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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
寝子高大掃除で大惨事？
そんな様子の彼女を見、思わず頭痛を覚えたのは伊賀 解理。彼女はちらり、とため息をつく美弥子の肩をぽん、と叩いた。
「ん？」
「あ、いや……、君は野々氏の心配をしているが、むしろ僕は串田氏の方が……」
と言いかけて口ごもる解理。というのも、美弥子のろっこんはくしゃみをする事で強風を起こす『春一番』というものである。まぁ、「ひと」が多い場合は発動しない可能性が高いだろうが、……やはり発動が怖い。
（彼女のろっこんが発動したら、周囲の人間が衝撃ですっ転んで大惨事になるのは目に見えているな。それに加え……）
解理は周囲で掃除をする生徒たちの姿や滑りやすい廊下を見、眼鏡をかけなおす。そして、目を凝らし、辰を含めた男子生徒数名および未沙を見やって内心でポツリ。
（ラッキースケベな展開を望んでいる面々もいるから、それに巻き込まれる可能性も十分にありえる）
解理は１つ肯くと、不思議そうな顔で自分をみていた美弥子を引き寄せる。きょとん、とする彼女に
「いいか、串田氏。ろっこんは発動させるな」
「う、うん……。確かに強風がおこったら大惨事間違いなしだもんね……」
美弥子も強張った笑顔で肯く。
「絶対だぞ？ これはフリではないからな……？」
「で、でもそんな事言われても困るよぉ～～」
真剣な眼差しを向ける解理に、美弥子は緊張してしまうのだった。
だが、ここには女の子大好き（でも肉食系な子はノーサンキューっぽい）な未沙がいる。彼女は僅かに聞こえた声に
（くしゃみがおこったらそれはそれで楽しくなりそうね！）
とわくわくした様子であった。
もしかしたら……フラグがたったかもしれない瞬間だった。
一方その頃、元気いっぱいに走り回っていたのは陸上部の後木 真央だった。つるつる滑る廊下をこけそうになりつつも走り、ののこと遭遇。
「真央ちゃん、楽しいね！」
「ののこちゃんもそう思うのだ？ 真央ちゃんもなのだ！ 合法的に廊下階段を走り回れる楽しいお時間到来でテンションだだあがりなのだ～！」
普段も元気一杯の真央だが、普段以上に楽しくて仕方がないようだ。ののこも真央に釣られて更にテンションが上がっている。そんな２人で廊下のワックスがけ（という名の暴走）をしていると、勢いあまってぶつかってしまった。相手は、用事があって校舎に戻っていた志波 拓郎である。
「わわっ！ 真央ちゃん、拓郎くん、大丈夫？」
「俺は……大丈夫。後木さん、は？」
ののこの問いに拓郎は答え、真央の様子を見る。と、真央はへにゃ、と苦笑しながら「大丈夫なのだ」と元気に身を起こした。もつれるように倒れていたがまぁ、これぐらいならまだ事故である。
「やけに滑りやすいもんなぁ」
そんな風に言ったのは拓郎と同じように用事で校舎に戻っていた奈良橋 博美だった。彼女もまた廊下で転びそうになったため、分かるらしい。
真央の様子に安心した拓郎は、ふと、先ほどの真央の様子を思い出し思わず微笑む。
「それにしても、後木さん、……とても楽しそうだった」
「あわわ、違うのだ！？ 確かに雨の日に部活で走り回ってるけど、こう義務感でなく走るのは解放感が違って……」
必死に言い訳しようとする真央の姿が面白く、思わず博美やののこもくすっ、と笑ってしまう。
「博美ちゃんも大丈夫なのだ？」
「うん。怪我も無いからな。真央さんとののこさんも気をつけてな」
真央に問われた博美はそう言うと、「またな」と手を振って拓郎と共に校庭へと向かう。その背中をののこと見送っていると……どこからとも無く悲鳴が聞こえた。
（おかしいな……）
煽たちや真央たちの様子を見た月詠は僅かに首を捻った。乾きやすいよう、一塗りに使うワックスを出す量はべたつかず、『薄いかな？』と思う程度を出していたし、廊下の端と階段には
【ワックス塗り立て注意】＼すっごいすべるよ！／
とずるっ、とこけている人の絵をつけた看板を立てていた。それなのに、である。また、ワックス掛けの前には
・廊下を縦断するように且つムラなく塗る事（塗っていない方が通路になる為）
・ワックスをできるだけ踏まずに行き来する手法（まずは窓側、乾いたら教室側へ移行）
などのアドバイスを校舎側担当者全員の前で話していた（それを守って辰やののこ、真央は廊下を突っ走っていた事を付け加えておく）。
「もしかして、乾いた後も滑りやすいのか……？」
１人推理顔になって乾いた廊下に触れる月詠。だが、それでフラグがたったかもしれない……。
ともかく、前半戦ともいえる南校舎はトラブルがあれど終了した。残りは北校舎である。生徒たちは３０分の休憩を挟んで、更なるトラブルが待ち構えているとも知らず立ち向かう。
一部の生徒は体育館や講堂のワックス掛けへと向かった。修たち８人を含む残りで北校舎のワックス掛けを行う事になったが果たしてどうなることやら……。
「ん？」
