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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
出張！ 何でも鑑定ジャン！ in 寝子島
【出張！ お宝鑑定〔晴海飛鳥さんの場合〕】
そして、三人目のゲストの鑑定を終えた一行はさらに次なる依頼人を求めて旧市街をさすらう。
「お、愛ちゃん。あそこに何かお宝を持ってそうなオーラを発している女の子がいるよ」
「……いや、オーラて。三留目さんいつからそんなキャラになったんですか。宇宙を感じちゃってる発言はプライベートだけにしてくださいよ」
「あれ、僕のプライベートを知ってるってことは僕に個人的な興味があるってことでいいのかな？」
「いえ、ミジンコ一匹ぶんほどの興味もありませんから」
光藻野はぴしゃりと鋭い一言で切り捨てて、そのオーラがあるという少女のもとへ駆け寄った。
「あの、すみません。私達、『何でも鑑定ジャン！』という番組で出張鑑定をさせてもらっているのですけれど」
「え？ 鑑定ジャン？ うわ、どうしよう。ちょうど今寝子島に来ているって噂を聞いて何か持っていこうかなーって考えていたところなんだよ」
晴海 飛鳥は目を大きく見開いて言った。
「おお、それは奇遇ですね。ということは何か良い『お宝』をお持ちなんですか？」
「ああ。むしろ見せたいものがあり過ぎて逆にどれを見せたらいいか迷うっていうか――あ、よかったらうち来ます？」
「ええ、それはもう是非！ あ、ほら、三留目さん、何たそがれてんですか。次の依頼人の登場ですよ！」
叱咤激励（？）する光藻野アナを、いまだ先ほどのキツい一言から立ち直れずにいた三留目はしばらく死んだ魚のような目で見つめていた。
晴海 飛鳥の家は旧市街の一角にある古い屋敷だった。
「いやー。ちょうど父親が留守にしててよかったよー。うるさいんだよねー、あいつー」
飛鳥は『鑑定ジャン』の一行を連れて、屋敷に戻ってきた。
「ああ、いいお屋敷だね。あっちは酒蔵かな？」
「あ、そっちは駄目だよ。なんで駄目かって言うと上手く言えないんだけどとにかく駄目」
ふらふらっと蔵の方へ行こうとする三留目の背中に制止の声をかける飛鳥。
「え？」
と、三留目は一瞬我に返ったように目を瞬かせ、
「そういえば僕はどうしてあっちに行こうとしたんだろう。なんか無意識に引っ張りこまれたような……」
「ちょっ、何怖いこと言っちゃってるんですか……！ わ、私を驚かそうとしたって駄目なんですからねっ！」
ぼそぼそと呟く三留目に、光藻野は過剰とも思える反応ぶりを見せる。
「あー。そうそうカメラマンの人とか機材大丈夫？ ああ、いやうん。大丈夫なら、いいんだけど」
「って、晴海さんまで何を言い出すんですかっ！？」
何か妖しげな光を放つ指輪を手に取りながら他人事のように言う飛鳥に、光藻野は髪を振り乱して叫ぶ。
「ああ、いや。だって、ホラ、一応言っておかないと……。あとで修理代とか請求されても困るし」
「だから、何がどう『一応』なんですかぁっ！？」
光藻野はもう半泣きだった。
「あ、その壺、さわったら危ないよ……ってもう遅いか」
「いぃやぁああああああああっ！？」
途中からちょっと光藻野で遊んでいるような飛鳥であった。
そして、ついに鑑定の時間へ。
「んじゃあ、部屋で可愛がっているこのお人形を見て貰おうかな？」
飛鳥が持ち出してきたのは精緻な作りの日本人形だった。亡くなった彼女の祖母に買ってもらったものだという。
「このお人形は僕のお気に入りでさ。日本人形って何かと怖いイメージがあるんだけど、この子は顔にも色々と工夫が施されていてなんというか癒されるオーラが出てるんだよねぇ」
「ああ、うん。わかるよ。なんとなく」
「服もいろいろ着せ替えてるんだけどね。鑑定はおばあちゃんが買ってくれたときのこのお気に入りの赤い服でお願いするよ。やっぱり黒い髪には赤い服だよね」
そんなわけでオープン・ザ・プライス。鑑定結果は――。
『１５，００００円』
「おぉっと！ これは凄い。久しぶりにそれっぽい金額のそれっぽい鑑定品の出現です！」
三留目が声を張り上げ、スタッフたちも「おおっ」とざわめき声をあげる。
「名のある人形師による一点もののお人形さんですね。ときどき聞こえてくる「くすくす」という笑い声もとってもキュートですねぇ」
『え？』
今、一瞬、何か怖いことを言っていた気がしたが、よく訓練されたスタッフ達は聞かなかったことにした。
「そうか。まあ値段はともかくとしてはっきりとした価値がわかってよかったよ。あんまり安くても哀しいし、ちょうどいい塩梅かな。まあ、どれだけ高い値段がついても売りはしないけどさ。だって、もうこの子はうちの家族の一員だからね」
迷いのない口調でそう言った飛鳥の表情はとても輝いて見えたという。
