香りで癒しの一時を｜リアクション

香りで癒しの一時を

●たまには違うお茶でティータイム

「ここがハーブを買ったお店です。入りましょう、月さん」
　冬華が店内に入ると、舞と一緒に茶葉を見ている海を見かけた。
（海さん、何のハーブを買いに来たのでしょうか……）
　茶葉を見ている邪魔をしては悪いと、海に声をかけるのをやめようとしたが、月が話しかけた。
「小山内さん、橘さん、こんにちは。君達もハーブを買いに来たのかい？」
「ごきげんよう、月さん。私は先ほどハーブティーとポプリを買ったところなんです」
「何を買ったの？」
　これです、と舞が見せてくれた茶葉はカモミール。
「カモミール？　飲みやすいのかい？」
「飲みやすいですよ。お買い物を済ませた後、海さんと一緒にハーブティーを飲むんです。よろしければ、おふたりもご一緒にいかがですか？」
「いいね。美味しかったら、私も買ってみよう。その前に、いろいろ見て回りたいんだが」
　月と冬華が店内のハーブを見て回っている間、舞と海はポプリを見たり、実際に手に取り香りを楽しんだり。

「前に買ったアロマオイルを作るのに使ったものと茶葉のパックを買いましょう。月さんの創作活動には、ラベンダーとか良さそうですね」
「私のことを考えて選んでくれたんだ。ありがとう、冬華さん」
「ジャスミンティーも良さそうです。そちらも買っておきますね」
　他に何か良さそうなものがあるのか気になった月は、真珠にお勧めの香りを尋ねた。
「店員さん、お勧めの香りは何かな？　デザイン画を描く時に使えそうなのが良いんだけど」
　そうですね……といろいろ考えた真珠は、ローズマリーとハイビスカスをを勧めた。
「ローズマリーには精神疲労の緩和と集中力アップ、ハイビスカスには心身のリフレッシュ効果がありますので集中力をアップさせるのに良いですよ」
　これはいかがでしょう、と真珠は勧めたふたつの香りがするポプリを持ってきて、月に香りを楽しんでもらうことに。
「良い香りだ。いろいろな香りがあるんだね」
　ポプリの香りを確かめると、これは良さそうだとお勧めのふたつを買うことに。

　店内を歩いてたら少し疲れたので、月は店内のテーブルで休憩。
　皆でティータイムを、ということになったので、舞と海、冬華と一緒のテーブルで飲むことに。
　椅子に座ろうとした月が少しふらついた。
「月さん、大丈夫ですか？」
　心配する舞に「私はインドア派だから体力がないんだよ」と苦笑して言う月。
「日焼け対策をしてきたけれど、天気が良いとやっぱり辛いね。ハーブティーを飲んで落ち着きたいよ」
『飲んだら気分が落ち着くと思うよ』
「そうですね。何にするか決めましょう」
　４人一緒にひとつのメニューを見て、それぞれ何を飲もうか考える。
（へぇ、いろいろあるんだ。どれも美味しそう。どれがいいのかな？）
　どれにしようか迷ったが、海はメニューに飲みやすいと書いてあるカモミールに決めた。
「海さんはカモミールですか？　少しお疲れですか？」
『飲みやすいってメニューに書いてあるから』
「そうですか。疲労にはローズヒップとハイビスカスなんかもお勧めですよ」
　ローズヒップはビタミンＣが豊富でレモンの約１０倍～２０倍とお肌に良い、ハイビスカスはクエン酸が豊富なので、疲労にはもってこい。
　美容に良いこのふたつのハーブは、疲れとお肌が気になる女性にはありがたい効果が期待される。
『詳しいね。今度、それを飲んでみるね』
「是非、飲んでみてください」
　月は海と同じカモミール、冬華はラベンダーティーを頼むことにした。
「私はローズヒップにします。美白効果にも期待アリなんですよ。すみません、注文よろしいでしょうか？」
　真珠を呼んだ舞は、カモミールふたつとローズヒップ、ラベンダーティーを注文した。

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