寝子島の暦も11月へと移り、月が照らす夜もすっかり長く、人々はそれぞれに夜を楽しんでいる。
そんな、虫の声が鈴のように鳴る夜。九夜山周辺を歩いているとどこからともなく三味線の音色が響いてきた。
べんべん、べべん。
――哀しき言の葉 愛しき言霊
べべん、べん。
――唇濡らす葉 待ち人は何処
べん、べん。
――貴方の心を 占う花を
べん、べん、べん。
音につられて歩みを進めれば、月明かりの下には赤い野点傘。
毛氈の上には水盆。その奥に髪の長い女性が三味線を手に座っている。
女性は平安時代を思わせる十二単の姿。しかしその肩には橡に染め上げられた小袖がかけられていた。
青白い月に照らされ、ぼんやりと浮かぶ女性の頬は、絶えず涙が伝っていた。
『来や、悩み子』
女性は閉じていた瞳を開き、まっすぐに見つめてくる。
涙を、流したまま。
『そなたの恋心を占のうてやろう』
秋の夜は長い。
こんにちは、不肖時織です。
秋の夜長に占いなどいかがでしょう。
今回は花占いです。正確には花言葉占いです。時織の大好きな花言葉です。
【注意点】
占いの内容は「恋愛」に関することに限定させていただきます。
・私の好きな彼は振り向いてくれるのかしら?
・今付き合っている人とこのまま幸せでいれるのかしら?
・もやもやしたこの感情はなんなのかしら? etc.
アクションに必ず「抱いている感情」など、占いの判断材料を入れてください。
三味線の女性はあなたの感情に沿ってぴったりの花言葉を贈ってくれることでしょう。
一度に2人まで同時に占わせていただきます。
カップルの仲を深めるのにどうぞお役立てください。
【秋の花々】
(花言葉は一部です)
菊 「私を信じて 高潔」
言わずと知れた国家。
白や黄色、オレンジなど多様な色の花が咲きます。
祝い事、弔い事、どちらにも用いられる花です。
秋桜 「乙女の心 調和」
キク科の花で赤やピンク、白、オレンジの花を咲かせます。
ギリシャ語では美しさのほかに「宇宙」といった意味を持つ花です。
紫苑 「あなたを忘れない 追憶」
青や淡い紫色の花を咲かせます。
その花の色がそのまま色の名称となった花です。
竜胆 「悲しみにくれているあなたを愛する 淋しい愛情」
ピンク、紫、白といった色の花を咲かせます。
その根は病気を治す薬効があると言われた花です。
金木犀 「初恋 陶酔 真実の愛」
オレンジがかった花を咲かせ、何とも素敵な香りを漂わせてくれます。
金木犀の香りが漂い始めたら、秋の訪れを感じることができるでしょう。
この花々はほんの一部です。
秋の花々はもっとたくさんの彩りを与えてくれます。
もし、指定したい花や花言葉がございましたらアクションに表記してください。
時織にお任せくださる場合は秋に咲く花を中心にお届けいたします。
ご指定くださる場合は、季節関係なくご指定ください。
より深く愛を知るか。
自覚のない愛を知るか。
知ることで哀を深めるか。
あなたにはどんな花が咲くのでしょう?