this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【ハロウィン】猫恋、穴場デートスポット?
1
2
3
4
5
…
7
つぎへ >>
休日の過ごし方は、大きくわけて二通りあるだろう。
家でじっとしている事が嫌いで、例え一人でも外出する人。
寝る寝ないに関わらず家で静かに過ごしたり、友だちと一緒に騒ごうともインドアな遊びをしたい人。
体調が芳しくなくひと月もの間療養していた
葉利沢 倫理子
は、後者にあたる。未だ体力が衰えていることも上げられるが、主な理由は過去の忌まわしい記憶のためだ。
だからと言って、全く外出しないと言うわけにもいかない。周囲に気を張り詰め、早く用事を済ませて帰ろう……そう思っていた筈なのに、帰り道に空を見上げると帰ってしまうのが何故か勿体無いと感じている自分がいた。
(いつもと変わらない空……なのにどうして心がざわつくの?)
危険を知らせる第六感とも、また違う。鳥が旋回して鳴いている姿を見ると、何かに呼ばれている気がした。
気のせい、と振り切るのは簡単だ。足を駅へ向けて寮に向かう電車に乗れば済む話なのだから。けれど、改札を過ぎた先で足が止まった。構内にある広告、そこにはエノコロ岬を紹介するポスター。
(恋愛成就……祝福の鐘、ね)
今の自分には全くもって関係ない。良い出会いを願う事も出来るという一文に、勘違いした輩がいるのではと思うと足が竦む。だが、まだ不思議な感覚は抜けない。
先ほどの鳥の声は、ここへ呼んでいたのだろうか。普段ならこんな事は考えない、自ら危険な場所へ赴くなんて。
振り切るように、急いでホームへと向かう。すぐに電車が到着するアナウンスが流れ、さっさと乗り込んでしまおう。落ち着かない鼓動を沈める様に深呼吸をすれば、強い風とともに到着した列車。
――それは、エノコロ岬へ向かう列車だった。
エノコロ岬では近隣の人が散歩に来ていたり、カメラを抱えて歩く人がいたり。「恋人たちの丘」と呼ばれる由縁、猫恋の鐘が出来たものの、そういったイベント事がない限りは完成当初よりの賑わいはないようだ。
まばらな人影に、これなら待ち合わせも安心だと初デートを楽しみにしている女の子。甘党なのが気恥ずかしくて、ここの喫茶店にあるハロウィンメニューを楽しみに足をのばした男の子。誰もが笑って改札付近で待つか通り過ぎるかしているのに、ただ俯いてじっとしている
小山内 海
は何度も同じ言葉が頭を過る。
――あの鐘の下で、話がしたい。
以前に訪れた時は、もっとそわそわしながら待っていた。期待外れの展開になり、この丘の伝説や鐘の意味がわかったら誘ってと言ったのは自分だ。でも、今日だってあの時とは違う意味で期待外れ……いや、期待などしてはいない。
「ごめん小山内、俺から誘ったのに」
その声に顔を上げると、大分と待たせてしまったのかと申し訳ない顔をする彼。あの時と同じ様に少し早めに着いただけで、待ち合わせの時間には電車一本分位の余裕がある。
あの時と違う事。彼、
御剣 刀
は一人で来た。そして好奇心一杯に丘を調査しようという明るさもない。
『はやく、ついただけ』
「そっか。まあ、それでも……ごめん」
真面目な顔で誘われた時は、驚いたし恥ずかしくなった。だが、刀が真顔すぎるが故にそうではないという事にも気づいてしまって、海は戸惑いを隠せない。
(刀くん……何の話をするつもりなんだろう)
結局何も聞くことが出来ず、この日を迎えてしまった。向かい側では、笑顔で合流した恋人たちがいるのに、この重苦しさは何なのか。
「ゆっくり座れる場所、探しに行こうか」
そう告げて歩き出す刀に合わせ海も歩き出す。少なくともこの丘の意味を知らなかったあの時とは違うのだ。……それが、唯一の支えだった。
「んー……どれがいいかな」
ショーケースの中にあるサンドイッチを眺め、
高梨 彩葉
はコレといった決め手が無く迷っていた。レジ近くにあるケーキ側には、ハロウィン限定の可愛らしい物があるので店内で食べるなら迷わずそれにするだろうが、外でとなると話は別だ。