そして、三人目のゲストの鑑定を終えた一行はさらに次なる依頼人を求めて旧市街をさすらう。
「お、愛ちゃん。あそこに何かお宝を持ってそうなオーラを発している女の子がいるよ」
「……いや、オーラて。三留目さんいつからそんなキャラになったんですか。宇宙を感じちゃってる発言はプライベートだけにしてくださいよ」
「あれ、僕のプライベートを知ってるってことは僕に個人的な興味があるってことでいいのかな？」
「いえ、ミジンコ一匹ぶんほどの興味もありませんから」
光藻野はぴしゃりと鋭い一言で切り捨てて、そのオーラがあるという少女のもとへ駆け寄った。
「あの、すみません。私達、『何でも鑑定ジャン！』という番組で出張鑑定をさせてもらっているのですけれど」
「え？ 鑑定ジャン？ うわ、どうしよう。ちょうど今寝子島に来ているって噂を聞いて何か持っていこうかなーって考えていたところなんだよ」
晴海 飛鳥は目を大きく見開いて言った。
「おお、それは奇遇ですね。ということは何か良い『お宝』をお持ちなんですか？」
「ああ。むしろ見せたいものがあり過ぎて逆にどれを見せたらいいか迷うっていうか――あ、よかったらうち来ます？」
「ええ、それはもう是非！ あ、ほら、三留目さん、何たそがれてんですか。次の依頼人の登場ですよ！」
叱咤激励（？）する光藻野アナを、いまだ先ほどのキツい一言から立ち直れずにいた三留目はしばらく死んだ魚のような目で見つめていた。
晴海 飛鳥の家は旧市街の一角にある古い屋敷だった。
「いやー。ちょうど父親が留守にしててよかったよー。うるさいんだよねー、あいつー」
飛鳥は『鑑定ジャン』の一行を連れて、屋敷に戻ってきた。
「ああ、いいお屋敷だね。あっちは酒蔵かな？」
「あ、そっちは駄目だよ。なんで駄目かって言うと上手く言えないんだけどとにかく駄目」
ふらふらっと蔵の方へ行こうとする三留目の背中に制止の声をかける飛鳥。
「え？」
と、三留目は一瞬我に返ったように目を瞬かせ、
「そういえば僕はどうしてあっちに行こうとしたんだろう。なんか無意識に引っ張りこまれたような……」
「ちょっ、何怖いこと言っちゃってるんですか……！ わ、私を驚かそうとしたって駄目なんですからねっ！」
ぼそぼそと呟く三留目に、光藻野は過剰とも思える反応ぶりを見せる。
「あー。そうそうカメラマンの人とか機材大丈夫？ ああ、いやうん。大丈夫なら、いいんだけど」
「って、晴海さんまで何を言い出すんですかっ！？」
何か妖しげな光を放つ指輪を手に取りながら他人事のように言う飛鳥に、光藻野は髪を振り乱して叫ぶ。
「ああ、いや。だって、ホラ、一応言っておかないと……。あとで修理代とか請求されても困るし」
「だから、何がどう『一応』なんですかぁっ！？」
光藻野はもう半泣きだった。
「あ、その壺、さわったら危ないよ……ってもう遅いか」
「いぃやぁああああああああっ！？」
途中からちょっと光藻野で遊んでいるような飛鳥であった。
そして、ついに鑑定の時間へ。
「んじゃあ、部屋で可愛がっているこのお人形を見て貰おうかな？」
飛鳥が持ち出してきたのは精緻な作りの日本人形だった。亡くなった彼女の祖母に買ってもらったものだという。
「このお人形は僕のお気に入りでさ。日本人形って何かと怖いイメージがあるんだけど、この子は顔にも色々と工夫が施されていてなんというか癒されるオーラが出てるんだよねぇ」
「ああ、うん。わかるよ。なんとなく」
「服もいろいろ着せ替えてるんだけどね。鑑定はおばあちゃんが買ってくれたときのこのお気に入りの赤い服でお願いするよ。やっぱり黒い髪には赤い服だよね」
そんなわけでオープン・ザ・プライス。鑑定結果は――。
「おぉっと！ これは凄い。久しぶりにそれっぽい金額のそれっぽい鑑定品の出現です！」
三留目が声を張り上げ、スタッフたちも「おおっ」とざわめき声をあげる。
「名のある人形師による一点もののお人形さんですね。ときどき聞こえてくる「くすくす」という笑い声もとってもキュートですねぇ」
今、一瞬、何か怖いことを言っていた気がしたが、よく訓練されたスタッフ達は聞かなかったことにした。
「そうか。まあ値段はともかくとしてはっきりとした価値がわかってよかったよ。あんまり安くても哀しいし、ちょうどいい塩梅かな。まあ、どれだけ高い値段がついても売りはしないけどさ。だって、もうこの子はうちの家族の一員だからね」
迷いのない口調でそう言った飛鳥の表情はとても輝いて見えたという。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年04月18日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年04月25日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年04月25日 11時00分
