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秋の日に、ブライトグリーンで
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●うつろう秋色、カエデ色
開店後いちばんに訪れたのは、
早坂 恩
と
御薗井 E セレッソ
の二人組だった。
海にほど近い星ヶ丘の風が、店の前の木々をゆらし木の葉を一気にさらっていく。
「すっごいノ! 今度のカフェもおしゃれだワ!」
御薗井の視線は忙しなくあちらこちらへと行き来している。好奇心旺盛で感激やさんの彼女にとっては見るもの全てが新鮮だ。
以前ふたりで行ったカフェ
ではラテアートを描いてもらったりもしたが、今回はいったいどんなメニューがあるのだろう。
「雑誌で見つけたんだけれど……こんな雰囲気のお店は好きかしら?」
「とっても素敵なカフェだワ! 恩センパイ、誘ってくれてグラーツィエ! ナノ!」
早坂の問いに御薗井が元気な声で返す。ぴょんぴょんと飛び跳ねるのにあわせ、カーディガンの裾がひらりと踊る。
今日はちょっとおしゃれして長めのカーディガンにショートパンツを合わせてきた。
小柄な御薗井が着ると衣服にすっぽり包まれたような感じがして、それが世話焼きの早坂の心をくすぐる。
店内に入ると木のぬくもりにあふれた店内の光景とともに、観葉植物の鮮やかな緑が目に入る。
「何にしようかしら? 秋だもの、メープルやマロンは押さえておきたいわよね……セレッソちゃんはどんなのがいいかしら?」
席についてメニューをめくり、さりげなく御薗井に見えるように置く。
「ワタシはね、ミルクティーと、あと……このお店で一番おすすめのケーキがいいワ!」
目をきらっきらさせて息は興奮まじりに、そしてこのドヤ顔。おまかせと言ったあとにどんなケーキが出てくるのか楽しみに待つのが最近の御薗井のマイブームのようだ。
「一番の、おすすめ……ですか」
注文をとっていた御巫がはたと動きを止める。
個人的なおすすめは幾つかあるが、もしお口にあわなかったらと思うと責任重大だ。
「こちらの、チョコレートケーキは、いかがでしょう……? ほかのお店のものとは、違った風味が、楽しめると思います……」
「じゃあ、それにするワ!」
御巫がおすすめしたものは、御薗井がメニューを見たときに一番心惹かれていたケーキだった。
待つ間に、早坂は角砂糖を一個つまみながらこう切り出した。
「そういえば、この前の演劇フェスティバル見に来てくれてありがとうね。楽しんでもらえたかしら?」
「ううん、ありがとうはこっちこそナノ!」
この前の、とはマタタビック演劇フェスティバルのことだ。
「センパイが二階席から出てきたときは本当にびっくりしたのヨ! 最初は別の人かと思ったワ! けど、近くで見たらやっぱり恩センパイで安心したノ!」
舞台上の早坂
の凛々しい姿は今でもありありと目の前に描ける。二つのFと題打って上演されたその劇の中で、早坂はメインに等しい青年、ラウルの役を演じていた。
『ああ、彼女は僕を覚えているだろうか? 幼馴染の、僕のことを……!』
普段の言葉遣いと打って変わり、つとめて男らしい口調でラウルとして振る舞った早坂の姿は御薗井のハートを虜にしていた。
「ほかにも色々とあったけど、どこか見に行けたかしら? 私は準備とかで忙しかったから、見に行けなくて……」
「他にはー……NCCと軽音部の合同劇とか、探偵のやつとか人魚姫とか見てたワ! むずかしい演目もあったけど、劇で流れる曲はいつだって素直に心に入ってくるから、ずっとずーっと聴いてたかったワ!」
御薗井にとって、音楽は特別なもの。そして音楽を重要な演出として扱う劇やミュージカルも、彼女にとってはひときわ思い入れのあるものだった。
話が盛り上がったところで、御巫がケーキを運んできた。
「お待たせ、しました……♪」
素朴な焼き上がりのチョコレートケーキ、そして早坂の頼んだマロンクリームのシフォンケーキ。
表面のふつふつ焼きあがった跡をコーティングして隠さないあたりは、イタリアのチョコレートケーキを思わせる。
「ブラーヴォ! すっごいノ! 贅沢チョコだらけナノ!」
上にのったラズベリーをのぞけばチョコレートの黒一色で、その質素な色合いの意味するところは、フォークを入れればチョコレートがぎっしりというわけだ。
ほんのわずか、隠し味として仕込まれた珈琲の苦みがよりカカオのリッチさを引き立たせる。
ちなみに若い客層やこども、妊婦さんを想定して、リキュール類は一切入れず、アレルギー成分も極力省いてあるとのことだった。
ケーキに舌鼓を打ったところで、早坂は先ほどの話の続きを思い出した。
「そういえば、あの日はクラシック同好会の劇を見に来てたのよね? みんなで合奏するってのも素敵ね! セレッソちゃんはどんな楽器を弾くのかしら?」
「ワタシはネ、チェロを弾いてるのヨ! みんなと演奏するの、とても楽しいノ!」
口のはじについたチョコクリームを拭い取り、今度は御薗井が逆に聞き返す。
「恩センパイはどんな音楽が好きカシラ? ポップスでもクラシックでもなんでもいいのヨ!」
「わりと流行りの曲とかは聞くけど、ヒーリング系とか、ケルト系も好きよ。クラシックとももしかしたら相性、良いかもね?」
「きっとそうネ! 恩センパイの気に入るクラシック曲も、きっとあるはずナノ!」
重厚な弦楽の音とは傾向が異なるが、目指している方向性はいくらか似ている。何より、好きな音楽にあえてケルトミュージックの名前をあげる早坂なら、繊細な楽器の音色のひとつひとつまでも拾ってくれそうな気がした。もしそうなら演奏者冥利に尽きる。
「あ、えっとね! パーパへのお手紙にしょっちゅう恩センパイのこと書いてるのヨ! ひまわり畑に行った時のこととかネー、あ、それからドレスを着た時のことも!」
「ドレス……?」
主語が抜けていて話の流れが読めなかったが、もしかして
早坂がドレス姿になった時
の話を手紙に書いたということだろうか。この分だと、御薗井の父親の頭の中では早坂は完全に女の人になっていそうだ。
「今日のこともきっと、お手紙に書くワ!」
えへへ、と可愛らしい笑みにはぐらかされたところで、早坂がそうだ、と切り出す。
「忘れないうちに……セレッソちゃん。これ、この間のおみやげ」
早坂が取り出したのは赤と黄のカエデの栞。この間紅葉狩りに行った時に、もみじではなくカエデの葉を見つけて作ったのだという。
「真っ赤なカエデでついついセレッソちゃんを思い出しちゃって、2本作っちゃったの」
「ワタシを?」
受け取った栞の中には、鮮やかな赤をとどめたままの葉がラミネートされていた。
「私の分はもうあるから、もう一つをよかったらもらって欲しいなって。読書のお供にでも使ってもらえたら嬉しいわ♪」
「ありがとう、ナノ……!」
御薗井の笑顔に、こちらの表情も緩む。カエデの花言葉のように、これから美しい変化が訪れてくれることを早坂は願った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
詩帆ミチル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月26日
参加申し込みの期限
2015年07月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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