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こばと幼稚園 年長組!
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ヒーローショーは大きく分けて、役者と裏方に分かれて活動していた。裏方の
逆巻 天野
、
奈良橋 博美
、
森 蓮
は、前日から体育館でショーの準備を進めていた。役者たちも手伝ってくれるが、基本的には3人で作業だ。あまり大げさなものは作れない。
「事故が起きたりしないよう、入念に準備しましょう」
作業前に蓮がにこりと微笑みながら話しかけると、博美と天野はこくりと頷いた。
「俺は体育科だ。肉体労働は任せてくれ」
白い歯を見せて博美が笑う。道場の娘である博美は、道場に通っていた子供とは交流があったらしい。が、園児が喜ぶことというのはよくわからないようで……。自分が得意なことで協力しようと思っているようだ。
「まずは大きいものから作ればいいかい?」
天野が蓮に尋ねる。3人の中で大工仕事に慣れているのは蓮だけなのもあり、自然と蓮がリーダーのようになっていた。
「いえ。大道具のほとんどは、演劇部や過去の学園祭で使ったものを貸していただけましたので、まずはそれらが安全に使えるかを確認ですね」
大道具のリストを見ながら蓮が答える。今回は準備にあまり時間がさけなかったこともあり、裏方は舞台の派手さよりも安全性に気をつかっていた。
「そうだ、音楽の件なんだけどさ。修くんがパソコンで簡単に流せるようにしてくれるって」
「パソコンか。確かに、ミュージックプレーヤーを繋ぐより楽そうだ」
博美の報告に天野が頷く。裏方の仕事には音楽を流す作業も含まれていた。
「機械、ですか……。申し訳ありません。私は機械は不得手なもので」
「なら、音楽は僕が担当するよ。場面に合わせて流すくらいならできると思うから」
「助かります。天野さん」
「いや。別に」
蓮がぺこりと律儀に頭を下げる。そんな蓮に、天野は考え事をするように視線をななめに下げた。
「天野くんはクールだな。ショーの手伝いをするなんて意外だったぜ」
重そうな資材を軽々と運びながら博美が話しかける。天野は大道具のささくれた部分に紙やすりをかけながら、ふりむかずに言葉を探した。
「まぁ、気が向いたから。戦隊モノやヒーローモノは馴染みがない分新鮮だったし。君こそどうして裏方なんだい? 運動神経がいいなら、表舞台でもよさそうだけど」
「俺か? 俺は、手伝いの方が性にあってるみたいだ。目立たなくても、裏で頑張れば子供たちの笑顔につながると思ってるしな」
「……男前だね」
「はは!」
からからと笑って、博美は行ってしまった。残された天野は博美に言われた『クール』の意味を考える。
知り合いに少し丸くなれと言われたっけ。
どうも、自分の言葉は毒舌らしい。実際、対人関係は苦手だ。面倒くさいし、難しい。
思わず深いため息をついてしまった。
「おや。天野さん、どうされましたか」
ふりむくと、大工道具を持った蓮がこちらを見ていた。
「森はさ。僕の言葉ってきついと思うかい?」
ひとりで考えていても仕方がない。そう考えた天野は思い切って直接相談することにした。なるべく自然に。さりげなく。
「……言葉、ですか」
蓮が天野の近くにかがむ。そして大道具に紙やすりをかけながら、天野の相談に耳を傾けた。
そろそろ園児たちが体育館に到着する時間だ。
舞台の準備は整っている。博美と
鰐淵 碧緒
はふたりでマイクの最終チェックをしていた。
『テステス。ここに変質者がいます。ここに変質者がいます』
「碧緒さんのマイクチェック変だぜ」
「む。そうかい? 実際に使うセリフを言ってみたのだが」
「おいその脚本、だれが書いたんだ」
漫才のようなやりとりが続く。タイプは違うふたりだが相性は悪くないようだ。
「そういえば、先ほど御巫君たちからクッキーをもらったのだよ。腹が減ってはなんとやら。せっかくだし、少しいただかないか」
碧緒がレースペーパーにマスキングテープでラッピングされた袋を取りだす。誉の班のクッキーだ。
