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<宝石人形>紅玉ルヴィア
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【人形の製作者】
到着した、
綾辻 綾花
、
黒依 アリーセ
、
桜庭 円
、
八神 修
、
夜海霧 楓
が通されたのは、イメージしていた工房ではなく、僅かに洋式の風情を思わせる屋敷の客間だった。
現れたのは、筋肉隆々の姿を紳士服に隠した、一人の壮年の男。
最初現れた時には、何もしていないのに無条件に怒られるのではないかという雰囲気すら醸し出していた男は、来訪した面子の女性陣に向かい、深く頭を下げた。
「フローティアを、買い上げいただき──無事に安置してくださり、有難うございました」
心の温かみを感じるように、しみじみと重く呟き頭を下げた製作者に、フローティアにかかわっていた女子3人は慌てて頭を下げる。
「そうだ! お辞儀してる場合じゃないんです! ルヴィアが!」
「──その話をしなくてはと思っておりました。どうぞお掛けになって下さい」
ふかふかのソファーに、執事服を着た人が出した良い香りの紅茶。
「事情は大体分かりました。私の人形の中から2体も不可思議な力で動き出すとは奇怪な話ですが、ルヴィアから伝わるこんなにも明確な感情を思うと、否定する事も出来ません。
ルヴィアは、数ヶ月前に微かに伝わった思いでは、ただひたすらに闇の中を一人で居たと言うのに……」
「それでは、今ルヴィアが動いているのは自分の意思だと──」
「何がきっかけかは分かりませんが、ルヴィアからは不満の一切ない、大変な喜びが伝わって来ます。恐らくお話通りならば、思うとおりに動けているのが嬉しいのだと」
修の言葉に、製作者が静かに答える。そして、改めてその会話内容に、製作者が“ひとではない、もれいびの可能性”を確信する。
「これは単純な興味なんだが」
合間を切るように楓が尋ねる。
「俺はまだ見てないが、仮に人形が動いてるとして。
そいつは何を思い、何が目的で動いてる?
契約か、信念か、約束か怨念か……作り物の体に何を宿した。
俺は、それが知りたいんだ」
製作者はしばし時間を置いてから言葉を告げる。
「確かに人形が自ら動く事はありません。夢には見ても、自らが稼動する──それだけは絶対に無いと断言出来ます。それに原因があるとするならば、私にも分かりません。
しかし『動けるようになった人形がどういう行動を取るか』これは直ぐに分かるところです。
稚拙問わず心から作られた人形と、人の思いを受け続けた人形には心が宿ります。
恐らくは。その心が不満に思ったこと、嬉しかった事──動いている時には果たせなかった、それらを元にして動くのだろうと」
「さしずめ、動けない時の願望といったところか。
他にもあるかも知れんが……まあ本人にしか分からんだろうな」
楓が納得している間にも、質問と要求が矢のように飛ぶ。
「今、寝子島で不審火が連続で起っていて、調べた結果、発生場所の近くにルヴィアがいるのではないかという情報があります。
今、ルヴィアが動いているのだとすれば……その、ルヴィアには火に関する何か関連等はありますか? 製作途中の逸話とか」
製作や曰くに深く興味を抱いた綾花の問いに、製作者は、しばし悩んでからこう答えた。
「あるとすれば身に着けている宝石ですが──これに関しては、曰く付きを喜ぶ顧客と、何も無い事を望む顧客がいる事を一昔前に知りました。それまでは意識していなかった為──
……製作者として恥ずべき事ではありますが、<宝石人形>の初期作品、ルヴィアには実際どのような経緯を辿った宝石を使用したのかまでは、把握していません。
「<宝石人形>のシリーズ!? だって妙寺さんの家では少しも──!」
「当時の私は、最高級の品さえ作れば客は分かってくれると、値段は等価ではありますが、材料については教えていませんでした。……恐らく、宝石については告げる前に購入され、そのまま押入れに……
分かってさえいえれば──皆さんの仰る現象も避けられたのかも知れないと言うのに。
それに、この人形の気持ちが分かる心さえあれば、ルヴィアは売らずに済んだかも知れないのに……!」
その言葉には、製作者の落ち込みと明らかな悔しさが滲んでいるのが見える。
すかさず綾花が質問を重ねた。
「ルヴィアを売るのに、ご家族と、何かあったんですか?」
「もう、二昔も前になります……ルヴィアを売った家は、ごく普通の裕福な家に見えました。
人形は人の扱いによって、一時のものでも、一生涯のものにでもなります。
私は後者の作品を作ってきたつもりです。その為、購入者の方のご理解を得た上で、買って頂けたものも数多くあります。
私は、生まれた頃からあって、大人になってもあって、歳老いても傍にある──一時の子供のおもちゃではない価値有る人形を、渾身の思いで作ってきました。
ルヴィアも……私はあの家庭の、未来ある幼い少女に託したつもりでした。
