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エノコロ岬の秋祭り
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お昼をまわり、少々海風が冷える頃。イソラ・ガレッジャンテには葉書を持って搭乗するのを待つ観光客で賑わっていた。
いつもはのんびりと寝子島を見て終わってしまう遊覧船が、今日ばかりは特別仕様。
紅葉していく島をゆっくり眺めながら、新鮮なシラス料理のバイキングを楽しみ、新名所としてタウン誌に取り上げられている青の洞窟へ寄って、秋祭りの花火大会を優先席で楽しめる。
一日限りの特別運行は応募者多数となってしまい、こうして並んでいる人たちのほとんどは笑顔でいるのだが――。
「修ちゃん、落ち着くのだ。船に乗ってからでも、ゆっくり探せるのだ」
まるで登山にでも行くかのような大荷物を持った
後木 真央
は、同じくやや大きめの荷物を持った
八神 修
が周囲を見渡していることに呆れ顔だ。
お互いに当選したことを喜び、探検に行くのだとハイタッチを交わした二人。どうやら普通に観光する気はさらさら無いようなのだが、もう一人当選していないかと修は列に並ぶ人の顔を目を凝らして見つめている。
「い、いや? ブラックが良い子で留守番をしているか心配なだけさ。決して、取り乱してなんて」
嘘だ。散々「
七夜 あおい
が当選していたら」と準備に勤しんでいたくせに白々しい。本人に聞きに行けば良い物を、もし彼女が応募していてハズレていたなら自慢のようで申し訳ない。そんな思いから事前に確認がとれず、こうして当日に探すことになってしまった。
「新聞部として分散して取材していれば、あおいちゃんは探しやすいのだ」
「そうだな、取材も大切だからな!」
取材「も」と口を滑らしたことに気づいている様子はないが、彼の片思いについては熟知している。これは船内をくまなく探さねばと親友として気合が入り、真央はリュックサックの紐を力強く握った。
(それにまずは、遊覧船でウォーミングアップなのだ♪)
明らかに他の客と違う楽しみ方を考えている二人は、受付にて簡単な本人確認を受ける際に乗船員から不思議そうな顔をされる。そんなことは露ほども気にもせず、乗り込んでからは荷物を広げても差し支えなさそうな場所を探し、互いの準備がバッチリなのを確認する頃――船は、エノコロ岬方面へと動き出した。
出港して船がゆっくりと揺れ始めると、
御巫 時子
はドキドキしながら離れていく寝子島を眺めた。そこで暮らしていると、この角度で見るには乗船しない限りはもちろん無く、一度に色が変わらずゆっくりとグラデーションしていく紅葉の様を眺めるだけでも船に乗った価値は十分にある。
(それが冬には散ってしまうと思うと……切なくなりますね)
それも、尚輝先生と一緒に見られたら、切ない空気も特別な雰囲気で見られるかもしれない。
五十嵐 尚輝
のことを思い、誰にも打ち明けられぬ思いを相談するかのように近くを飛ぶ鳥をろっこんで呼び寄せた。
「こんにちは、今日の風の具合はどうですか?」
『上昇気流が気持よくて、仲間は高く飛んでいるよ』
「そうでしたか……引き止めてすみません」
『いいや、今日は何かあるようで楽しみなんだ』
「花火大会があるので、浜辺の方はもう賑わっているのでしょうか」
『なるほどね。だから人が集まってるのか』
「その中に、もし……」
『ん?』
「いえ、なんでもありません。引き止めてごめんなさい」
気流に乗って仲間の元へ行く鳥を見つめ、ふと丘へ視線を向ける。鳥に尋ねた所で、きっと尚輝の顔を知っているわけはないだろう。
船内で見つけられるかは分からないし、祭りに来ているかも分からない。けれど、あの恋愛に縁のある丘にはイニシャルなら他の人にも気付かれないと思いながら鍵を付けて願った。その効果かはわからないが、放課後などで話をする機会が増えて、とても幸せな日々を過ごしている。
(今日も、どこかで会えるでしょうか……)
そんな思いを胸に、これからのコースをいつか話せれば良いのにと願いながら。
そう思い馳せる少女に、ウェルカムドリンクが手渡される。お礼を言えば、その足元には
苑下 ちか
が空のグラスを差し出していた。