「あ、いや……、君は野々氏の心配をしているが、むしろ僕は串田氏の方が……」
と言いかけて口ごもる解理。というのも、美弥子のろっこんはくしゃみをする事で強風を起こす『春一番』というものである。まぁ、「ひと」が多い場合は発動しない可能性が高いだろうが、……やはり発動が怖い。
（彼女のろっこんが発動したら、周囲の人間が衝撃ですっ転んで大惨事になるのは目に見えているな。それに加え……）
解理は周囲で掃除をする生徒たちの姿や滑りやすい廊下を見、眼鏡をかけなおす。そして、目を凝らし、辰を含めた男子生徒数名および未沙を見やって内心でポツリ。
（ラッキースケベな展開を望んでいる面々もいるから、それに巻き込まれる可能性も十分にありえる）
解理は１つ肯くと、不思議そうな顔で自分をみていた美弥子を引き寄せる。きょとん、とする彼女に
「いいか、串田氏。ろっこんは発動させるな」
「う、うん……。確かに強風がおこったら大惨事間違いなしだもんね……」
美弥子も強張った笑顔で肯く。
「絶対だぞ？ これはフリではないからな……？」
「で、でもそんな事言われても困るよぉ～～」
真剣な眼差しを向ける解理に、美弥子は緊張してしまうのだった。
だが、ここには女の子大好き（でも肉食系な子はノーサンキューっぽい）な未沙がいる。彼女は僅かに聞こえた声に
（くしゃみがおこったらそれはそれで楽しくなりそうね！）
とわくわくした様子であった。
もしかしたら……フラグがたったかもしれない瞬間だった。
一方その頃、元気いっぱいに走り回っていたのは陸上部の後木 真央だった。つるつる滑る廊下をこけそうになりつつも走り、ののこと遭遇。
「真央ちゃん、楽しいね！」
「ののこちゃんもそう思うのだ？ 真央ちゃんもなのだ！ 合法的に廊下階段を走り回れる楽しいお時間到来でテンションだだあがりなのだ～！」
普段も元気一杯の真央だが、普段以上に楽しくて仕方がないようだ。ののこも真央に釣られて更にテンションが上がっている。そんな２人で廊下のワックスがけ（という名の暴走）をしていると、勢いあまってぶつかってしまった。相手は、用事があって校舎に戻っていた志波 拓郎である。
「わわっ！ 真央ちゃん、拓郎くん、大丈夫？」
「俺は……大丈夫。後木さん、は？」
ののこの問いに拓郎は答え、真央の様子を見る。と、真央はへにゃ、と苦笑しながら「大丈夫なのだ」と元気に身を起こした。もつれるように倒れていたがまぁ、これぐらいならまだ事故である。
「やけに滑りやすいもんなぁ」
そんな風に言ったのは拓郎と同じように用事で校舎に戻っていた奈良橋 博美だった。彼女もまた廊下で転びそうになったため、分かるらしい。
真央の様子に安心した拓郎は、ふと、先ほどの真央の様子を思い出し思わず微笑む。
「それにしても、後木さん、……とても楽しそうだった」
「あわわ、違うのだ！？ 確かに雨の日に部活で走り回ってるけど、こう義務感でなく走るのは解放感が違って……」
必死に言い訳しようとする真央の姿が面白く、思わず博美やののこもくすっ、と笑ってしまう。
「博美ちゃんも大丈夫なのだ？」
「うん。怪我も無いからな。真央さんとののこさんも気をつけてな」
真央に問われた博美はそう言うと、「またな」と手を振って拓郎と共に校庭へと向かう。その背中をののこと見送っていると……どこからとも無く悲鳴が聞こえた。
（おかしいな……）
煽たちや真央たちの様子を見た月詠は僅かに首を捻った。乾きやすいよう、一塗りに使うワックスを出す量はべたつかず、『薄いかな？』と思う程度を出していたし、廊下の端と階段には
【ワックス塗り立て注意】＼すっごいすべるよ！／
とずるっ、とこけている人の絵をつけた看板を立てていた。それなのに、である。また、ワックス掛けの前には
・廊下を縦断するように且つムラなく塗る事（塗っていない方が通路になる為）
・ワックスをできるだけ踏まずに行き来する手法（まずは窓側、乾いたら教室側へ移行）
などのアドバイスを校舎側担当者全員の前で話していた（それを守って辰やののこ、真央は廊下を突っ走っていた事を付け加えておく）。
「もしかして、乾いた後も滑りやすいのか……？」
１人推理顔になって乾いた廊下に触れる月詠。だが、それでフラグがたったかもしれない……。
ともかく、前半戦ともいえる南校舎はトラブルがあれど終了した。残りは北校舎である。生徒たちは３０分の休憩を挟んで、更なるトラブルが待ち構えているとも知らず立ち向かう。
一部の生徒は体育館や講堂のワックス掛けへと向かった。修たち８人を含む残りで北校舎のワックス掛けを行う事になったが果たしてどうなることやら……。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年07月12日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年07月19日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2015年07月19日 11時00分