「へー。いかにも女の子っぽい袋だな」
誉は男だ。いや、班には女子もいるけれど。
「うまそうだ。いただくぜ!」
「むぐむぐ。食べたことのない味だな。特にこの緑の、なんだろう?」
「なんだろうな。まあ、うまいからなんでもいいんじゃないか」
「日本独自のクッキーなのか? ……青のり?」
「青のりは違う気がするぜ」
女子力がいまいち高くないふたり。3秒後には、『美味しいから、まあいいよね』という結論に落ち着いた。ちなみにふたりが食べたクッキーの緑はピーマンの色である。
「よいこのお友達! こーんにーちはーっ!」
「「「こーんにーちはーっ」」」
「今日はみんなに、世の中の摂理ってやつを教えちゃうよー!」
「「「いえーい!」」」
こうして、ヒーローショーの幕が開けた。
制服にエプロンをつけた司会進行役の碧緒が話しかけると、楽しみすぎてナチュラルハイになった園児がピコピコと手を振る。
『――20XX年。ネオ・ネコジマの物語。平和におっとりくらしている島に、悪の魔の手が忍び寄ろうとしていた』
ナレーション役の
奈良橋 博美
が台本を読み上げ、舞台の暗幕が徐々に上がっていく――。
どうやら、今回は未来の寝子島を舞台にした物語のようだ。悪の株式会社・ズッキー製薬、ネオ・ネコジマ本社の前にジェイドキャット(
猫村 翡翠
)が倒れている。
「あぁ。連れさらわれて改造された身の上なのに、まさかの派遣切り。先行き不透明……だれか、だれかあたしを雇ってくださいにゃ……」
脳波で動くカチューシャをピコピコ動かしながらジェイドキャットが叫ぶ。社会人が見たら同情すること間違いなしのしょっぱい設定の怪人だ。
脚本書いたのだれかしら。きっと高校生なのに。
……と、引率の保育士さん(30代前半・独身)は少し心配になった。
「交通費支給、残業手当アリ、各種社会保険完備の職場よカムヒアー!!!」
「当たり前の制度が整っていないこんな世の中じゃポイズン」
緑色の雨合羽を身に着けながらなおも叫ぶジェイドキャット。その声に応じるようにして、舞台のそでから白衣姿の
八神 修
が登場した。
「はっ。あにゃたは八神博士! さわるだけで未来の死因が計測できる大ヒット商品・『デスボード』を作った天才博士にゃ!」
「天才……? 異端の研究で学会を追放された俺にはふさわしくない言葉だな」
「そんなことないにゃ! あたし、ジェイドキャット。博士みたいな優秀なイケメンの下で怪人やれたらってずっとずーっと思っていたにゃ!」
「ほう。俺の元でか」
八神博士はサイバーゴーグルをしているので、実際は顔などわからんのだが……。しかし、包帯や眼帯で顔が隠れたキャラほど美形というのはよくあること! 気にしてはいけないのだ。
「そこまで言うなら来るがいい。もっとも、今のお前では性能不足。俺の改造に耐える自信はあるんだろうな」
「や、やるにゃ! あたし、新しい自分になるんだにゃん!」
「くくく……。脳の中までメンテをしてやろう」
「新しい職場。福利厚生が充実しているといいにゃーん♪」
転職に成功したジェイドキャットと八神博士が舞台袖に消える。舞台上のライトが消え、背景が会社前から森の中に変わる。きっと、ズッキー製薬の研究施設の森なのだと思う。そうに違いない。
『悪の株式会社・ズッキー製薬……この誰もが知っている大手企業には、怪人を量産してネオ・ネコジマを乗っ取ろうとする裏の顔があったのです』
ナレーションが終わると再びライトがつき、黒いマントに白い軍服姿のシュウ大元帥(
鈴木 修一郎
)が現れた。傍にはジェイドキャット、八神博士、怪人鳥バード(
桜井 ラッセル
)が控えている。
「ククク……クックック……フワーッハッハッハッハ!!」
マントを翻しながらシュウ大元帥が高笑いする。身に着けた拳銃とサーベルがまぶしい。
「ひれ伏すがいい愚民ども。私と仲良く世界征服を目指すのだ! 手始めに、こばと幼稚園の園児どもを我が手中におさめるとしよう。やれ、怪人鳥バード!」
「御意!」
シュウ大元帥が指を鳴らしながら命令すると、黒タキシードの怪人鳥バードが敬礼する。鳥の頭蓋骨を模した半月型の白い仮面に、鳥の羽を模した黒マント。ひとつに結わえた金髪を揺らして、バードが園児のもとに向かっていく。
