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段ボランド de ファイト
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雨寺凛の手にはレーザーソードが光っている。スイッチひとつで実体化する光の剣、見た目が美しく持ち運びが容易というにとどまらず、その威力はは厚さ10センチ程度の鋼鉄板なら、やすやすと切り裂くことができるほど強力だ。
「どいてどいてっ!」
輝くソードを振り回し、凛は兵器を遠ざける。なおその左手にはやはり、レーザー光をまとったスーパーシールドが握られており、敵が撃ってくる弾丸を溶かしてしまっていた。
「その調子だ」
かく言う旅鴉月詠の手にも、オーバーテクノロジーの産物エナジー・ガンが握られていた。銃は銃なのだがこれは、弾丸を放つ拳銃ではない。ごく弱い光でも何万倍に増幅して発射する未来兵器で、その攻撃力も人間を気絶させるレベルから戦車を破壊するレベルまで調整可能となっている。前後二箇所に引き金がついているというところも特徴であろう。
現在、ガンのレベル設定は最大に合わせてあり、これを用いて月詠は航空機をやすやすと撃墜していた。
「二人ともなかなかやるね……段ボール兵器には、やっぱり段ボール武器が一番、ってことかな」
神薙焔は満足げにうなずく。
種明かしをすると、凛の武器と盾、月詠の銃、どちらも段ボール製だった。なので未来兵器というのも自称の域を出ない。けれどもこの世界ではこれで有効なのだ。少なくとも段ボール兵器を相手にするには十分なのである。
どのアイテムも焔が提案して、皆で段ボールを材料に組み立てたものだ。ペンでざっくりと完成を予想しながら、切るトコに太線引いて貼るトコは囲んで斜線、切り抜くトコロは塗りつぶし……といった手順で手早くこれをなしとげたのである。
そして焔の創造は、SF的な武器を作るところにとどまらなかった。月詠と凛に守られながら、彼女は倒された兵器の段ボール材料をもとに、段ボールの要塞を作り上げていたのである。
それは空中に浮かぶ建物であり、艦砲射撃やミサイル、爆撃に耐えるシェルター、迎撃のための砲門、プテラノドンや飛行機を寄せ付けない防空網すら配備した。もちろんすべてミニチュアサイズだ。現実には存在しないような機能まで有している。けれどもこれらは、完成するそばからその能力を発揮したのだった。
作っている最中は夢中だった。ある程度かたちになったところで焔はこの光景を眺め気がついたのである。
――これは、まるで……未来の都市の姿?
恐竜の世界『過去』、兵器の世界『現代』を超えて、彼女はその手で『未来』を創りあげてしまったというのか。
――ダンボーの芸術は未完成だったのではなく、あたしたちの手で完成させるモノだったということなの……?
この結論に到達した焔をたたえるかのように、
「おお……素晴らしい……素晴らしいっ……!」
ぱちぱちと拍手が聞こえた。と同時に、
「兵器が……」
凛の目の前で、ぱたぱたと段ボール航空機が落ちていった。月詠に迫りつつあった戦車や戦艦も同様だ。
「ということは……つまり」
月詠は顔を上げて闖入者に目を向けた。
夕焼け色した月詠の瞳に、映るはなんとも不思議な姿だ。ボサボサに伸ばした髪にヒゲというモップみたいな風貌、絞り染めというのか、サイケデリックな色彩のTシャツを着て、よれよれのジーンズをはいている。
焔が言う。
「あなた、ダンボーさんね?」
このとき、モップ風な男性とともに、佐藤英二が姿を見せていた。
「英二くん」
気がついた凛に、
「雨寺さん、奇遇だね」
と返して英二は言う。
「そう、アルチュール・ダンボーさんだよ」
英二の予想は当たった。英二は資材の山のなか、ダンボーを発見したのだった。案の定、芸術家は寝食を忘れた製作作業のため昏倒していたものらしい。だが、英二が持ち合わせていたスポーツ飲料を与えられて息を吹き返した。ちなみに倒れたのは今朝らしいが、いつの間にかこんな騒ぎになっていたことにはまったく気がつかなかったという。
そんな状態なので病院にでも行くべきだろうに、ダンボーはそれよりも、この情景を見ることを選んだ。英二に願い出てつきあわせ、段ボランドを歩いたのである。『過去』と『現代』、いずれも、ダンボーが来るとたちまち、動く段ボールたちは作品や残骸に戻った。そうして彼らは、ここにたどりついたのだ。
「本当に素晴らしいよ、この作品は」
見た目通り変人らしく、ダンボーは自己紹介もそこそこに、目を輝かせて『未来都市』に近づき、触れた。
「僕は……この段ボランドに『過去』と『現代』を作った。けれど『未来』は、来場者に作ってもらうつもりだった。参加型芸術作品にしたかったんだ」
ダンボーは第一印象よりずっと若そうだ。声にも張りがある。
「その願いがかなったよ。ありがとう……!」
「ああでも悪かったかも、だいぶ壊しちゃったから……その、兵器とか」
言いにくそうに焔は言うのだが、感極まったように彼女の両手をとって、ダンボーは声を上げるのである。
「構わない! 創造のために破壊があるのだから!」
「そ、そう?」
ナチュラルに手を取られて焔は戸惑い、おずおずと笑みを返した。
ダンボー氏、変な人だが悪人ではなさそうだ。近くで見ると肌はきれいで、年齢も二十歳そこそこに見える。ひげを剃って髪を短くしもうちょとまともな服を着れば、それなりにハンサムなのではなかろうか。
「僕の本名は香川道太郎って言うんだ。これを見ることができたから、僕は道太郎に戻るよ! ダンボーの名はきみに譲ろう! 『二代目アルチュール・ダンボー』だ!」
手を握ったままダンボーいや道太郎は目をキラキラさせるのだった。手はやっぱり放してくれない。
「あ……はい、どうも……」
突然のことに焔はなんと言ったものかわからず、あいまいにこう言うほかないのであった。
ありがたいのかありがたくないのか……ありがたくない気がする。うん。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
コメディ
SF・ファンタジー
バトル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年04月27日
参加申し込みの期限
2015年05月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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