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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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本日、
綾辻 綾花
は舞踏会という言葉に惹かれて夜の部に参加した。色々な仮装の人がいるようなので、彼女は黒猫の衣装に半仮面を選んでいる。
それからしばし、綾花はこの雰囲気を味わった。誤解を恐れずに言えば、酔った。
音楽を聴いたり、軽く食事をしたり、昼間の喧噪が嘘のような、静かで大人の雰囲気を味わったのだ。
あまりダンスは得意ではないうえ、踊る相手がいないのでダンスには加わらなかった。一度、ずいぶん歳上の男性に声をかけられそうになったが身を隠している。
――チークタイムもあるのですから……。
やはりそれだけは、好きな人と踊りたいと思うから。
高熱に浮かされたような声だった。
「どうか、一緒に踊ってく……一緒に踊って下さいませんか」
維都月茉菜の背筋にうすら寒いものが走った。
ある意味で恐怖、しかし、ほぼ嫌悪感に近いもの。
怒りを込めて振り返る。説明のつかない衝動にかられて。
「どうか、私と……」
そこにいたのは青年だった。色素が、全体的に薄い。彼の髪は金髪に見えるが、極端に色素がない場合このような髪になる場合があると、茉菜は知っている。
茉菜は、冷ややかに彼を見おろした。
マスクを付けていても、わかる。声だって聞き違えようがない。
維都月怜……父だ。
父は慈悲を請うような眼をして、ひざまずいた姿勢で彼女に手を差しだしている。
お父様、と出かかった声を、茉菜は喉のところで押し殺していた。
父の手を振り払うのは簡単だ。彼には、そんな恥辱こそふさわしいとすら思う。
しかし彼女はそうしなかった。それよりも、女王然とした笑み……通常の16歳には決してできない笑みを見せて、彼の手を取るほうを選んだ。
――お父様、あなたには、もっと大きな恥のほうがふさわしい。
「どうぞ」
白々しく言ってのけて、どうエスコートして下さるの、と目だけで問う。
――まったく踊れないパートナーを連れて、転ぶなり転ばされたりして、とんでもない大恥をかけばいい!
まったく踊れないパートナー、それが自分だ。丸太の人形に足を引かれて、その驕慢の鼻をにへし折られればいい。茉菜は自分のことなどどうでもよかった。父が、屈辱を味わうことをだけ望んだ。
――心変わり、か。
怜は読み取っていた。茉菜が最初、手を振り払おうとして翻意した理由を。彼女が口元だけ微笑しながら、いまなお冷たい憎しみの焔を目にたたえている心中を。
わかっている、私はそれだけのことをしたのだから――ならば娘の気持ちに殉じよう、そう怜は決意した。
驚いたのは、茉菜も怜も同じだった。
丸太を抱いた道化の無様なダンス……そのようになると予想された二人の舞踏は、むしろ正反対の結果になった。それこそ月光に踊る蝶、そのつがいのような、美しくも儚い、見物者からも驚嘆の声があがるような美しいものとなったのである。
――リードがあまりにも上手かった……。
茉菜は思う。ある種事実だ。
――だが娘だからこそ、私の呼吸について来られた……。
怜は思う。それこそ、より真相に近いだろう。
短い舞いはひとときの虚構、朝になれば誰もが、忘れてしまうような夢。
茉菜も怜もそのことを理解している。ただ、悪い気はしなかった。
しかし夢は、やはり醒めるものである。
茉菜は泣いていた。ベネチアンマスクが、涙を隠してくれた。
もれいびの体力がなくても――彼女は気づいてしまったのである。
――偽りでもなく自分が元気であったなら、きっと相手がお父様でも、もっと楽しく踊れたに違いないのに……。
けれどその涙が声に出ぬようにして、彼女は、仮面に素顔を隠した父に呼びかけたのだった。
「もう一度、踊ってはもらえませんか」
と。
神嶋征一郎のワルツのステップは、そのヴァイオリンの技量に劣らず、卓越したものであった。
けれどもワルツは、一人で踊るものではない。女性のパートナーを得て、よりいっそう輝く。
舞う。音楽に乗って。
回る。彼女の腰を抱いて。
彼女はいくらか、ダンスの素養があるようだった。いくらかはテンポを落としたが、それでも、ある程度なら付いてきてくれる。
征一郎は、仮面の相手が誰かを知らない。
――だが、確かに『征一郎』と言ったな……。
そこから知り合いを想像してみた。そうすると、一人しか思い当たらない。
結城日和。
きっと彼女に違いない。
――何故自分を誘ったのか。偶然か?
ふと考えるも、やがて、
――否、その問いは無意味だ
と考え直した。今はただ、ダンスを楽しもう。
一方、日和のほうはもう、頭の中がぜんぶグルグルだ。
――キスされた! キスされた! 手の甲に! でもなんで! あー!
すっごく恥ずかしい。でも……すごく、嬉しい。なぜって征一郎こそは、日和の密かな、想い人なのだから。
きっと、演技がかった言い方をしたからわざと大仰に返してくれたのだと思う。でも、それにしたって、その接吻は突然すぎた。心臓が破裂してそのまま死ぬかと思った。大袈裟ではなく。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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