- 0
- 0
- 種族
-
- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
Welcom to our Wedding Party
人の出入りが少なくなってきた頃、ついに部屋の暗転と共にパーティーは始まった。
「皆様、お待たせいたしました。このパーティーの司会を務めさせていただきます、八神修と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。それでは！ 主役のお２人にご登場していただきましょう！ どうぞ！」
定番の華やかなウェディングテーマ曲と共に新郎新婦が入場する。
拍手の中を通り抜け、奥に用意された鮮やかな花で彩られたテーブルへと向かう。
「今日めでたくご結婚なされたお２人に祝福の拍手を！」
八神の進行によりパーティーはスムーズに進んでいく。
「ではここで、良太先生の高校の時のご友人、白磐さんにお言葉をいただきましょう」
新郎新婦席にいた良太は名前を聞き、驚きながらマイクのところへ歩いていく白磐を見つめる。
白磐はマイクの前に立つと、少しぎこちなさを出しながらも１つ咳払いをする。
「あー、立川って言っても今日から２人共立川になるから……良太。結婚おめでとう。
アメリカ帰って来てたなら連絡くらいしろよ、と小言を言いたいところだが、今はやめておくよ」
良太側の参加者たちの中で白磐の軽いジョークに笑いが起こる。
「高校の時はたまに同期と遊んだり、俺とは車の話で盛り上がったり、普通の高校生やってたよな。
俺が専門学校に行く、って言った時も応援してくれて、
今思えばあの頃からお前は人に勉強を教えるのが上手だったと思う。
今こうして整備工場やっていけてることに、俺はお前に感謝したい。
本当にありがとう。葵さんと幸せになれよ」
柔らかい笑みを浮かべながら良太の方に視線をやる。
するとその先では、瞳を潤ませながら白磐を見ている良太がいた。隣から葵がそっとハンカチを差し出す。
「もし車の整備や車検が必要ならウチに来いよ。
値引きはできないが新車以上にばっちりセッティングしてやるからな。
あとこれは俺とお前の生徒達からのプレゼントだ」
そう言って厨房の方に目線をやると、蜂矢が大皿を持って現れる。
その大皿を２人の前に置くと、それを見た良太と葵は感嘆の声を漏らした。
「チューリップ！」
皿の中央には人参をカットし、大輪のチューリップが咲いているように見えるオブジェが飾られ、
その周りには色とりどりの野菜やフルーツが散りばめられている。
そして、それらを取り囲むように飾られているのは真っ赤なチューリップだ。
「チューリップ、お好き、なんですよね？
プロポーズの時も、自分で育てた、チューリップの花束を、送った、って聞きました」
照れ臭そうにする２人に微笑みを残し、蜂矢は下がっていく。
「チューリップのことは御巫さん、調理は森くんと蜂矢くんがやってくれたんだ」
と白磐は視線を端の方で曲を操作している時子に移す。
気を聞かせた蜂矢がマイクを時子の方に持って行くと、少し緊張気味の声で時子が答える。
「あ、えっと、良太先生、葵さん、ご結婚おめでとうございます！
以前授業中に先生がチューリップのことについて話しているのを思い出して用意しました。
赤いチューリップの花言葉は『愛の告白』『思いやり』『永遠の愛』『真実の愛』……
この場にぴったりだと思いました。お幸せに！」
時子がぺこり、とお辞儀をすると会場から拍手が起こる。
ほっと息をつくと、隣にいた蜂矢がマイクを受け取る。
「みんな、喜んでる。良かった……」
「はい！」
時子は蜂矢に笑顔で返した。
白磐もマイクから離れていくのを確認すると、八神は次の進行へと移る。
蜂矢が時子の横でしばらく周りの様子を見ていた。
誰もが幸せそうに、新郎新婦のところに行っては楽しそうに話したり、
久しぶりに会った友人同士で談笑したり、と賑やかだ。
しかし、ある料理の盆の前で悩んでいる風の少年を見つけた。
参加者の邪魔にならないように、人と人の間を縫って近づいていく。
「どうしたの？」
少年の目線に合わせて声をかけると、少年は伏目がちに答えた。
「ぼくね、おにく食べると体にぶつぶつができちゃうの。
だから、ママには食べちゃだめっていわれてるの。だけど……」
「食べたい？」
少年はこくり、と頷く。
「ものすごくいいにおいがするの。それに、みんなこれ食べて、おいしい、っていってる」
「じゃあ、お兄ちゃんに、着いて来てもらっても、いい？」
「え？」
「君の願い、叶えてあげる」
不思議そうな顔をする少年。しかし、柔和な蜂矢の笑みにうん、と元気よく答える。
蜂矢が手を繋ぎ、ゆっくりと厨房の方へと少年を誘った。
