繋がりを求めて｜リアクション

繋がりを求めて

＜決着＞
　
「わかったざます。携帯は返却するざます」
　ついに小春校長は、携帯やスマホを入れた箱を持ち出しました。
「ありがとうございます」　
　樹が、直治がスマホを手に取ります。
「帰ってない友達にも渡してやろう」
　小春校長は、キラリと眼鏡を光らせました。
「近いうちにネットマナーの授業を行うざます。それでも問題が起きた場合は、個別にスマホを禁止するざます」
「さすが校長先生や。この一連の流れ、記事にさせてもらうで」
　奈々美の頭の中には、すでに記事が形になっていました。
「ワオ！　これで映画行けるね」
　窓の外で聞いていたバニーも校長室にやってきました。
　
「……ところで、俺は何のために呼び出されたんだ」
　天懸は小春校長に尋ねました。
「異装届を承認したので、書類を渡すため来てもらったざます。ついでに、あなたがスマホを持ってないはずはないと思って確認したかったざます」　
「そんな用事かよ」
「来てもらってよかったざます」
　校長のつぶやきは室内のにぎやかさにかき消され、天懸以外には聞こえませんでした。

　クラシック同好会から帰る途中、衿花は寄り道をすることにしました。
「シーサイドだし、ＣＤショップよって、ヴァイオリンのってあるのかしら？　ちょっと覗いてみよう」
　弦月の演奏がきっかけで、衿花は新しい趣味と出会うことになりそうです。

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あとがき

担当マスター：茄子りんこ
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ご参加ありがとうございました。
実は中学生日記みたいな感じを目指したシナリオでした。
なかなか難しいテーマだったかもしれませんが、みなさんの真摯な意見、楽しく読ませていただきました。
少人数の意見で解決しているように見えますが、書かれていないところでも校長がいろんな意見を聞いて下した判断だと思います。

それでは、次回もご参加お待ちしております。

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