命と咲耶の部屋と茶の間・居間に挟まれた、9畳の部屋。
高校生の長女・奏の部屋。
一人用としてはゆったりとした部屋に、パイプのロフトベッドとデスク、
本棚2つ、折りたたみ座卓、4段チェスト2つ、小物用の棚、テレビラックが
置かれている。
園児たちのいたずらを防ぐため、入口の扉に、外と中から鍵をかけられる
ようになっている。
尻尾はドロワーズに縫い付けてくれたみたいやね、うちのおかん。
(さすがにろっこん発動で運動性能アップ+獣人化はムリですし。)
ほんと、ミコは元気だからなぁ・・・。
クッキーは・・・たぶん隣室のさっきゅんが食べに来ると思うんよ。
猫さんになり切っているのかな。
尻尾も奏ちゃんのプレゼント?
…お口にあってよかった。
(奏さんの様子を見て安堵の息をつく)
よく考えたら、甘い物が苦手な人もいるよね。
苦手な子がいないといいのだけれど…。
【妹の事を聞かれて】
まぁ・・・うちがミコちゃんにプレゼントした猫耳カチューシャなんやけどね。
あれを付けて元気よく遊ぶのが日課みたいなもんやよ。
気持ち、猫みたいにすばしっこくなった感じがするんよ、あれを着けたミコちゃんは。
【手渡された包みを開き、中身の手作りクッキーを見て】
それにももちゃん・・・クッキーありがと。あとでうちのおかんに頼んで、
とりわけしてもらうわ。
【ひとつを包みからつまみあげて、口の中へ。】
うん・・・さっくりしていて、ほんのり甘くって、おいしいわぁ・・・
猫さんのお耳と尻尾…?
(命さんの姿を見て不思議そうに呟く)
うん、こんにちは。
…転んで怪我をしたりしないといいのだけれど…。
(走り去る姿を心配そうに見送り)
大切なものに悪戯されてしまったら大変だものね。
パソコンだとか…。
これ、お家で作ってきたの。
良かったら一緒に食べよう?
園のみんなにも食べて貰いたくて、大目に作ってみたのだけど…。
(手にした籠からリボンが結ばれた包みを取り出す。
中には猫の形を模したクッキーがぎっしり。
クッキーの一つ一つにアイシングで
可愛らしい表情がかかれている様だ。)
【走り去る妹の命を注意する奏。ちょっと声がきつめになる。】
みーこぉ!!あいさつはええねん、それより走っちゃあかんやん!!
うちはちいちゃい子が多い保育園の中やねんで、ぶつかってケガさせたらあかんよ!!
【ももちゃんが入室したのを確認して部屋に入る。】
ま、こんな状態だから、結構園児の子たちが建物中駆け回るんよ。もちろん、
うちらの居住部分もね。だから居住部分は、茶の間を除いて鍵がかけられるように
なってんねんで。勝手に入られて、色々壊されたり、いたずらされたら大変やねん。
【部屋の中、ロフトベッド下のデスク脇のちいさな冷蔵庫から麦茶のボトルを取り出して、
棚から取り出したグラスふたつにそそぐ。】
【どたどたと廊下を走る園児たちを、猫のように身軽に追いかけている命。
頭に白い猫の耳、スカートの内側よりふさふさのしっぽが見えている
(命のろっこんらしい)】
んもー!だいちゃんにゆうちゃんにたかくん!!はーしーらーなーいーのー!!
【姉の部屋の前に来た時に、お客様に気が付き】
あ、こんにちわ・・・・
【あいさつをして、再び追いかけだす。】
奏ちゃん、こんにちは。
突然遊びにきてしまってごめんなさい。
(驚く様子を見て、頭を下げる)
ありがとう、お邪魔します。
(招かれるまま部屋に入ろうとして
背後の廊下を園児が走る足音と
追いかける命さんの声に振り向き)
元気なのはいいことだけれど、ちょっと大変そう…?
【ノックに気が付き、引き戸を開けて、いきなりももちゃんがいたことに驚き】
あ・・・ももちゃん・・・いらっしゃい。
うちに来てみて、驚いたん?
見ての通り、保育園の建物の中に、自宅があるんよ。
とりあえず、中に入ってね。
【ももちゃんを招き入れる。その後ろを、廊下を走っていく園児を
注意しながら追いかけていく命が通過していく。】
えっと…。
奏ちゃんのお部屋は、ここかな…?
(片手に可愛らしい籠を下げて現れ
控えめに扉を二回ノックする。)
弟をハグったら、にゃんぞろが出ちゃったよ・・・
運がいいのか悪いのか、なんだかね・・・
(ロフトの下のデスクで、自分の薄型ノートPCでねこったー中。スマホは充電中。)