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秋の夜の花占い
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禁断の恋。
そう称される恋がある。
当人たちにとっては、決して他と違うことをしているわけではないのに。
立場、とはとても大きな壁であり、乗り越えるには時間を要するものである。
教師と生徒。
このふたつの立場もまた、禁断のひとつであろう。
宮祀 智瑜
は宮祀青果店の2階にある自室から空を眺めていた。
秋の夜は深く澄んだ空気をしている。
凍てつくような冬の夜とは違い、どこか柔らかな、そんな夜だった。
――べん、べべん
窓の外から聞こえてきた三味線の音に、智瑜は不思議そうにその元を探した。
「こんな夜に三味線の音?」
なぜかその音が無性に気になり、智瑜はそっと勝手口から抜け出す。
部屋着の上にコートを羽織り、祖父母に見つからないようにと、音のする方へ小走りで向かって行った。
智瑜が家を出たのと同じ頃、
御巫 時子
も三味線の音に気づき、九夜山へと寄り道をしていた。
肩にはヨタカさんを乗せ、暗い山を登っていく。
と、視界に真っ赤な野点傘が映った。
「これは……?」
見慣れない情景に、時子はしばらくの間、呆然と立ち尽くしていた。
やがて、野点傘の下に座る女性が、三味線の弾き手という事に気づく。
そして、その女性の頬が涙に濡れていることも。
「どうか、されましたか?」
優しい声色で話しかけ、手にしたハンカチで女性の頬を拭う。
しかし女性は反応を示さない。時子は困ったように首を傾げた。
『悩み子よ、そなたの恋心を占のうてやろう』
女性は目を閉じたまま、時子に語りかける。
『そなたの心を、言うてみよ』
恋心、という単語を聞いて、真っ先に浮かんだのは白衣の男性。
寝子島高校に勤める化学教師、
五十嵐 尚輝
の姿だった。
咄嗟のことに頬が赤く染まる。
時子の中で、一番聞いてみたいこと。それは、
「いつか、恋が実る日が来るのでしょうか……?」
教師と生徒という間柄。
幾度となく足を運んで、たくさんの言葉を交わして、いろんなものを共に見てきた。
それでも、年齢以上に埋まらないものも多い。
時子にとって、五十嵐先生は憧れであり、恋しい相手だった。
「先生……いえ、好きな人は素敵な方なので、好意を持つ女性は多いと思うんです。好きな人がいらっしゃるか、恋人がいらっしゃるか、そんな話はしたことがないので」
もし、好きな人に恋人がいたとして。
相手の口から語られるその言葉に、時子は耐えきれるだろうか。
ぎゅっと両手を握りしめ、占いの結果を待つ。
どこからともなく水盆に浮かんだ花を見て、時子は小さくつぶやいた。
「パンジー……?」
『三色菫。花言葉は“誠実な愛”そして“少女の恋”』
女性の視線に絡め捕られるように、時子は視線を合わせたままその言葉に聞き入っている。
『そなたの心には表裏がある。しかし、そなたはその一部しか見えておらん。恋をする少女の、清らかで可愛らしいだけではない』
女性は続ける。
『恋という言葉に隠されておるが、その実は深い深い愛情であろう。簡単な言葉で言い表そうとするでない。そなたの想いは本物。しかし、』
女性はそこで言葉を区切る。
視線は時子を捉えたまま、少し間を開けて、先ほどまでよりもゆっくりと、言い聞かせるかのように言葉を繋いでいく。
『そなたの想い人は、なかなか手強かろう。実る、というのもひとまとめで言える言葉ではない。時間はかかるであろうが、根気を持つがよい』
思っていなかった答えに、時子の表情が綻ぶ。
今すぐではなくても、望んだ答えでなくても。
いつかきっと、この想いが実を結ぶ日がくるのだと。
そう、背中を押してもらえたような気がして。
「あの!」
時子は三色菫の花を大事そうにしまうと、女性へと向き直った。
「また、会えますか……?」
不思議な空気を纏ったまま、女性は反応を示さない。
時子は、小さく微笑むと寮へと向かって元来た道を戻っていく。
肩に乗ったままのヨタカさんが小さく鳴いた。
「ふふ、応援してくれるんですか?」
指先で頬を撫でてやると、ヨタカさんは気持ちよさそうに目を細める。
時子の恋心を知るものはこれで3人。
親友と、ヨタカさん。そして占いの女性。
「頑張りますね」
時子の言葉に、ヨタカさんは満足そうに頷いた。
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担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月10日
参加申し込みの期限
2015年07月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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