「なぁなぁ、これっておかわりしても構わへんの?」
船員のシャツの裾を引っ張る姿に時子が微笑ましく苦笑していると、船員は時子へ一礼し、内緒話をするかのように離れていった。
「もう一つだけだよ?」
そう言われて今度は何を飲もうかとキラキラした目線でトレイに並んだジュースを見つめる。そんな姿を見かけた
龍目 豪
は、彼女が一人でいることに心配して声をかけた。
「お前、連れの人はどうした? もし迷子なら――」
「なんや、つんつん兄ちゃん。ちかはひとりやで?」
被せるように即答してきた言葉に、しっかり者なのだろうかと一瞬思う。が、もし自分と同じように冒険心がいっぱいで乗船しているというなら、放ってはおけない。
「……俺は龍目豪。高校生だ。お嬢ちゃんは?」
「ちか? ちかは
苑下 ちか
や。小学校にな、通うとんねん。ほんでな、今日は洞窟いって、おおきぃ花火みんねん!」
それはそうだろう、今日のツアー内容はそうなのだから。何をするか分かっている、だがどうしてだろう……この一抹の不安は。ここは一度、確かめてみる必要がある。
「そうだな、俺も洞窟に行くんだ。探検部の部長をやっているからな」
「ほー、兄ちゃんも探検か。よう分かっとるなぁ、洞窟は探検してなんぼやで」
腰に手をあて、自慢気に笑うちかの姿を見て、豪は的中してしまった予想に苦笑いするしかない。
探検をしたい気持ちは十分に理解できる。だが、観光名所のような場所で子供が他の客の迷惑にならず、かつルールを守った上で大人しくしているかと思うと答えはNOだ。
観光名所として成立しているなら、危険な場所には侵入禁止の立て札はあるはず。このくらいの年頃なら、ダメと言われる程にやりたくなることだろう。しかし、それは年長者として諌めるべきだ。
「な、俺と一緒に探検しないか?」
「一緒に? ええで、兄ちゃんしっかりしてそやし、ちかのパーティいれたるわ」
仕方がないと笑う様子に自分が隊員なのかと呆れることはない、無事に保護者の立場になることが出来たのだから。この小さな隊長の機嫌を損ねずに、まだ見ぬ青の洞窟で安全第一で進むため、豪は彼女から目を離さないよう船の上でも細心の注意を払うのだった。
そうして楽しんでいる客の多い中、どこか異質な雰囲気をまとう女性が二人向き合っている。
「本当に、体調は大丈夫なのね?」
深林 真瞭
はとある事情で親友の
深倉 理紗子
の元を訪れた時、ここまで医者の不養生という言葉が似合うという言葉を使って良いものか……とにかく見本と言って良いような倒れ方をしていた。つまりは、過労だ。
やんわりと私生活を顧みなかったことを咎めつつ看病していれば、心持ち顔色が良くなってきたので気分転換になればとペアで応募したツアー。それに当選したので、これは快気祝いになるかと乗船することにしたが、不安は払拭しきれない。
「わたしは医者だよ? 大丈夫だって」
大丈夫なら、再会した時の具合はないだろうに。そう少し膨れる顔に申し訳なくなるが、こうして外に連れだしてくれているのだから、最終確認と言った所だろう。本当に無理であれば、彼女は気づいてくれるはずだから。そんな信頼の眼差しに、小言はピタリと止んだ。
食事が用意されるまでの間、真央は「船内も探検なのだ~!」と、古い航海地図や遊覧船になる前のにゃんてん丸の歴史など、展示物を見て回ったり今は使われていない船員たちの部屋を片っ端から扉を開けてチェックしたりと楽しみつつ、勿論親友の想い人を探すのも忘れない。
「やっぱり、いるとしたら景色のいいデッキなのだ?」
そちらは修に任せているので、大いに船内探検を楽しめる。しかし、そこまで広くはない船内は、テンションが上がってきた所で立入禁止の札に出くわしてしまい、少々物足りない。本命までの準備運動だと思えども、こうも行き止まりにあたっては撮影できる場所も限られてしまう。
『船内の皆様へご連絡致します。ただ今、デッキにてお食事の準備が整いました。メニューは随時追加されますので、心ゆくまでお楽しみ下さい』
「おおっ! 自称食キングとして、この機会は逃せないのだ~!」
メインの探検を前に、腹ごしらえは完璧にしなければならない。そして、出てくるであろう料理の数々に期待して、全種類制覇もしなければ食キングの名がすたる。
喜び勇んで駈け出した真央がデッキに出れば、夢のような光景が広がっていた。
