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【3】
――あ、美味しい。
自分で作ったかぼちゃのケーキを口にして、麗仁はちょっと感動していた。
炊飯器で焼いたケーキは、ふんわりと柔らかく、甘い香りと共に口の中で溶けて行く。表面も、まるで商品の写真によくあるような、きれいな色に焼けていた。
(すごいな。やり方一つで、僕でもこんなケーキが焼けるんだ……)
胸に呟いた時。
「天之川君、このケーキ、とっても美味しいわ」
近づいて来た絢子が、柔らかく微笑んで言った。
「ほ、本当ですか?」
思わず問い返した声が、うわずる。
「ええ。……がんばったわね」
うなずく彼女に、麗仁は天にも昇る心地になった。彼女の微笑みが、天使のそれのように見える。
「あ、ありがとうございます!」
立ち去って行く彼女の背に、思わず深々と頭を下げた。
顔を上げ、改めて自分の作ったケーキを噛みしめる。それからふと気づいて、煉の姿を探した。このケーキを作ろうと思いついたのも、煉がくれたヒントのおかげだ。
「高梨くん。ありがとう」
煉を見つけて駆け寄ると、麗仁は言った。
「君が以前教えてくれたやり方のおかげで、白沢先生にも美味しいって言ってもらえたんだ」
「そっか。よかったじゃん」
煉は笑って返す。それへ麗仁も、笑顔でうなずいた。
さゆるも、自分が作ったグラタンを試食していた。
その味は、たしかに昔、母が作ってくれたのと同じ味だった。
(お母さん……)
思わず胸に、母の名を呼んだ。そして、考える。
(もしお母さんが、今のあたしを見たら、どう思うだろう……)
だがすぐに、小さくかぶりをふった。そんなことを考えてみても、無意味だ。父も母も、もういないのだからと。
そこに、ついと湯呑みが差し出された。
「あ……」
驚いて顔を上げた彼女の前に立っていたのは、クルジッカだ。
「これをどうぞ。ワタシが作った、かぼちゃ種のお茶です」
「ありがとう」
さゆるは、湯呑みを受け取り、口に運ぶ。
(……温かい……)
口中に広がる、ほっこりとした味と香りに、彼女は小さく目を見張った。
同時に、胸をふさいでいた何かが、わずかに溶けて行くような心地がする。
どうしてだかわからないが、涙が出そうになった。
「美味しいわ。……ありがとう」
それを堪えて、彼女は言う。
クルジッカは、美味しいと言われてうれしくなり、笑い返すと一礼して踵を返した。
それを見送り、さゆるはゆっくりとお茶を飲む。
それから、改めてグラタンを口にした。
望春と蓮は、なんとなく一緒に試食して回っていた。
菜食主義者の蓮は、肉や魚、牛乳、卵を食べない。なので、並んでいる料理の多くは食べることができなかった。
とはいえ、問題のないものもある。ピクルスや煮物、いとこ煮や種のお菓子がそうだ。もちろん、望春の作ったきんつばと茶巾絞りも食べられるものの一つだった。
煮物は都が作ったものだ。しっかり味がついていて、ほくほくして美味しかった。
侑のいとこ煮は、煮すぎたせいか、すっかり形が崩れてしまっていたが、味は悪くなかった。もっともそれは、庚のおかげだったけれど。
「おお、待てよオイ。なんだ、得意の目分量か?」
煮えて来たかぼちゃに、目分量で小豆を入れようとしている侑に、庚が声をかけたのだ。
「入れる前に、レシピ見て、計って入れた方がいいぞ」
「テキトーで大丈夫だよー」
と笑う彼女に、庚はしつこく言って、携帯でレシピを確認させたのだ。
ともあれ蓮は、それらを堪能した。
一方、望春の方は調理台の上に並んだものを、順番に試食している。
「プリンか。こういうのもいいな。……これ作ったの誰かな?」
かぼちゃプリンを口にして呟き、あたりを見回して尋ねた。
「私なのです」
四種類のグラタンを食べ較べていた美咲紀が、軽く挙手して声を上げる。
「レシピを教えてほしいんだけど、いいかな?」
「かまいませんよー」
うなずいて美咲紀はそちらに歩み寄ると、レシピを説明し始めた。
彼女から一通りレクチャーを受けて礼を言うと、望春はタルトを手に取る。
「これも美味しいな。……ええっと、これは……」
あたりを見回す彼に、いつの間にか傍に来ていた月詠が口を開いた。
「最初に、タルト生地を作る。作り方はわかるか?」
「ああ、大丈夫だ」
軽く目をしばたたきながら、望春がうなずく。
「よし。なら、注意事項だけ告げよう。生地は型とタルトストーンを使い、ピケはしっかり作ることだ。かぼちゃは、種とわたを取って裏ごしし――」
それへうなずき返して、月詠は言葉を続けた。
望春は、時々質問を挟んだり、相槌を打ったりしながら熱心にそれに耳を傾ける。
一通りレシピを聞き終わると、彼は礼を言った。
「いや。……それより、そのタルトを食べるなら、これも一緒に飲むんだな」
かぶりをふって返すと、彼女は例によって、ミルクティーのカップを差し出す。
タルトをミルクティーと共に堪能したあと、望春が手にしたのは、露草の卵焼きだった。
「……これは、どこにかぼちゃを使ってあるんだろう?」
首をかしげつつ、卵焼きを口にして、彼は目を見張る。
「これは……かぼちゃのわたが入っているのかな?」
「はい。今回は私、種とわたを使って料理を作ってみました」
ちょうど近くで、きんつばを食べていた露草が、彼の呟きに気づいてうなずいた。
「その卵焼きは、わたを卵に混ぜて、塩胡椒を加えて焼いたものです。苦味や食感で好みが分かれるかもしれませんが、体にいいですよ」
続けて言う彼に、望春は皿に取った分をたいらげて笑う。
「たしかにわたの苦味や食感は、嫌う人もいるかもだけど、俺は好きだな。……もう一切れ、もらおう」
言って彼は、卵焼きをもう一切れ、皿に取った。
「気に入っていただけて、うれしいですよ」
露草はそれへ微笑んで言うと、ふと思い出して呟く。
「昔、世話になった方がいましてね……。その方が、かぼちゃの煮物を作る時、わたを使った料理も作っていたのです。種は天日干しにして、数日後に食べていましたね」
話すうち、露草の胸にはその人のことが鮮明に思い出されていた。
(あれから、もう十年も経つのですね……)
自分の想いに沈み込み、言葉を途切れさせた露草を、望春は怪訝そうに見やる。
「深縹さん?」
声をかけられ、露草は我に返った。
「……あ、いえ、なんでもないデースよ?!」
思わず素が出てしまったのは、とっさのことだったからだろう。
「あの……」
驚きに目を見張る望春に、彼は慌てて咳払いすると、話題を変えるように言った。
「……そ、そういえば、このきんつばは、花厳さんが作ったと聞きましたが、なかなか美味しいですね」
「そう言ってもらえると、うれしいな」
褒められて、望春は笑う。そして、さっきの露草の妙な話し方は、聞かなかったことにしようと胸に呟くのだった。
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担当ゲームマスター
織人文
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月27日
参加申し込みの期限
2015年04月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年04月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
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