「皆様、お待たせいたしました。このパーティーの司会を務めさせていただきます、八神修と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。それでは！ 主役のお２人にご登場していただきましょう！ どうぞ！」
定番の華やかなウェディングテーマ曲と共に新郎新婦が入場する。
拍手の中を通り抜け、奥に用意された鮮やかな花で彩られたテーブルへと向かう。
「今日めでたくご結婚なされたお２人に祝福の拍手を！」
八神の進行によりパーティーはスムーズに進んでいく。
「ではここで、良太先生の高校の時のご友人、白磐さんにお言葉をいただきましょう」
新郎新婦席にいた良太は名前を聞き、驚きながらマイクのところへ歩いていく白磐を見つめる。
白磐はマイクの前に立つと、少しぎこちなさを出しながらも１つ咳払いをする。
「あー、立川って言っても今日から２人共立川になるから……良太。結婚おめでとう。
アメリカ帰って来てたなら連絡くらいしろよ、と小言を言いたいところだが、今はやめておくよ」
良太側の参加者たちの中で白磐の軽いジョークに笑いが起こる。
「高校の時はたまに同期と遊んだり、俺とは車の話で盛り上がったり、普通の高校生やってたよな。
俺が専門学校に行く、って言った時も応援してくれて、
今思えばあの頃からお前は人に勉強を教えるのが上手だったと思う。
今こうして整備工場やっていけてることに、俺はお前に感謝したい。
本当にありがとう。葵さんと幸せになれよ」
柔らかい笑みを浮かべながら良太の方に視線をやる。
するとその先では、瞳を潤ませながら白磐を見ている良太がいた。隣から葵がそっとハンカチを差し出す。
「もし車の整備や車検が必要ならウチに来いよ。
値引きはできないが新車以上にばっちりセッティングしてやるからな。
あとこれは俺とお前の生徒達からのプレゼントだ」
そう言って厨房の方に目線をやると、蜂矢が大皿を持って現れる。
その大皿を２人の前に置くと、それを見た良太と葵は感嘆の声を漏らした。
「チューリップ！」
皿の中央には人参をカットし、大輪のチューリップが咲いているように見えるオブジェが飾られ、
その周りには色とりどりの野菜やフルーツが散りばめられている。
そして、それらを取り囲むように飾られているのは真っ赤なチューリップだ。
「チューリップ、お好き、なんですよね？
プロポーズの時も、自分で育てた、チューリップの花束を、送った、って聞きました」
照れ臭そうにする２人に微笑みを残し、蜂矢は下がっていく。
「チューリップのことは御巫さん、調理は森くんと蜂矢くんがやってくれたんだ」
と白磐は視線を端の方で曲を操作している時子に移す。
気を聞かせた蜂矢がマイクを時子の方に持って行くと、少し緊張気味の声で時子が答える。
「あ、えっと、良太先生、葵さん、ご結婚おめでとうございます！
以前授業中に先生がチューリップのことについて話しているのを思い出して用意しました。
赤いチューリップの花言葉は『愛の告白』『思いやり』『永遠の愛』『真実の愛』……
この場にぴったりだと思いました。お幸せに！」
時子がぺこり、とお辞儀をすると会場から拍手が起こる。
ほっと息をつくと、隣にいた蜂矢がマイクを受け取る。
「みんな、喜んでる。良かった……」
「はい！」
時子は蜂矢に笑顔で返した。
白磐もマイクから離れていくのを確認すると、八神は次の進行へと移る。
蜂矢が時子の横でしばらく周りの様子を見ていた。
誰もが幸せそうに、新郎新婦のところに行っては楽しそうに話したり、
久しぶりに会った友人同士で談笑したり、と賑やかだ。
しかし、ある料理の盆の前で悩んでいる風の少年を見つけた。
参加者の邪魔にならないように、人と人の間を縫って近づいていく。
「どうしたの？」
少年の目線に合わせて声をかけると、少年は伏目がちに答えた。
「ぼくね、おにく食べると体にぶつぶつができちゃうの。
だから、ママには食べちゃだめっていわれてるの。だけど……」
「食べたい？」
少年はこくり、と頷く。
「ものすごくいいにおいがするの。それに、みんなこれ食べて、おいしい、っていってる」
「じゃあ、お兄ちゃんに、着いて来てもらっても、いい？」
「え？」
「君の願い、叶えてあげる」
不思議そうな顔をする少年。しかし、柔和な蜂矢の笑みにうん、と元気よく答える。
蜂矢が手を繋ぎ、ゆっくりと厨房の方へと少年を誘った。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2015年06月29日
- 参加申し込みの期限
-
- 2015年07月06日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2015年07月06日 11時00分