サンドイッチはせいぜいカボチャの形をしたソフトフランスパンを使ったサーモンとクリームチーズのサンドくらいで、他は秋限定のカボチャをパン生地に練り込みツナや卵を挟んだオーソドックスな物か、ヨーグルト仕立てのクリームに季節のフルーツを挟んだ物か、レーズンやナッツの入ったカボチャサラダが挟まれている。
(甘いものがあれば、いいんだけどな)
自分がお菓子作りをするのが得意で好きでもある、というのも理由の一つだが、隣に立つ
志波 拓郎
が甘党なのだ、どうせ買うなら彼好みの物を見つけたい。
アイスクリームは食べやすいだろうが話に夢中になっている間に溶けそうだ。
特殊なピザは生地がアイスのコーン型になっていて、具が中に詰まっている構造なので食べ歩きに向いているが、甘いものではない。
「ポップと看板替えてきます!」
そんな店員の声が聞こえて顔を上げる。まさに望んでいたものが、そこにあった。
「そのクレープ、下さい!」
準備のために暫しメニューから消えていたハロウィンメニュー。
一つはカボチャプリンに生クリームがメインで、十字架のココアビスケットの横にコウモリのミルクチョコプレートが乗っており、ラズベリーソースは血をイメージして乱雑にまぶしてある。
もう一つはナッツの入ったブラウニーとカボチャのクリームがメインで、チョコレートソースでジャック・オ・ランタンの顔を描き、ブラックチョコプレートの棺桶、ホワイトチョコプレートの蜘蛛の巣が顔の邪魔にならないところに乗っている。
「……ハロウィンらしい、な。……待ってて、その……良かった」
「やっぱり拓郎もそう思う? 一個ずつ買おうね!」
彩葉の満面の笑みを見て、思わず拓郎も笑みが溢れる。会計を済ませようとレジへ向かえば、奢られるわけにはと彩葉も着いてくる。店員の手前どうしようか、と思いながら拓郎は彼女へ耳打ちした。
「紙コップだと……持ち歩きに困る、から。……表で、ペットボトルや缶ボトルの……飲み物を」
「なるほど……了解っ!」
片手にクレープ、片手に紙コップでは二人とも常に両手が塞がってしまう。ボトルであれば必要なときだけ鞄から取り出せば済むので、万が一……また、腕を強く握らなければならなくなっても安心だ。
(もう彩葉さんは逃げないけど)
苦い思い出のある席を見る。朴念仁と罵られても当然なことをした、けれど懐かしいとさえ思う。
無事に付き合うことが出来て、少しは心に余裕が出来たのかもしれない。
「あの、お会計……」
「すっ、すみません……」
あの時と同じだ。彼女がこの場にいなくて、呆然として。でも追いかけなくてはと走りだして、会計を思い出して。あれから少しは成長しただろうか。
クレープを二つ受け取り、外へ出る。この後は思い出の場所を巡ってから鐘を鳴らす予定だ、少し歩かせてしまうだろうから、不審に思われない程度にベンチでも探すことが出来れば……と、自販機のほうを見るが彩葉の姿はない。考え事をしていて素通りしてしまったかと振り返って見るが、喫茶店の軒下にも姿がない。
「彩葉さん?」
人が疎らなこの場所で、見失うわけなどない。まさかと思って、彼女が以前駆け下りて行った階段まで走る。が、そこにも姿はなかった。一体どこに、と周囲を見渡そうとした時、冷たい物が頬に当たった。
「お店の前に居ないから、探しちゃったんだよ?」
これは、その罰だと笑う彩葉の手には冷えたボトルが二つ。こっちの台詞だと言い返したいが、言葉が見当たらない。
「……良かった」
「な、に?」
衝動的に、拓郎は彩葉を抱きしめた。力強く存在を確認したいが、そうすればクレープで彼女の服を汚してしまう。せめて体温を感じたくて、彼女の二の腕あたりをしっかりと抑えこむ。
「え? ……えっ? 何、どうしたの拓郎」
表に飲み物を買いに行けと言ったのは自分だ。あんなにトッピングのあるクレープを頼めば自分の方が待ち時間が長いと思っていたから、姿を見かけなくて心配したのだ。――あの時と、同じ場所だから。
そんな事を、どうやって伝えればいいだろう。情けなくて、何も言えない。
「もしかして、拓郎も私を探してたの?」
周囲を見渡せば、見覚えのある階段。
勝手に怒って、距離をとりたくて、何もかも諦めていたあの頃。ここから名前を呼ばれたのに気づかないフリをして足早に駆けて行った。
「店を出たら……彩葉さんの買い物は終わっているだろう、……そう、思っていたから」