そうして食事へ飛び込んでいく真央を展望席から眺め、修はため息を吐く。
(……これは、船には乗ってなさそうだな)
この遊覧船は抽選になってしまったのだ、誘えないのだから仕方はない。それは頭で分かっていても、デートプランを練っていただけに残念だ。……が、例え写真であっても特別な景色をプレゼントすることができたなら、きっと喜んでくれるだろう。それは得意分野であり、次にゆっくり会う時の口実に繋がる。
「そうと決まれば、栄養補給だ!」
今日は少しばかり長期戦、食べられる時に食べておかなければ。デッキへと続く階段を駆け下りる顔は、歳相応の笑顔だった。
デッキには料理を提供する机とは別に、個々に食事を楽しめるよう固定されたテーブルがいくつか配置され立食しやすいように。そこから前後の階段を登れば十畳程度の広さの場所に、元々景色を楽しんでもらえるようにと遊覧船になってから設置されている長椅子が。船尾に近い狭い場所では少ないながらもアルコールを振る舞っており、好みに合わせて楽しんでもらえる場所を作っている。
白ご飯、キュウリとわかめの酢の物と並んだ隣にはふわふわの釜揚げシラスと各種調味料があり、丼も酢の物も好きなだけシラスを乗せて楽しめるように。そして味噌汁や数種のお茶を挟んで、シラスの入った玉子焼き、かき揚げ、山椒や紫蘇などと混ぜあわせたふりかけ、ちらし寿司や海鮮炒飯などにもふんだんに使われている。
そのコーナーとは別に、シラスを使ったシンプルなピザ、キッシュ、和風パスタ、エビやアボカドを使った洋風サラダの中にも多く使われ、もちろん新鮮なシラスを銘打っていただけあり、艶々とした生シラス。希望者にはシロウオでも有名な踊り食いもこっそりと行われていた。
いつもより遅く、遠回りで青の洞窟へ向かっているので食事をする時間は十分にあり、お客を飽きさせないように一つの品がなくなればまた新しい料理が運ばれ、自由に使うことの出来る食器の洗浄と補充も相まって船員たちは大忙しだ。
そんな中、このどれもを食べて良いのかと
綾辻 綾花
はぐるりと並ぶ料理たちを見て笑顔になる。お手頃な価格だったたのでどうだろうかと思っていたが、まるで普段の節約を頑張ったご褒美のようで贅沢な気分だ。
トレイを手に、いくつかの小鉢と皿を1枚乗せて順番に料理を少しずつとっていく。
早川 珪
とも、一緒に食事が出来ればいいのにと思いかけ、先日の喫茶店の出来事を思い出し、必死に赤くなりそうな顔を深呼吸でおさめながら空いているテーブルを探す風を装って周囲を見渡す。
(珪先生が居たら嬉しいけど、たくさん食べる子だと思われたら恥ずかしいし……)
気になりつつ食べた一品目。潮風を浴びながら食べる海の幸は格別で、ついつい箸が伸びては幸せそうな顔をする。これならきっと、珪だって喜んで食べるに違いない。そう思いながら食事を楽しむと、まだ手に取っていない料理に足を向けた。
「ほら、りさちん! シラスの踊り食いよ! あんたも試してみない?」
沢山あるメニューの中、真瞭が真っ先に探した物は踊り食いだった。シロウオと違って試そうとする人は少ないだろうと、漁の時に傷の少ないシラスを水槽で泳がしておいたものが、デッキの片隅で振る舞われている。
「え、これ……?」
目の前で悠々と泳いでいるそれを、今から口にするというのか。通りすがりに見た氷でしめた生であれば刺し身とも思えるが、これだけは別だ。
「……遠慮しとく」
「えー? こんな時でもないと試せないよ?」
「わ、わたしは他の料理で十分だよ。珍しいものもあるし」
そこまで拒否を示されれば、目の前で食べることも出来ない。けれど、自分の好奇心を抑える事もできず、真瞭は苦笑しながら誘うことを諦めた。
「じゃあ、私の分もお願いしていい? ちょっと試したら、すぐ戻るから」
「うん、後でね」
料理を見て回りながら、理紗子はここ数日のことを思い返す。過労だと診断されたが、多忙な生活は何も仕事が全面的に原因というわけではない。自分の自己管理の無さもそうだし、心の奥底では都度比較されてしまう優秀な兄弟たちに引けをとらないよう、自分を認めて欲しくて奔走していたのかもしれない。
そんな中、親友が来てくれたことは本当に救いだった。表面的な看病ではなく、こうして心をリフレッシュさせるために心配だと言いながらも誘ってくれる。まさに心身ともに助けてくれる、大切な存在だ。
