this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
【中間テスト】そんなこんなの最終日
<< もどる
1
…
35
36
37
38
39
…
50
つぎへ >>
生物室に一番乗りを果たした梢が室内をうろうろと歩いていた。
「遅いですねー。あの二人は何をしているのでしょーか」
渋い顔でドアを見やる。背を向けては振り返り、歩いては立ち止まり。一人で何かの遊びに興じているようにも見える。
「もしかして敵前逃亡ですかー。テストの出来が悪くて逃げ出した、なーんてことはないですね」
ドアを開けて美野梨が入ってきた。落ち着いた様子で室内を眺める。
「新井くんはまだのようね」
「そうなんですよー。何してるんでしょうかね、あのチクワは。誰かのお弁当の具になって食べられたのでしょうか」
「二人ともお疲れー」
間を空けないで最後の一人、すばるが笑顔で現れた。遅いですよー、と梢が不満を零す。
「これでも急いだんだけど。それでテストはどうだった?」
「難しくはなかったわね」
美野梨がさらりと口にした。梢は誇らしげに胸を張る。
「論理的思考力の勝利です!」
「そうだと思ったよ。二人とも、自信たっぷりに見えるからね」
すばるは朗らかに笑って窓際の席に着いた。
「私は隣に座りますかねー」
端のすばるを押し込んで梢が代わりに座る。
「横一列になれば答え合わせも楽よね」
美野梨も腰掛けた。二人に挟まれたすばるは照れたように笑う。
「それでは答え合わせを始めます!」
梢の声で問題用紙と必要な教材が机の上に並べられた。
「最初の方の問題は簡単だったよね」
すばるがペン先で設問を突いた。一瞥した美野梨が、そうね、と言って付け加えた。
「普通に授業を受けていれば出来る問題ではあったわね。でも、下線を引くようなこともなかったから、度忘れした人もいたかもしれないわ」
「私は問題なかったですねー」
「うん、ボクも大丈夫だね。この先にあるのは本当の意味の引っ掛け問題だったよね」
すばるは先の問題を指し示して言った。梢と美野梨が左右から覗き込んで、これね、とほぼ同時に声を発した。
「気付いていたってことは二人とも、この問題に引っ掛からなかったんだね」
「問題を提起した新井くんも同じよね」
「そうなるね。なんか僅差の勝負になりそうだよ」
梢は顔を突き出して二人に言った。
「僅差でも勝ちは勝ちです!」
「それじゃあ、ちゃっちゃと答え合わせをしていこうかな」
すばるの言葉に美野梨が笑みを浮かべて頷いた。
「今回の私は勝負を意識して勉強したから、結果はどうであっても楽しみだわ」
「ここは生物部の部長として絶対に負けられないのです!」
梢の意気込みに二人は笑みを見せた。
答え合わせの続きは意外と紛糾した。記述問題で三人の意見が割れて各々が適切な言葉を主張した。梢はおさげを震わせて熱弁を奮い、すばるは柔らかい笑顔で主張を押し通す。隙を見つけた美野梨が端的な言葉で二人をぶった斬る。
全ての問題の答え合わせが終わった。三人は何かを遣り遂げたような表情で机に上体を預けていた。逸早く立ち直った梢が総括に入る。
「まー、記述問題の件は先生に聞くとしてですねー、生物の点数は私が一番のようでーす」
二人は軽い拍手を送る。梢は、どーもどーも、と頭を下げた。
「続いて二位ですがー、僅差の神野さんでー、今回の罰ゲームは新井君で決定でしょーか」
「思い違いや書きミスで順位が変動するかもしれないから、まだ最下位は決まっていないと思っていいわよ」
美野梨は柔らかい笑みをすばるに向けた。それに、と一呼吸置いて言葉を足した。
「飼育係は楽しいからあまり苦には思わないわね」
「そうなんだよね。誰が罰ゲームを受けても誰かが手伝いそうだし」
「もちろん、私も手伝いますよー」
一気に和やかな雰囲気に包まれた。すばるは立ち上がると二人に向かって言った。
「白熱した遣り取りで喉が渇いたよね」
「そうですねー。神野さんはどうですかー」
話を振られた美野梨は喉を手で摩る。
「確かに喉が渇いたわ」
すばるは二人に向かって恭しく片膝を突いて見せた。
「高貴な戦いを終えた姫君らに我が自慢の珠玉の一杯、ビーカーコーヒーを淹れてしんぜよう」
「良きに計らえ」
美野梨は威厳のある表情を作って言った。耳にした梢とすばるが目を丸くする。なんでよ、と言った本人が恥ずかしそうに返した。
「ミノリンの反応が高度すぎました!」
梢の言葉に笑いが起こる。生物部らしい柔らかい空気が室内を満たしていった。
間もなくしてコーヒーの香しい匂いが混じる。各自がビーカーを手に淹れ立てのコーヒーを味わう。脱力した状態で長々と息を吐いた。
すばるが左右を見ながら言った。
「今日で中間テストは終わったし、また生物部でなんかしたいね」
「九夜山はかなり行きましたが、北部の方までは手が回っていないんですよねー」
梢はビーカーに息を吹き掛けながら言った。
「そうよね。本格的な冬に入る前に、生物部として本格的な生態系の調査をするのもいいわね。希少種の昆虫が見つかるかもしれないわ」
「
オオコクワガタ
のような発見があるといいですねー。なーんか、今すぐに昆虫を探しに行きたい気分になりましたよー」
「それはさすがにハードだよね」
「でも、楽しそうだわ」
美野梨と梢は顔を見合わせて笑った。その時はボクも、と慌ててすばるが話に加わった。
「……コーヒーが美味しいわ」
ビーカーに両手を添えて美野梨は中身をゆっくりと回す。香しい匂いに目を細めて飲み干した。
仲間と競い合うことが、こんなに楽しいなんて知らなかったわ。
胸の裡の言葉が温かい。美野梨はすばるに目を向けた。
「おかわり、いいかしら」
「ははー、姫君の為ならば」
すばるの言葉に美野梨は何も返さなかった。注目していた梢に向かって、高度なので、と笑みを作って言った。
<< もどる
1
…
35
36
37
38
39
…
50
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
【中間テスト】そんなこんなの最終日
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
黒羽カラス
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年05月03日
参加申し込みの期限
2015年05月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年05月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!