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10月の★ハッピーバースデー
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【11】ウチの友達の友達作戦は、きっと成功だよ!
十月のある日。
灰谷 姫子
と
秋映・オルガ・アヴァロン
の二人は、シーサイドアウトレットに遊びに来ていた。
誘ったのは、姫子の方だ。
もうすぐオルガの誕生日だと知って、プレゼントを渡そうと思い立ったのはいいが、どんなものを渡せばいいかわからない。
(直接本人に聞くのが一番だけど……できれば、いきなり渡してびっくりさせたいよね)
と悩んだ末に思いついたのが、『友達の友達の話なんだけど』作戦だった。
「明日、一緒にどこかへ遊びに行かない? 実は、もうすぐウチの友達の知り合いの、おる……オルゴール、田中。そう! オルゴール田中さんの誕生日なんだ! それで、プレゼント買うのにつきあってほしいんだ」
昨日、学校でそう言って声をかけた。それで今日、こうして一緒に遊びにやって来たというわけだった。
「サンコーまでに、おるご……じゃない、オルガちゃんのほしいものとか、聞かせてもらえるとうれしいな!」
シーサイドタウン駅で落ち合って、そう尋ねる姫子に、オルガは小さく首をかしげたものだ。
『私の好み? 実用的なものがほしいけれど』
ややあって、彼女が手にしたタブレット端末に、そんな文章が打ち出された。
幼いころに、喉の病気で声を失った彼女は、こうやって他人と交流しているのだ。
「そ、そうなんだ……」
うなずきつつも姫子は、「やっぱり、オルガちゃんの行動を観察して、ほしそうなものを見極めよう」と心に決めるのだった。
そんなわけで、二人はシーサイドアウトレットにいた。
姫子の提案で、まずは買い物をすることになった。オルガも冬物の服がほしいと思っていたので、否やはない。二人は、ちょうど目についた店へと入った。
その店は、ガールズ向けの洋服と共に雑貨も扱っているらしく、奥の方に雑貨のコーナーがあった。が、まずは二人とも、服を選ぶ。
(そういえば、友達とこんなふうに出かけるのって、初めてかもしれない)
試着室の鏡に、選んだスカートを履いて写してみながら、オルガはふと思った。
(寝子高に来るまで、友達と呼べるような人もいなかったし)
「オルガちゃん、開けていい?」
外から姫子に声をかけられ、オルガは自分でカーテンを開けた。「どうかな?」と尋ねるように、姫子にスカートを示してみせる。
「すごく似合ってるよ! とっても可愛い!」
目を見張って言う姫子に、オルガは笑った。一人で買い物するより、やっぱり楽しいかもしれない……と思いかけ、慌てて胸の中でかぶりをふる。
(……別に、うれしいとかそういうのじゃないし)
結局その店では、そのスカートとセーターを一枚買い、雑貨は見ただけで、別の店へと移動した。
二軒目の店では、ショートパンツと冬物のレギンスを買い、バッグと手袋を見て、店をあとにした。
『灰谷君は、洋服買わないの?』
三軒目に入って、オルガは思わず尋ねる。というのも、どの店でも姫子は服を物色するでもなく、何かひたすらこちらを見ているように感じたからだ。
「え、あ……も、もちろん買うよ! ただ、今までのお店では、イマイチ気に入ったものが、なかっただけで……」
問われて姫子は、ぎくりと顔をこわばらせ、慌てて返す。
オルガを観察することで、ほしいものを見極めようと考えた姫子は、さっきからひたすら彼女を見ていたのだが――その挙動はあまりにあからさますぎて、どの店でも他の客や店員らから、不審の目で見られたりしていたのだった。もちろん、当人はそんなことになど、まったく気づいていなかったけれど。
オルガはしかし、彼女の言葉を本気に取って、店内を見回した。
『普段の恰好も似合ってるけど……こういうのどうかな?』
オルガが手に取ったのは、スカートの部分がフレアになった、可愛いワンピースだった。
『似合うと思うのだけれど』
「そ、そうかな……」
姫子は小さく目をしばたたいて、彼女が示したワンピースを見やる。
動き回ることの好きな姫子は、動きを制限するような衣服は普段からあまり着ない。目の前のワンピースは、たしかに可愛いが、裾のたっぷりしたスカートといい、袖口や胸元のレースといい、何か動くのに邪魔になりそうだった。それに、レースはすぐに何かにひっかけて破いてしまいそうな気もする。
だが、せっかくオルガが勧めてくれたのだ。
「じゃあ、試着してみるね」
意を決してうなずくと、試着室へと向かう。
そのワンピースを着て鏡に映った自分は、たしかに思った以上に可愛かった。
「ど、どうかな」
カーテンを開けて、オルガに意見を求める。
『可愛い。すごくよく似合ってる』
返って来た言葉に、姫子はその服を買うことに決めた。
店員とオルガの両方に勧められ、姫子はそのワンピースを着て買い物を続けることにする。