言葉に過敏な自分へ、責めるようなことは一切口にしない。咎める時も決して声を荒らげず、諭すように。心から心配しているのだと顔に出る。本当は感情の起伏が激しい一面があるにも関わらず、だ。
(迷惑、かけちゃったなぁ……)
真瞭にも、職場にも。
職場は溜まりに溜まった有給を消化させてもらっているだけなので表面上は悪いことをしているわけではないし、倒れたことも事実だ。だが、自分が担当していた患者はどうしているだろうかと思うと、気を休めることもできなかった……真瞭の家で世話になることになるまでは。
「りさちん、どうかした? もしかして酔っちゃった?」
「え、ううん……ちょっと、紅葉が綺麗だなって」
いつの間に戻ってきたのだろう。そう思いながら、トレイにいくつか乗せた料理を見せてゆっくり食べようと最寄りのテーブルへ向かう。……暗い顔を、していなかっただろうか。
「確かに、いい景色だよね。全身で秋を感じられて、贅沢なツアー!」
朗らかに笑ってみせる彼女につられ、笑ってみせる。それが歪になっていないことを願いながら。
そうして案内のあった中央デッキには、続々と人が集まってくる。ぐるりと甲板上を歩いて海に島の紅葉にとにこやかに楽しんでいた、
御剣 刀
と
小山内 海
もそうだ。
お互いの手を取り合って歩けば、特別な会話はいらない。時折跳ねる魚に二人で顔を見合わせて笑ったり、海が空を飛ぶ鳥を見上げていれば刀が「口が開きっぱなしだ」と指摘して、頬を膨らませて拗ねてみたり。スケッチブックを使わなくても過ごせる時間は、珍しいのかもしれない。
丁度中央の広い部分へと戻ってきた時には食事の準備も整ったようで、海は乗船してから初めてスケッチブックを取り出した。
『バイキング形式なんだし、色々な料理を少量づつ取って味わおう』
「そうだな、目移りするくらいにあるし」
『刀くんはどれ食べてみる?』
「俺? このシラスは新鮮だし生に酢醤油かな」
『生?』
釜揚げや乾燥は日々目にすることがあれど、生はお目にかかることは少ない。もしや、シロウオのような踊り食いがあったりするのか……と戦々恐々付いて行けば、なんてことはない。釜揚げと同じ様に大人しく氷にしめられたシラスが大人しくしている。
「小山内は、どれくらい食べる?」
『一口だけ』
生魚をまるごと食べるというのは、どんな感じなのだろう。興味はあるものの、普通の刺し身とは違うだろうから、自分の鉢を取ろうと手を伸ばす。
「それなら、ほら」
既に自分の分を取り分けていた刀は、笑顔でスプーンを差し出す。ぽかんと見上げる海に、刀は不思議そうに屈んでみせた。
「味見だけしたいんだろ?」
(それは、そうなんだけど……刀くん、自分用のスプーンは用意……してないみたいだけど)
つまりは、同じスプーンで食べろと言うことだ。それに気づいているのかいないのか、海はおずおずと口につけた。
「次は、小山内が食べたい物を食べよう……か」
刀は話しながら自分の口へスプーンを持って行こうとして、海の気恥ずかしそうな視線で気がついた。かと言って、ここでスプーンから箸へ持ちかえるのも不自然ではないだろうか。
『何があるか、見てくるね』
「あ、ああ……」
そそくさと駆けていく海を見送り、結局手元のそれをどうしようかと見つめる。
自分も反対側の料理を見て、海の分も取っていこう……今度はちゃんと、それぞれ二人分の食器を用意して。
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浅野 悠希
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
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日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月11日
参加申し込みの期限
2015年06月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月18日 11時00分
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