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みんなで、かぼちゃ三昧!
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【4】
聖は、都の説明を聞きながら、時々メモを取っていた。
他の参加者たちの料理を試食しながら、彼女はレシピを作成者に聞いて回っている。中でも都のてんぷらは、からっと揚がっていて、とても美味しかった。なので、ぜひコツを教えてほしいと思ったのだ。
「一番大事なのは、温度を上げすぎないことだの。百五十度ぐらいの油で、じっくり揚げることだ」
「はい」
うなずいて、聖はメモに書き止めると、頭を下げる。
「ありがとうございます」
礼を言って移動し、今度は蓮の煮物を口にした。
「美味しい……。この煮物は、かぼちゃの味と甘味を、最大限に引き出しているように感じます。これは、誰の料理でしょう」
小さく吐息を漏らして呟くと、彼女はあたりを見回す。
「どうかしましたか?」
その彼女に、蓮が声をかけて来た。
「この煮物は、誰が作ったものか、ご存じですか?」
「それは……。私が作りました」
尋ねる聖に、蓮は小さく目を見張って答える。
「まあ……。これ、素晴らしく美味しいです。ぜひ、作り方を教えていただきたいです」
驚きの声を上げると、聖は言った。
「ありがとうございます。……でも、たいしたことはしていないのですよ」
蓮は言って、謙虚な笑みを見せる。
そして、彼女に乞われるままに、煮物の作り方を説明した。そのあとに、付け加える。
「食べるということは、生き物の命をいただくということです。かぼちゃ自身は、望んで食べられるわけではないでしょう。だから、物言わぬ食材と真摯に向き合いましょう。それが、命をいただくものの、義務だと思います」
「あ……」
思いがけない言葉に、聖は思わず目を見張った。それへ、蓮は続ける。
「かぼちゃを育てた方は、私たちを信頼し、かぼちゃを下さったのでしょう。手をかけ、時間をかけ、食材と食材の作り手に感謝し、食べる方々のために工夫します。感謝も工夫もない調理は、単調な作業の繰り返しでしかないと思います。……料理は『理(ことわり)を料る』と書きます。同じ米でも、火加減・水加減で、ご飯にもお粥にもなるでしょう。どの順序で、どれくらいの量で調理するか、物事の筋道を立てて考えることが、大切です」
「……本当に、そうですね」
しばしの沈黙ののち、聖は強くうなずいた。
「私、森さんの今の言葉、忘れません。料理をする時には、思い出して真摯に食材と向き合い、調理します」
そして彼女は、「ありがとうございました」と深く頭を下げる。
「いえ、たいしたことではありませんよ」
蓮は穏やかに返して、笑った。
そんな二人のやりとりを、傍で卵焼きを食べながら聞いていた望春は、目を丸くしている。
(言ってることは間違ってないとは思うけど……森くんって、なんかすごいな。食べないものとかも徹底してるし、お坊さんみたいだ)
胸に呟き、ふと箸でつまんだ卵焼きの一片を見やった。
(食材と、食材の作り手に感謝……か。……かぼちゃさん、先生の近所のおじさん、それと卵焼きを作った深縹さんにも、ありがとう)
心の中で礼を言い、彼はそれを口に運ぶ。ふんわりした卵の食感と、わた独特の苦みが口に広がり、彼は思わず吐息をついた。
中央の調理台の傍で、キュルビスは奇妙なダンスを踊っていた。
否、感動しているのである。
「カボチャの料理がいっぱいデー、それが、全部美味しくテー、キュルビスは、サイコーに幸せじゃねーデスカー!」
ちなみに、食べる時にはさすがにかぶりものをずらす必要があるのか、ささっと教室の隅に行っては他の参加者から見えないように後を向いて食べていた。
そして、食べ終わると感動して奇妙なステップを踏みながら、調理台の周辺を駆け回る。
一方、千聖も並んだ料理を次々に口へと運んでいた。
「ん~! 美味しいですわ」
四種類のグラタンをそれぞれ食べては頬を抑えて溜息をつき、スープ類を飲んでは感動し、揚げ物やピクルスには「美味しいですわ」を連発する。更に、まんじゅう、タルト、ケーキにプリンといちいち溜息をつきながら食べたあと、さすがに少し苦しくなって、お腹をさする。
「なんのこれしき。全て試食しますわ。だって、かぼちゃを食べにここに来たのですもの」
言って彼女は、煮物と卵焼き、きんつば、茶巾絞りと食べて行く。
「美味しくて、やめられませんわ。この自然な甘みが、最高ですわ」
最後に、種のお茶を飲んでようやく食べ納め、彼女は大きな満足の吐息をついた。
同じく、満足の吐息をついているのは、クルジッカだった。
さっきから、お茶を配っていたせいもあり、彼女は調理台の上に並ぶ料理にようやく手をつけたのだが――それは、自分が手伝った都のポタージュスープと、絢子のパイとシャーベットだった。殊にパイは、千聖と二人でその形を作ったこともあり、きれいに焼けて大皿に盛られているのを見ると、感動もひとしおだ。
「……とても美味しいです。スープもパイも、シャーベットも、お手伝いさせていただいて、よかったです」
冷たく甘いシャーベットを口にしながら、ただ呟く彼女だった。
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担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月27日
参加申し込みの期限
2015年04月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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