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花日和:薔薇と珈琲店
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やがて、空がオレンジ色に染まりだした。寝子高で部活が終わった生徒たちが帰る時間だ。
ボクシング部に所属している
笠原 ひびき
と
桜庭 円
も部活帰り組である。長身のひびきの視線が止まる。
「どしたの。ひびきちゃん?」
小柄な円がひびきの視線を追うと、リヤカー営業の花屋にぶつかった。ひびきは口数が多い方ではない。円はひびきの態度や表情から何を思っているか考えることが多かった。
どうやら、ひびきは花に興味があるようだ。
そういえば先ほど円は、ひびきから贈り物の相談を受けていたっけ。
「……あのさ、カーネーションってあるの?」
ひびきはリヤカーに近寄ると、やや緊張した面持ちで柚乃に声をかけた。
「いらっしゃいませ。ごめんなさい。本日、お花はバラしかありませんの」
「ないのか……いや、母の日っていうのあるじゃん。それ近いからさ」
ひびきちゃん、頑張ってる。
円は、ひびきに人見知りな面があることを知っている。そんな友人が一生懸命喋っているのだ。会話に詰まったら手助けしよう、そう思ってリヤカーの花を品定めしていた。
「母の日のプレゼントですのね。
お役にたてず残念ですわ。お店に行けばたくさんあるのですけど」
「店?」
店はここだろう。と、ひびきは不思議に思った。
「私、兎沢柚乃と申します。参道商店街のフラワー兎沢の娘です。父が多く仕入れすぎてしまったお花を、299の前で売らせてもらっていますの」
「私は
笠原 ひびき
。家の手伝いをしてるの? ……そっか、すごいね」
人見知りなひびきには、楽しそうに接客業をする近い年頃の女の子がまぶしく見えたのかもしれない。友人の声のトーンが落ちたのを感じ、円が会話をバトンタッチした。
「そういえば、フラワー兎沢って商店街にあったね! もしかしてこのバラ、自分で育てたの?」
「いいえ。育てたのは私ではありませんわ。私ができるのは水を取り替えたり、それぐらいですの」
「ふーん。でも、その年から仕事のお手伝いするなんて立派だね。バラ、いきいきしてるもん。花が好きなんだねー」
「ありがとうございます。はい、お花は大好きです♪」
「ぼくの名前は
桜庭 円
っていうんだ。よろしくね。
あっ、ひびきちゃんは、怖い感じだけど、本当はすごく優しいから平気だよ」
「部長……」
「ひびきちゃん。すまいる、すまいるー」
柚乃は口元をおさえてくすくすと笑ってしまった。中のよさそうなふたりだった。
「同じ年くらいだよね。何年生?」
「私、学校には行っていないので……。年は今年で16です」
「寝子高生じゃないのか。ふーん、じゃあ基本的に会えるのは休日くらいか」
「でも、ぼくらと同い年だね! よし、友達になろう」
「うふふ。ありがとうございます。では、お近づきの印にこちらをどうぞ」
柚乃は円に黄色いバラを、ひびきにピンクのバラを渡した。
「もらっていいのか?」
「ええ。こちらのバラはトド……と、とある方からのプレゼントなんです♪」
柚乃は礼二の一件で何かを学習していた。
ひびきはバラを受け取ると、何げなく茎をくるりと回してみる。包装紙が巻かれているので痛みはないが、指の腹にわずかにとげの感触がした。
……自分を守るための何かがあるってのは、あたしは好きかもね。
そんなことを思った。
「柚乃くん、ありがとう。へー、花をプレゼントなんて粋な人だね! そんな人がこの辺に住んでるんだー」
もしかしたら、毎日会っているかも……。
そう思いつつ口には出さない柚乃であった。
「母の日のプレゼント買いにお店にお邪魔してもいい? 柚乃くんに選んで欲しいんだけど。いいかな?」
「喜んで。ご来店お待ちしておりますわ」
「よかった。お花に愛情注いでるみたいだし、信頼できると思ってさ……ね、ひびきちゃん?」
「……そうだな。あたしも母の日の花を、あんたの店まで買いに行くよ」
その後、他愛ない世間話に花を咲かせてひびきと円は帰っていった。柚乃はふたりの背中を見送りながら、今度はカーネーションを売るのもいいなぁと微笑んだ。
持ってきたバラも残り少なくなり、帰り支度を始める柚乃。柚乃がひとりなのを確認し、
ヴェスレーナ・グレウィク
は持参したビニールシートに触れ、ろっこん「リハーム・ミミクリエス」を発動した。
無機物が柚乃そっくりのスーツに変化する。
ヴェスレーナは所用でフラワー兎沢で花を購入した際、柚乃の両親から娘が高校に行ってないことを聞いたようだ。学校に行かないこと自体は悪いことではないのだが、彼女は自分のろっこんを使って柚乃が高校に興味を持つよう働きかけてみることにしたのだ。
「こんにちは。もうひとりの私」
「……え?」
スーツを着たヴェスレーナは柚乃と瓜二つである。
突然現れた自分そっくりの人間に驚いて、柚乃は声がかすれてしまった。
「私は、『貴方が高校に通う』という、ありえたかもしれない世界からやって来たもうひとりの兎沢 柚乃ですわ」
夕日を背負ったヴェスレーナは柚乃の仕草をまねながら微笑んだ。
「寝子島高校の花達もあなたを待っていますわ。私の言葉、覚えておいてくださいね」
そう言って優雅に一礼すると、ヴェスレーナは踵を返した。
柚乃は追いかけようか迷ったが、リヤカーを店の前に放置していいのか。そもそも、自分そっくりの人間が別の世界から来たのかを考えているうちにヴェスレーナの姿は見えなくなってしまった。
「夢、だったのかしら……」
首をかしげながら帰り支度を終わらせ、店長に挨拶をすませる。
「賑やかな1日でしたの」
そう言ってリヤカーのピンクのバラに顔を近づける。次の瞬間、柚乃の姿は299の前から消えていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
相馬 円
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月16日
参加申し込みの期限
2013年03月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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