで経っても痛みは無く
むしろ優しく触れる感触に目を開ける。
髪に触れる手には、汚れて乾いた、
パサパサとした髪の感触が伝わる)
い、いえ……そう、でしょうか…?
(少し似ている気がする。そう言われて
彼女のことなんて何も知らない私は、小さく首を傾げた。
静かに髪を撫でる手に
目の前には自身の言葉に苦笑を浮かべる、
ひとつ年上の少女。
撫でる手は心地よくて、
彼女が本心からそう言っているのだと。
少なくとも痛みを与える存在ではないと、理解できた)
……
(突然ふらり、と傾いで)