最高級品を身にした宝石の人形が彼女の成長をずっと見守るのだと、自惚れながらも信じていたのです。自分の力量を──傲慢なまでに信じて。
私は、ずっとルヴィアは幸せであると信じていました。今年の4月までは……この今でもよく分からない能力で知るまでは。
……それを受け、フローティアには『余程の事が無い限り』売れない値段をつけたのです」
「<宝石人形>は他にもあるんですか?」
「あのシリーズには他に完成品が2体。
その他にも、良質の宝石さえ見つけられれば、それに合わせて創るつもりでいます。
……今回のような例もあるかも知れません。しかし、これ以上自律して動いても、その様な摩訶不思議な力の為に、創るのをやめるつもりもありません」
その目には、明らかな決意が満ちていた。
その信念を曲げず、暗に宝石人形を含めた人形は、先にどんな事が起ろうとも作成し続けるという──強い決意。
「……今、ルヴィアに会えれば、恐らく不審火の元である存在が何を考えているのか分かると思います。
噂の不審火が旧市街に入ったら大惨事です。場所もあたりは付いています。
付き添っては頂けませんか。……助ける方法を探したいんです」
修の言葉に、責任者が沈黙する。
「アナタの──人形達を救うお手伝いをさせて頂けませんか?」
追い掛けるアリーセの言葉に製作者が小さく息を呑む。
「待って、待って! ──今回は神魂つきだからって特別扱いされてるような気がするけれども、いくら高級品だからって、人形離れは子供にとっては普通の事だよ!? 製作者さんがそう言ったって、そういう子供に渡っちゃったんだから、その時点でどうしようもないんだって!
それに……意図して不審火を起こしているようなら……」
そこで円も言い辛く言葉を詰めらせる。
そして、そのまま製作者の方を向いて頭を下げた。
「……ずっと、妙寺家の娘さんが迎えに来てくれると思っていたなら、ルヴィアが妙寺美奈さんに会った時にきっとショックを受けるかもと思います……
でも、こうなったルヴィアが、もう一度また幸せに人の輪に戻れる方法、絶対考えます! もう喉元まで出て来ているんです! 製作者さん……是非、協力して下さい。お願いします」
最後に深く頭を下げる円。
製作者は、静かに修、アリーセ、円3人の案を聞く。
その狭間で、
「……人形制作は、とても精巧で、難しいんですね……
これをおもちゃにしてしまうのは、どんな思いで創られたか分からない子供はもちろん、込められている思いが満ちた、その人形もきっと悲しいです……」
人形作業が気になる様子の綾花に、興味があれば、と製作者から預かっていた開いていた人形制作の本をそのままに、悲しげに顔を上げる。
それら全ての思いを受けて、製作者は静かに顔を上げた。
「それでしたら……私もルヴィアのいる場所へ連れて行って下さい。
私にできる事は無いでしょう。それでも、ルヴィアが本当にお話の通りなのか、実際に目にしてみようと……いえ、違いますね。然るべき状況を最後まで見極めなくては」
その場の楓を除く全員が、僅かながらに希望を見出し、そして製作者の覚悟を肌で感じた。
「それでは、全員が乗れるだけの車を用意しなくては。場所は……?」
「シーサイドタウンから、旧市街にかけてです。夜の寝子島街道に今日か明日には──まだ、どちらになるかは分かりませんが、仲間が連絡を取ってくれています」
「分かりました。では、工房はしばらく閉鎖しましょう。
私は、火事が起きてから呼ばれては遅いですから、今日でなければ車上生活とでもする事にします。
もう、この時間です。今日でも、明日でも何かしらの準備がいるでしょうし、言い付けてくだされば、必ずコンビニエンスストアへと寄るようにしましょう」
時刻は、まさに逢魔が時。
全員を乗せた車は、欲しい物はあれど、確かに各個人の家に寄っている余裕は無いと、途中コンビニで、ルヴィアに関して必要なもの全てを各々で買い集める。
そして、今件に関わっている全員に、ねこったーやメールで連絡をつけた。
“準備とタイミングが整えば今日、遅くて明日の夜。場所は旧市街とシーサイドタウンの間。
渡られたらおしまいです。至急、手伝って下さる人を募集しています”
その中で、即返事が各所から返ってくる中で、一つでありながら、致命的な訃報が混ざっていた。
それは
御剣 刀
からのもので。
「どうしよう──桜庭のお姉さんと話していたら、ルヴィアがいなくなった──」
関係者にとっては、絶望的なものだった──
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3人まで
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推理・サスペンス
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月30日
参加申し込みの期限
2015年07月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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