そっくりさんが来た｜リアクション

そっくりさんが来た

　急ぎ走り出る月乃と陽海。
　それとちょうどすれ違うように現れる、美貌のそっくりさん二人組。

「よし、それじゃあ……」
　表に出てきた麗音と麗。

「「一夜限りの、コラボ！」」

「俺がギター弾くから、レオが歌ってくれ！」玲の言葉に、力強くうなづく麗音。
　よどみなく準備が開始される。
　今日の曲は……と、いつものカバーと一緒に、玲は奥のファイルから、一枚の譜面を抜き出す。
「今夜歌う予定の曲は、これだ……」
　タイトルを見て、麗音は笑う。
「なんだか、俺たちのことみてぇだろ？　……ということで、早速行くぞ」

　麗音を知る者、物珍しさに集まってきた者、夕暮れのシーサイドタウン、だんだん人が増えてきた。

「えー、曲行きます。聞いてください。『運命の双子』！」
　