命と咲耶の部屋と茶の間・居間に挟まれた、9畳の部屋。
高校生の長女・奏の部屋。
一人用としてはゆったりとした部屋に、パイプのロフトベッドとデスク、
本棚2つ、折りたたみ座卓、4段チェスト2つ、小物用の棚、テレビラックが
置かれている。
園児たちのいたずらを防ぐため、入口の扉に、外と中から鍵をかけられる
ようになっている。
【走り去る妹の命を注意する奏。ちょっと声がきつめになる。】
みーこぉ!!あいさつはええねん、それより走っちゃあかんやん!!
うちはちいちゃい子が多い保育園の中やねんで、ぶつかってケガさせたらあかんよ!!
【ももちゃんが入室したのを確認して部屋に入る。】
ま、こんな状態だから、結構園児の子たちが建物中駆け回るんよ。もちろん、
うちらの居住部分もね。だから居住部分は、茶の間を除いて鍵がかけられるように
なってんねんで。勝手に入られて、色々壊されたり、いたずらされたら大変やねん。
【部屋の中、ロフトベッド下のデスク脇のちいさな冷蔵庫から麦茶のボトルを取り出して、
棚から取り出したグラスふたつにそそぐ。】