「ごめんね、そこの自販機が見事にボトル系は売り切れだったから他の場所まで足を伸ばしてて」
考える事は、みんな同じなのかな。そんな風に笑ってみせる彼女は確かに腕の中に居る。その事に安堵して、早とちりをした事を詫び、人目を憚らず抱きしめた事を詫び……腕を解いてみれば僅かにトッピングが崩れたクレープを前にして、さらに詫びた。
「謝りすぎだよ、拓郎は悪くない。謝りたいのは私なのに」
「いや……自分が落ち着いて、あの……お店の前で、待っていれば」
「そうじゃなくて。それは、私も遠くに行くってメールのひとつもしなかったからだし」
あのね、としっかり目を合わせる。この上にある鐘へ行く前に、この階段の前で、大喧嘩した場所が見えそうなこの場所で、伝えなければいけない事がある。
「拓郎、あの時はごめんね。一方的に怒って飛び出しちゃって……」
あの時は知らなかった彼女の気持ち。好きな相手にデートスポットへ誘われて、他意もなく美味しい物が食べたかったと笑って……怒るなという方が無理がある。
「いや……知らなかった、というのは言い訳で……誘う前に、お店以外のことも……気をつけるべき、で」
「拓郎がそういうことに疎いって分かってたのに、思いを伝える前に怒鳴ったりしたのは私が悪いよ」
鈍くて、疎い。
それはそうなのだが、もう少しだけ、彩葉限定だけでいいから気持ちを察する事が出来れば。
言葉を発する前に、酷く迷う。悩んで口にする筈なのに、空回ってしまったあの日をやり直したい。
「思い……やっぱり、あんな……ガーッと言っちゃう事じゃない、よな」
すれ違って大喧嘩して勢いで告白した。お互いに驚いて言い直してはみたものの、ロマンチックの欠片もない。場所だけが恋人向けで、景色の良い丘の中腹辺りの階段。浜辺に寄せる波の飛沫を見るでも海面の煌めきを見るでもなく……お互いに全力疾走の後で、汗まみれだったかもしれない。
「私は、拓郎の気持ちが聞けてうれしかったよ?」
「いや……うん、でも」
女の子なら、もう少しロマンチックな告白を期待していてもおかしくない。お誂え向きな場所でプレゼントどころか言葉の一つも持ちあわせていなかったことを今更悔いてもしかたがないのだが、仕切り直しをするものでもない。
「やっぱり、ごめん。……気が、きかないというか」
「あの時は私の勘違いが原因なんだから謝るのはこっちだよ」
「でも」
「だから」
「「ごめん……」」
重なった声に、どちらからともなく笑いだす。
これからは素直に気持ちを声に出していこうと。鈍感な分、これから人一倍頑張ろうとそれぞれの心に誓って。
徐々に肌寒くなるこの時期に、一人寝に耐えられないときは睡眠薬を頼る事のある
朝鳥 さゆる
は、そのおかげか夢を見ることもなく深い眠りにつく事が出来た。起きた瞬間は一時的に眠気が残るものの、深く眠りについたお陰でシャワーでも浴びれば頭はすぐに冴えてくる。
かといって、起きた所で特別用事があるわけでもない。一人で過ごすには広すぎる自宅、空気を入れ替えるように窓を開ければ、後はゆっくり食事でも摂ってのんびりとした休日を過ごすのも悪くないか、と飲み物だけ用意する。
(……たまには、散歩に出かけてみるのも悪くない、わね)
なんの目的もないけれど、今日の自分はいつもと違って気分がスッキリとしている。こんな日は、外の空気や景色が違って見えるかもしれない。
それは気のせいかもしれないけれど、大きなクローゼットを開けて秋服を取り出す。街中へ出かけるなら、それで十分だろう。なのになぜか、秋冬兼用の上着を取り出し、少し暖かめの格好をする事にした。
行き先なんて決めていない筈なのに、どうしてかそのコーディネートを選んだ。まるで、無意識の内に目的地を決めているかのように。
1
2
3
4
5
…
7
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【ハロウィン】猫恋、穴場デートスポット?
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月13日
参加申し込みの期限
2015年05月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!