魔法少女　マジカル☆テラ子｜リアクション

魔法少女　マジカル☆テラ子

【最終決戦（ラストバトル）は突然に☆】

　突然、空から出現したエイリアンに教室は騒然としていた。
　が、常盤四月の心はもっと騒然としていた。

（……これは何の罰ゲームなのよっーーー！？）

　四月は現実世界での記憶を保持していた。
　すなわちそれは彼女にとって現在進行形で黒歴史が絶賛公開中であることにほかなからなかった。
　可能なら逃げたい。
　しかし、その教室にはラバダットだけでなく、四月が片思いしている多喜勇生の姿もあった。
（ラバさんのことはさておくとして、多喜くんだけは何としても守り抜かなくちゃ）

　と、そのとき。

『ならば、気をつけろ』

「え……？」
　またあの謎の声が四月の頭の中に響く。

『――マジカル☆テラ子は君一人ではない』

「えええええええええっ！？」

　突然、頭の中にカットインされた『（自称）マジカル☆テラ子』の姿に四月は今度こそ大声で悲鳴をあげた。

　同時刻。
　どこかの宇宙戦艦の中で。

「ねぇ、ベーダーちゃん。そらりんの出番はまだなのかな？」
　一人の仮面姿の魔法少女が、ニャース・ベーダーの前に姿を見せていた。
　変態魔法少女☆そらりんこと桃原空音である。

「そらりんはラバきゅんをねっちょねっちょのぐっちゃんぐっちゃんにできるって言うからテラ子ちゃん達をあっさり裏切ってそっち側についたんだよ？」

『焦るな。直に奴も姿を見せる』

　ベーダーは落ち着いた口調で空音に答えた。
「ふ～ん？」
　その言葉に、空音は不満げに頬を膨らませる。
「まあいいけど。でも、もしこれでラバきゅんをペロペロできなかったら……そのときはベーダーちゃんのお尻にもＧペンぶっ刺しちゃうんだからね～」
『…………』
　世界広しと言えど、ニャース・ベーダーにこんな口をきくのは空音ただ一人かもしれない。

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