着て来た服を袋に入れてもらって、オルガと共に店を出た。
「そだ、プリクラ撮ろうよ!」
しばらく歩いて、姫子が言い出した。見れば、ちょうど少し先にゲームセンターがある。
『でも私、写真写り悪いし……笑顔とか苦手だし』
とためらうオルガを、「いいからいいから。今日の記念だよ!」と姫子は有無を言わさず、そちらへ引っ張って行く。
(笑える……かな)
カメラの前で、オルガは姫子を真似して笑ってみた。
だが、その笑いは少しだけ無理をしているような、寂しげなものに見えて、オルガは思わずうつむいてしまう。
「オルガちゃん、ありがとう!」
それへふいに、姫子がハグして言った。
「このワンピース、たぶんオルガちゃんが言ってくれなきゃ、買わなかったよ! 可愛いって言ってくれて、ありがとうね!」
言葉と共に、彼女はくったくなく笑う。太陽のような明るい笑みが、オルガの面にも自然と笑いを誘った。
まるで、その瞬間を待っていたかのように、カメラがシャッター音を鳴らす。
やがて出て来た写真に、オルガは思わず目を見張った。姫子と一緒に写る彼女は、ごく普通の明るい笑みを浮かべていたからだ。
(私、こんなふうに笑えるんだ……)
何か不思議な気がして、オルガはまじまじと自分の写真を見つめるのだった。
そのあと、二人は喫茶店に入った。
「えへへー。やっぱりオルガちゃんと一緒にいると、楽しいねー♪」
運ばれて来たジュースを一口飲んで、姫子が笑う。
『……それはいいけど、灰谷君は、誰かの贈り物を買うとか言ってたのでは?』
「はっ! そ、そうだった……!」
オルガに言われて、姫子は思わず頭を抱えた。
(オルガちゃんが何ほしがってるのか、見るの忘れてた! 途中から、普通に買い物とかプリクラとか楽しんじゃってたよー! どうしよう……!)
胸の中で焦って喚きつつ、彼女は必死にここに来るまでのオルガの行動を思い起こしてみる。
(えーっと、えーっと。……そうだ。最初のお店で見た、リンゴの形のイヤリングとかどうかな。オルガちゃん、リンゴの小物とか持ってるし……)
それに、思い返せば、そのリンゴのイヤリングをじっと見ていたような気もする。
(……よし! それにしよう!)
胸にうなずき、彼女は立ち上がった。
「ごめん、ちょっとお手洗い行って来るね」
言うなり彼女は、トイレに行くふりをして、喫茶店を出た。幸い、最初に行った店は、すぐ近くだ。
彼女はスカートの裾をからげると、脱兎のごとく走り出した。
目当ての店に飛び込み、リンゴのイヤリングを買って、再びダッシュで喫茶店へと戻る。
「遅くなって、ごめんねー。なんか、お手洗い、混んでてー」
などと言いつつ席に戻ると、さすがに喉が渇いて、彼女はジュースを一気に飲み干した。
そんな彼女をオルガは、軽く目をしばたたいて見やったものの、さすがに短時間で買い物をして来たとは思わず、ただ「気にしないで」と小さく手をふってみせただけだった。
やがて二人は喫茶店を出て、シーサイドタウン駅へと向かう。
駅へ着いたところで、姫子はきれいにラッピングされたイヤリングを、オルガに差し出した。
「これ、少し早いけど、誕生日のプレゼントだよ」
思わず目を見張りながらも、オルガはそれを受け取る。
「開けてみていいよー」
言われてオルガは、包みを開けた。中から出て来たリンゴの形のイヤリングに、更に目を見張る。
(友達の友達へのプレゼントって……本当は、私へのかなってなんとなく思ってたけど……でも、いつの間に買ってたの……?)
リンゴのモチーフに笑みがこぼれそうになるのを、オルガは必死でこらえた。だが、本当は今にも笑顔で姫子にハグしたくなるほど、うれしくてたまらなかった。
(だって、これを選んでくれたってことは、私のことよく見てくれている証拠……ってことだもの)
そう思うと、我慢の甲斐なく、口元がゆるむ。
『うれしい。……ありがとう』
気づくと指は、タブレット端末の画面に、そんな文字を刻んでいた。だがすぐに、素直に礼を言ってしまったことが少し恥ずかしくなり、彼女はついとそっぽを向く。
それへ姫子は、笑顔を見せた。
「よかった。……よろこんでもらえて、ウチもうれしい!」
そして、「今日は楽しかったよ。また、学校でね!」と言うと、彼女は改札へと向かう。二人の乗る列車は、逆方向だ。
慌ててそれへ手をふり返し、オルガは手の中に残されたイヤリングを見やる。
(灰谷君、ありがとう……)
もう一度、胸の中で礼を言って、彼女はそっとそれを握りしめた。
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月11日
参加申し込みの期限
2015年05月18日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月18日 11時00分
参加キャラクター一覧
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