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秋の夜の花占い
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「ワーオ☆ なにこのかっこいい傘ー! ……ってそんなテンションあげるような感じでもないのな」
志波 武道
は九夜山に不釣り合いな野点傘を見て、一声目こそは調子よく発声したものの、涙を流す女性の姿にすぐに落ち着きを取り戻した。
「大丈夫ですか?」
鞄のポケットから取り出したハンカチを差し出すも、女性はそれに反応を示さない。
受けとらないなら仕方がないと、行き場のなくなったハンカチをもとに戻し、水盆の前へ腰かけた。
「えーっと、お姉さんはここで何をしているの?」
『恋心を占のうておる』
「おっ、反応してくれた! って、恋心かー……」
武道は頭をがりがりと掻いて、頭上の月を見上げる。
月はもうずいぶんと高く、秋の夜風は武道の首筋をひやりと撫でた。
「そういうのって俺には縁のない純粋なものだと思ってたんだけど……実は気になってる子がいてさ。
最初はからかって逃げたりとかしてたんだけどね! テヘ☆ 恥ずかしい! でも気づいたら、その子を目で追うようになった」
初めはふざけてじゃれているだけの気持ちだった。それなのに、同じ教室で同じ時間を過ごしていくうちに、気づけば目で追いかけていた。
それは彼女の中に自分と似た部分を見たからか。
少なくとも興味から好意の対象に徐々に変化していっていた。
「俺の勝手な見解かもしれないけど、その子は強いけど弱い。いや物理的に言うと俺なんかより圧倒的に強い!
けど、なんだろう……放っておけないというか。色々と面倒を見たり、外へ連れ出したり、いろんなものを見せてあげたい、っていう感じかな」
そう語る武道の目は、まるで想い人と綺麗な景色を共に見ているように輝いていた。
三味線の女性の静かな視線に気づいたのか、軽く咳払いをして話を続ける。
「俺なんかが言い出すことに何かと付き合ってくれてありがとう、っていう感謝の感情かと思ってたんだけど、どうも違うっぽいんだ。
やけに心がざわつく。もやつくんだ」
武道は胸のあたりを掴むと、まるでそこにもやもやの原因があるかのように握りしめた。
普段の武道を知るものならば、思わず心配してしまうくらい真剣な表情で、女性を見つめ返す。
「俺なんかが誘うこと自体迷惑なんじゃないかって、自分が楽しんでるだけで相手のことを考えてないんじゃないか、って……。
あの子に、気を使わせるんじゃないか、とかすごく不安だし何より怖いんだ。
俺のこの気持ちは、あの子を傷つけるんじゃんないかとか、どんどん普段通りに話せなくなっていく」
そこで一瞬だけ、表情を崩した。
「普段、弟大好きー! ワーイ!! ってやっててブラコンで有名な俺が、こんな感情を持つこと自体びっくりだよね!
ていうか俺が一番びっくり! HAHAHA!! この間のラブレター騒動だって何だってあんな真面目に……っ!」
言いかけて、止まる。
いつぞやの落魂騒ぎの時に見つけた、自分自身の奥底の想い。
その文面がふつふつと蘇ってきたのだ。
「あ、あ、ああ、ああああああああ!!!」
思わず耐え切れなくなって武道は毛氈の上に突っ伏し、拳をばたばたと叩きつけた。
「なんで! 手紙は! あんなに真面目で率直だったんだよー!!!」
『して、占いたいのは、なんぞや』
目の前で雄叫びをあげる武道に、女性はさらりと問いかける。
武道も体を起こすと、今度はきちんと座り直し、言った。
「この気持ちがなんなのかを明確にしたい」
『確かに、預かった』
互いにまっすぐ視線を合わす。
女性の三味線が、儚い音を零した。
その音に釣られるように、水盆には斑点のある花弁が咲く。
『ホトトギス』
「鳴かぬなら、鳴くまで待とう?」
『鳴くのは鳥のほうだの』
武道の合いの手を躱し、女性は続ける。
『花言葉は“秘めた意志”……もうひとつあるが、聞いておくかの?』
「どうしてここにきて焦らしプレイなの!? 教えてプリーズ!」
『“永遠にそなたのもの”』
「……oh」
予想外の言葉に武道は目を覆って天を仰ぐ。
それは意識していた以上に。
「ド・ストレート、ど真ん中直球すぎじゃないですかー……」
『そなたは占いなぞ頼らなくとも、心の底ではもう気づいておったようだの。しかしそなたが言うていた通り、受け入れるだけの準備がまだだったようだの」
「そう……この気持ちに名前を付けて受け入れるだけの覚悟も準備もできていたなかった。だからあの手紙を読んだ時、自分の中にある感情を自覚した時、一気に怖くなったんだ」
『これで覚悟は決まったかの?』
「……はい」
そう答えて、武道は立ち上がる。
「弟以外に大切な人を作るなら、俺の永遠くらい捧げる勢いでいけってことなのかな! HAHA☆
……これで、はっきりしたよ。もう臆病にはならない! たぶん!!!」
武道は宣言すると、右腕を高く突き上げた。
その先で、月が穏やかに光っていた。
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担当ゲームマスター
時織椎
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
恋愛
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年07月10日
参加申し込みの期限
2015年07月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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