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段ボランド de ファイト
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太古の息吹が感じられるだろうか。
聞け、恐竜の吼え声を。
チューニングが合っていないラジオのボリュームを、一気に最大に上げたような、そんなざらつく、肌が粟立つような、叫び。
それが飛び交っている。比喩ではなく本当に、密林の間の空間を埋め尽くしている。
ここは太古にタイムスリップしたかのような世界。といっても、紙で作られた太古の世界。
紙の翼竜が飛び交い紙のアロサウルスが駆け抜ける一帯、つまり『過去』のゾーンなのだ。
緋紅朱 赫乃
がこの場所にやってきたのは、決して意図してのことではなかった。
彼女は本日、アレンジに使用する花などを買い求めるため街を目指したのだが、途中でふと、寄り道したのが異変のきっかけとなった。いつの間にやら道に迷い、たどりついたのがこの密林、いぶかりながらも周囲の様子を見回しながらトボトボ歩いていたところ、突然、ダンボールでできた恐竜と鉢合わせするはめになったのだった。
赫乃はまだ、自分が目の当たりにしているものを理解しきれないでいた。それはそうだろう、しらふの状態で白昼夢を受け入れろと言われているようなものである。
「わ、ダンボール、で、できた、恐竜、さん、だ……すごく、よく、できてる、ね……」
たしかに『よくできてる』。図鑑や模型で見た恐竜とそっくりなのだ。それが全部段ボール製というのは、なかなか信じがたいものがあった。
しかし恐竜のほうは、赫乃が信じようが信じまいが構わないらしい。
「……え、あれ、もしかして」
赫乃はすくみあがった。ティラノサウルスだろうか、獰猛な雰囲気の二足歩行恐竜が、じろっとこちらを見たのである。そんじょそこらの『じろっ』じゃない。ぶっとい筆でしかも、ぼとぼとと墨汁をしたたらせながら書いたような全力の
『じろっ』
だ。恐竜がもつのは切り貼りした段ボール製の『目』にすぎないが、それでも、赫乃は鋭い眼光を感じた。
「きゃっ!」
赫乃は思わず両腕で身をかばうような姿勢になる。
「だ、だめ、たべちゃ、……!」
恐竜が方向転換して、赫乃のほうにやってきたではないか。ぴょんぴょん跳ねるような足取りだ。実際の大きさはむしろ赫乃より小さいくらいだが、それでも赫乃からすれば相当な脅威だ。
赫乃の救いは、頭上から来た。
「この野郎っ!」
ストレートな物言いとストレートな攻撃、すなわち、樹上からの飛び降り&クラッシュ!
段ボール恐竜はボフッと音を立てた。大きな段ボール箱に飛び乗ったときのあの音だ。そうしてダイナソーはあっけないくらい簡単にぺっしゃんこになった。
「懐かしいぜこの手応え」
と言って立ち上がったのは、桃色に近いパープルの髪が鮮やか、オレンジのファッショングラスをかけた青年だ。両耳には数え切れないほどのピアス、開襟シャツも蛍光色の派手なものだ。シュッとした痩身だが胸板は厚い。きっと脱がせてみれば、鋼のように引き締まった筋肉が出てくることだろう。
「あぅ……」
稲妻みたいに登場した彼に、赫乃はとっさに口がきけない。面食らいつつもやっと、
「助かった、よ……ありがとう、ございます」
と言ってぺこりと頭を下げた。
赫乃からすれば歳上なのは確実で、しかも、ちょっとおっかなく見える容貌だ。赫乃は小さく唾を飲み込む。ところが、
「なあに、大したことねえさ。ケガなかったかい?」
サングラスをずらしのぞかせた彼の笑顔はとても……誤解を恐れずに言えばチャーミングだった。きっとカラーコンタクトだろう、レモン色の瞳をしているが、人なつっこい目の形である。
「おっと、レディーを前にして自己紹介が遅れた。俺様ちゃんは
三夜 雷一
ってんだ。怪しい見た目かもだが、怪しいもんじゃないつもりだ。仕事は……あー、何でも屋ってことにしとこう。こう見えて、子どもも二人いるんだぜ?」
「お父さん、なの?」
「そう、お父さんだ。再来年あたり『ベストファーザー賞』の候補に選ばれてもおかしくないくらいいい父親のつもりだ、うん」
腕組みして雷一は、自分の言葉にうなずいてみせた。
赫乃の両肩から力が抜けた。この人は信じていい――直感的にそう悟ったのだ。
「わ、私は、緋紅朱赫乃……お買い物、の、途中、で、ここに、迷い込ん、で……」
雷一は一通り、赫乃の語る事情に耳を傾けた。
「……なるほど、そいつは気の毒だな……おっと、俺様ちゃんも似たようなものかもしれねえ。うちから脱走したペットのスナネズミを追っかけてきたらなんだこりゃ!? ってやつで」
「ふしぎの国、の、アリス、みたい……」
「ははっ、せっかくのご提案だがアリス役は可愛い女の子に譲るぜ。俺様ちゃんはそうだな……ちっとばかし派手目のチェシャ猫ってやつだ」
と言って雷一は、赫乃から笑みを引き出すことに成功したのだった。たしかに、黒いフリルのついたゴシックドレス姿の赫乃は、黒衣赤毛のアリスと呼ぶのがぴったりだ。
「にしても、可愛いスナネズミはどこ行った?」
彼にとってスナネズミは、単なるペットにとどまらない。元妻から分与された唯一の財産なのである。この恐竜ゾーンはどうにもこうにも物騒だが、スナネズミを確保するまで戻る気は彼にはない。
「さてアリスちゃん、まずはきみを安全なところまで送ろうか。そっから俺様ちゃんはネズミ探し再開だ」
すると赫乃は言ったのだった。
「手伝い……ます。お兄さん、の、スナネズミ、探し」
「申し出はありがたいが……」
「私、お役に、立て、ます」
きっぱりとした口調だ。
赫乃の目を見て、この子は決して、根拠もなくこんなことを言っているのではないと雷一は理解した。
「なら珍道中といこうか、ええと、緋紅朱――」
「言いにくければ、アリス、でも、いいです、よ?」
「オーケー! 頼りにしてるぜアリスちゃん!」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月27日
参加申し込みの期限
2015年05月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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