「人さらいの怪人鳥バードです。はいはいー誘拐しますよ~。だ・れ・に・し・よ・う・か・な」
バードが客席に向かうと、園児たちがキャーと悲鳴を上げる。子供によっては泣き出していた。
お。あの子供は……。
バード、もといラッセルはひとりの子供に目がいった。色素の薄い髪をした男の子だ。どことなく、昔の自分を連想した。
「……君に決定。頂きます」
「ひぃぃ」
子供をひょい、とかつぐ。子供は目に涙を浮かべて怯えていた。
……ありゃ、まずいな。泣かせるつもりはなかったんだが。
ラッセルは仮面の下で苦笑して、口元を子供の耳に近づけた。他の人に聞こえない大きさで小さく話しかける。
「大丈夫、大丈夫。少し協力してもらうだけだ」
「……!」
口調を怪人から普段のものに戻して喋ると、かかえている子供が体をこわばらせるのが分かった。
「昔の俺に似てたから、つい選んじまった。大丈夫。困ったらヒーローが助けにくるからな」
「……?」
シュウ大元帥の元に行くまでの会話はこれが限界だった。怪人鳥バードは子供を連れていくと、牢屋のセットの中に閉じ込めてしまう。大きな南京錠をガチャリとしめた。
「シュウ大元帥、人質をひとり確保しました」
「ふはは! よくやった、怪人鳥バード! ……だが待てよ。人質がひとりとは寂しいのではないか。どれ、私自らもうひとり人質を捕えてやろう」
シュウ大元帥が大股でズンズンと司会の碧緒に向かっていく。身の危険を感じた碧緒がじり、と一歩下がった。
「ククク。貴様、こちらへ来るのだ! おとなしくついてくれば悪いようにはしない」
「だれがついて行くものですか! さっさと子供を解放しなさい!」
「はいそうですかと言うと思うか? 貴様は一番お姉さんゆえ、さらって人質の面倒をみさせるのだ。今なら私手作りのぬいぐるみとジュースもつけてやる。我が組織は福利厚生が充実しているのだ!!」
「なっ。かわいいものに、美味しい飲み物まで……! でも誘惑になんか負けないわ。どうせ私の体が目的なんでしょ!?」
「……」
シュウ大元帥はぴたっと足を止めると、碧緒の体をまじまじと見つめた。そして、左手を口元に手を当て右手の人さし指で碧緒を指さす。
「ぷー、くすくす。片腹痛いわ」
「おいコラ! 誰の体が残念やねん!」
「ふはは! いてっ。ふははは! あっ。いたいいたい」
シュウ大元帥は抵抗する碧緒の手を引いて、無理やり牢屋に押し込んでしまった。閉じ込められた碧緒と子供にジェイドキャットがジュースを振るまう。オレンジジュース。コップの淵におしゃれに切られたパインが飾られていた。女子力高い。
碧緒がジュースを飲みながら叫ぶ。
「いい? お姉さんみたいなツルペタの体やあなたたちみたいな子供を狙う人を『変質者』と呼ぶの。はい、リピートアフターミー『ここに変質者がいます』」
「「「こーこーにー変質者がいまーす!!!」」」
「いいわ、その調子よ! 続いて声を大きくして叫ぶの。『だれか助けてーっ』って! はい!」
「「「助けてーっ!!!」」」
子供たちは素直ないい子だった。
「うーん。盛り上がってるのだ!」
「違う。絶対に何かが違う」
真央が大喜びで撮影してるのを見ながら、天野が虚空を見ながらぽそりと呟いた。……と、仕事仕事。天野が『ヒーロー登場』の曲をダブルクリックする。パソコンにつないだスピーカーから情熱的な曲が流れた。
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シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年06月27日
参加申し込みの期限
2013年07月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年07月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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