対の衣装を着た精巧な造りの双子人形と
人形サイズの調度品が置かれている。
誰かがここで1人遊びしているとかいないとか。
ふふ、困ってる。
(楽しそうに無邪気にくすくす笑って
ごめんね、困らせようと思ったわけじゃないの。
気の利いた言葉なんて、くれなくていいの。
貴方がこうしていてくれることが、私は嬉しいから。
貴方はね、私にとって獏みたいな存在の人なの。
悪い夢を見たときに、
そっとそれを食べてくれる、ような…。
こんなに安らかな気持ちでいられるのははじめてなの。
貴方とずっと、こうしていられるといいのにな…。