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秋の日に、ブライトグリーンで
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●あのお話のつづきを
外のからっとした肌寒い空気と打って変わって、店内は暖かい。
「いらっしゃいませー!」
オーナーのみどりの声が響く。店内に入った
音海 なぎさ
はひとつ身震いをした後、店内を見渡し、座り心地のよさそうなソファの上に腰をおろした。
御巫にオーダーを聞かれ、メニュー表に目を落とす。
「じゃあ、こちらのケーキセットの……モンブランで」
少し割高だったが、コーヒーのおかわりが一杯分無料とのことでケーキセットを頼んだ。このところ疲れがたまっていたし、どこかで息抜きがほしかった。日常と切り離された空間であたたかな気持ちで過ごして、心身を休めたい。
それに、音海にはもうひとつ別に長居したい理由があった。
注文を待っている間に一冊の本をとりだし、栞をはさんでいたページを開く。読もうとしたところで、御巫がケーキの乗ったトレイを運んでくるのが見えた。
「ケーキを食べてから、でもいいかな」
本を脇に寄せて、ケーキ皿のスペースを作る。
「お待たせしました、ケーキセットのモンブランです」
小ぶりのプレートに乗せられたモンブランのてっぺんには、小さな栗の甘露煮が乗っかっている。
頼むときには少し値段がはると思ったが、その理由に納得した。
コトリ、と小さな音をたてて置かれたコーヒーカップからは、芳醇な豆の香りが立ち上るーーおいしいコーヒーに特有の、食欲をそそるあのフルーティな香りだ。
「おいしそうだね。崩すのがもったいないくらいだ」
食べようとフォークを手にした時に、会計をすませようと席を立った二人組と目が合った。
「あら、あなたも来てたのね?」
早坂 恩
――くしくも音海は先日の演劇フェスティバルで、二人一役のファントム役として彼と共演したばかりだった。
「早坂くんこそ」
その隣にいる
御薗井 E セレッソ
も、あの時のファントム役と気づいてあいさつしてくれた。続いて卓上のケーキに目がとまる。
「わ、モンブランもおいしそうネ!」
羨望の眼差しで見つめる御薗井に、今度頼んでみるといいよといって手をふった。
出て行く二人を見届けたところで、マロンクリームの網目にゆっくりとフォークを入れる。こだわりのモンブランは土台の生地の部分までしっかりしていて、下まで切る時に手応えを感じた。
そのまま口に運び、頬張る。マロンのほのかな苦みが、口いっぱいに広がった。
空になったケーキ皿にフォークを置き、音海は本を取りだした。
ファンタジー調の装丁の本の表紙には「限りない刻の中で」と題名が書かれている。
時間の流れからこぼれ落ち、元の世界に戻れなくなってしまった主人公。たどりついた先の世界では、誰もに等しく訪れるはずの時間の流れが正常には流れていなかった。ある者は急速に老い、ある者は幼い姿をいつまでも留め、何一つ意のままにはならない世界。四季の移ろい、歳を重ねるごとに増えていくケーキのロウソク、そんな当たり前の幸せが感じられない喪失感。
主人公は元の世界に戻る方法を探すが、二つの世界をつなぐ鍵は少なく、やっと手にした手がかりさえも砂丘にのこる足跡のように刻一刻と途絶えていくーー。
読みながら、音海は主人公の境遇に自分を重ねていた。もしも、異なる世界ーーたとえばテオに切り離された世界に残されて帰れなくなったとしたら、ボクはどうするんだろうと想像を働かせる。
(そのときはボクも、寝子島へ戻るために道を探すのかな。それとも、新しい世界を知ろうとして駆けめぐるのかな)
いっそそのまま定住してしまう選択肢もありそうだ。もしかしたら自分は、帰ってこない後者の道を選ぶかもしれないと、音海はふと思った。
(でももしそうなったら、寝子島の人たちはボクのこと忘れちゃうのかな)
自分のいないまま進む日常、別れを告げられないまま人々の頭から消え去っていく自分の記憶。
(それチョット、寂しいかもしれない)
本を閉じ、カップに口をつけて底に残ったコーヒーを飲みきる。
だいぶ長居をしていたらしく、入店時に見かけた客はいなくなっていた。
(続きが気になってきたな。このまま帰って一気に読みきっちゃおうか)
店を出ると、いつのまにか日が高い位置にのぼっていた。
まるで本の中の主人公みたいだね――そうつぶやいて、音海は喫茶店を後にした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
詩帆ミチル
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月26日
参加申し込みの期限
2015年07月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年07月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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