星ヶ丘寮で優雅な一日を｜リアクション

星ヶ丘寮で優雅な一日を

☆☆☆　星ヶ丘の優雅な朝　☆☆☆

　星ヶ丘寮は朝も優雅に始まります。
　時間に追われるのは似合わない星ヶ丘寮、多少時系列が前後するかもしれませんが、気にせずに様子を覗いてみましょう。

「さて、今日も頑張っていきましょう」
　早めに起床した檜扇唱華は寮室という名の自宅周りの清掃をパパッと終らせました。
「今日はパンにしましょう」
　軽い朝食は一人分。唱華の御主人様は自分で何でもやる派なので楽させてもらっています。
「とはいえ、たまには私の作った朝食でも如何とは思いますが。今度要望してみようかしら」
　どんな反応が返ってくるでしょう。
　主人の顔を思い浮べながら、朝食を楽しむ唱華でした。

　６時半。三宅葉月の部屋で目覚ましのベルが鳴っていました。
　しかし低血圧で寝起きが悪い彼女にとって、朝の目覚めは非常につらいのです。
　この日も睡魔と気だるさに勝てず、葉月はベルを止めると再びベッドにもぐりこむのでした。
　結局、目が覚めたのは７時半でした。
　普通の人なら、急げば間に合う、と思うでしょう。パンを咥えて走り出すかもしれません。
　
　しかしのろのろとベッドから這い出した葉月はシャワールームへ入ります。
　胸下あたりまでの緩くウェーヴのかかった少し緑がかった黒髪が、冷たいシャワーに濡れました。
　最初に冷水で無理矢理に目を覚まさせ、それから徐々にぬるま湯にして最後は高めの温度にしました。
　こうして体が無理なく目覚めるまで、葉月はたっぷり30分はシャワーを浴びていたのでした。
　

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