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【ハロウィン】寝子島ハロウィン☆デイズ!
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「さて、と。まずは一杯やっときますか」
バーカウンターに赴いた南戸河蔵人は、さっそく本領発揮とばかりに注文を行うのである。
「何かスコッチのお勧め、ロックで。それと、ちょっとつまめる物をお願いします」
入場料だけ定額で、あとはフリードリンクにフリーフードの会場内なのだが、これ幸いとがっついたりはしない。これこそ大人の余裕というものだ。
冴え冴えとしたグラスとフィッシュ・アンド・チップスの皿を手に、蔵人は適当に開いているテーブルを探す。カウンターのひとつに開いている場所を見つけ、そこに落ち着くことにした。
「失礼」
横を通り抜けようとした細身の青年が、蔵人と軽く接触して会釈した。
「いやいやこちらこそ」
どうやら彼もスペースを探しているらしい。蔵人は自分の隣を示した。
「よければこちらを」
「ああどうも、失礼します」
青年の手には透明のトールグラスがあった。ジンライムだろうか、胸がすくような柑橘類の香りがする。半仮面をしているから正確なところはわからないものの、彼の年齢は蔵人からすれば十ほど下だろうか。大学生くらいに見える。
――いかんいかん、つい人を観察してしまう。物書きの職業病だね。
自嘲して蔵人は、独り言のように話しかけるのだった。
「昼間の賑やかな雰囲気もいいけれど、こういうのもいいよね。今日は朝から動き回ってたから、この落ち着いた雰囲気がたまらない」
えっ、と戸惑ったような青年……クルト・エールヴァールだったが、すぐにこう応じた。
「そうですね。俺はパレードは終盤を眺めた程度ですが、こちらのほうが落ち着きます」
クルトは蔵人を見て、
「失礼ですが……取材でもされているのですか?」
「わかるかい?」
からりと蔵人はグラスの氷を回した。
「どうも、知的な雰囲気がにじみでてしまったようだね」
「いえ、ノートとペンを横に置いてらっしゃるので……」
「ははは、やっぱりそうか。うん、雑誌の仕事のつきあいで、取材の手伝いをやっているのさ。体験記というか観戦記というか、まあ、そういうやつだよ」
仮面をつけているがその上から眼鏡をかけていたりして、口調にはユーモアがあった。クルトから見ても蔵人は、好もしい人間のように見えた。
「ああ、別に『知的ではない』と言っているわけでは……」
「気にしない気にしない。それはさておき、ではまあ、取材の一環として訊くけど、君はどういう理由で舞踏会に参加したのかな? 答えにくかったら無回答でも構わないよ」
「答えにくいということはありません」
しばらく考えて、クルトはこう言った。
「後学のため、ですかね。仮面をつけることで、普段とは違った交流があるかもしれない、そう思って」
グラスの氷が溶けるまでの時間、二人は言葉を交わした。
実際このひとときも、普段では実現しなかった交流と言えるだろう。
幽霊のように黒い群衆のなかを漂い、いつしか宮祀智瑜は、見知った姿に遭遇していた。
桐島 義弘
だ。間違いないだろう。
広い肩幅、グレーのスーツ、飾り気のないネクタイ……ほぼ普段通りの彼の格好なので見間違いようがない。ただ、目の周りだけ西部劇の義賊みたいな黒い半仮面で覆っている。
つまり、普段着プラスワンといった程度なのだが、それでも、ちゃんと仮装になっているのだから不思議だ。
片思いしていると、人は本当に胸の奥が痛むことがある。自然な反応なのだがときとして口の悪い人はそれを、『胸キュン』と呼んで矮小化する。本作に矮小化の意図はないものの、通りの良さからここではその表現を用いることにすると、ここで前もってお断りしておきたい。
智瑜の胸の奥が、キュンと痛んだ。
やっぱり格好いい。ギリシャ彫刻のように均整の取れた体つき、美しい顔、外見にそぐわぬ堅物だが、ときとして見せる優しさ……智瑜は確かに、義弘に恋をしていた。
「先生……」
声に出すつもりはなかった。それなのに、唇をついて言葉がでてしまった。
慌てて、隠れそうになったのだけれど、もうそのとき義弘は彼女に気がついている。
「何か……?」
言いながら彼が、智瑜に近づいてくるではないか。
義弘は仮面以外は普通の扮装だ。
それに比べて自分は……カボチャのランタンを持ったセクシー系魔女!
――叱られる……!
反射的に、智瑜がそう思ったとしても仕方がないだろう。
舞踏会に出ても、維都月茉菜は素直に壁の花を選んだ。
そもそも、茉菜は一度もダンスの練習をしたことがない。
当時の彼女がダンスの練習をしていようものなら、たちまち死んでいたことだろう。それほどに、かつての茉菜は虚弱の体質だったのである。
現在、茉菜は健康を得た。けれども、財力という後ろ盾は喪った。
ステップの韻すらわからない自分……これをみじめと思うか、命の代償と評価するか、それとももともと無縁のものであったと諦めるか……それは茉菜次第であろう。彼女自身、捉えかねているというところがある。
――このまま枯れるのも悪くない。
ふとそんなことを茉菜は思う。
たとえ萎(しお)れて枯死しても、そこに花があったという事実は変わるまい。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
161人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年06月09日
参加申し込みの期限
2015年06月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年06月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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