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【生徒会選挙】歴代生徒会長からの挑戦状～寝子高バザール！
●日暮陣営：Sleep & Guns
少年時代、オモチャの鉄砲にロマンを感じたことはないだろうか。
物陰に隠れ、ドキドキ胸を高鳴らせて友人を狙う瞬間。絶対バレない狙撃ポイントに隠れていたはずなのに、背後から撃たれたときの悔しさ。的に当たった時の快感。そんな悪ガキ時代を忘れられない方はぜひ、日暮 ねむるの店を訪れてみるといい。輪ゴム鉄砲にペイント銃、試し打ちができる射撃場（シューティングレンジ）も完備。表面に肉球のエンブレムが彫られたドッグタグネックレスを身につければ、気分が盛り上がる事間違いなしだ。
「え……っと、これはどうやって撃つのでしょう」
灰色の髪の風紀委員、間宮 芽瑠は、古風で静かな瞳を瞬かせながら真剣な手つきでペイント銃をひっくり返していた。説明書を読み、価格を見て、納得したようにうなずく。
「把握です。引き金を引くと塗料の入ったカプセル弾が発射されるんですね」
「塗料といっても水溶性、洗濯すればきちんと落ちるから安心してね、ってお客さんに伝えてくれる？」
ねむるが言うと芽瑠は生真面目に頷いて、分かりました、と答える。
神薙 焔が慣れた手つきでペイント銃に弾を込めるとウィンクした。
「インストラクションはあたしがやるわ。間宮ちゃんも接客お願いね」
本格的な軍事マニアではない、と本人は言うが、FPSやサバゲーの延長でモデルガンやミリタリールックを愛好する焔によるインストラクションは様になっている。
「私も一寸」
と芽瑠もねむるや焔の指導を受けて試射してみた。
しかし、当たり前といえば当たり前だが、最初から焔みたいに的の中心には当たらない。
「……うーん難しいものですね。でも、きっと練習したら上達しますよ」
「その意気、その意気！」
子どもの行列が出来た時も、焔はてきぱきとお客さんを捌いてゆく。お手軽簡単カルメ焼きはおまけだ。焔曰く、ぷくっと膨らむのを見てても面白いらしい。
「はーい、撃ってみたいコは並んでー、待ってる間はカルメ焼きをどうぞ、お子様向はこっちの輪ゴム鉄砲ね、撃つ時まで引鉄に指をかけちゃダメ、撃つときは肩の力を抜いて、ココとココ、その先の的が一直線になるように狙いをつけてー」
焔が背中から手を取ってサポートすると、背の小さい男の子は真っ赤になる。ちょうど胸が頭に当たってしまうのだ。
「BANG! やった！ 真ん中じゃない、上手い上手い！」
「へぇ、輪ゴム銃……懐かしいな」
通りがかった筋肉質なおじさん――曖浜 鴻が思い出に浸るように目を細めた。
「子供の頃、兄貴や弟と腕前競い合ったなぁ。まぁ……皆揃って、幼馴染にボロ負けしたんだが」
その幼馴染は現在は弟の奥さんになっている。
芽瑠が彼に声を掛ける。
「やってみますか？」
鴻はんー、と考えて苦笑した。腕に覚えがありすぎる。
「やめとくかな。それよりこっちのドッグタグいいな。これも縁だろ、折角だし、一つ買おうかねぇ」
「ありがとうございます」
芽瑠が頭を下げて鴻を見送ったとき、まったく同時に声がふたつ、手がふたつ。
「お、このドッグタグいいじゃん。一個もーらい……ってテメエもかよクソ兄貴！」
「なんだ、お前も買うのかよ」
三夜 雷一と三夜 霧人。似ているくせに似ていないふりをする三夜家の双子は互いに苦虫を噛み潰したような顔をしていがみ合う。
「俺が先に目ェつけたんだ。真似すんじゃねえ！」
「お前の買い物なんか知るか。勝手にすりゃいいだろ。俺も勝手にさせてもらうからな」
霧人がさっさと会計を済まし、雷一も負けじと芽瑠に代金を押し付ける。
「何だ、双子は揃って同じもの買ったのか？ そういう趣味は一緒なんだなー」
三夜 智蔵が何気なく言うと、霧人と雷一は同時にちっ、と舌打ちした。
「はぁ、いい年した大人が買う物が被った位でけんかしないでくださいよ」
三夜 静音に宥められ、双子はようやく矛を収める。
「霧人とペアなんてぞっとしねーけど……ぱっと見正反対なのに変なとこで好みが似るんだよな。くさっても双子ってか」
「まったくだ……しかし家族に仲裁させちまうとは不覚だ……」
きっと昔を思い出したせいだ、と霧人が眼鏡の位置を直しながら思うと、サングラスの雷一は気分を替え、身につけたドッグタグを家族に見せびらかした。
「じゃーん俺様ちゃんかっこいいだろ？ 惚れ直したろ」
「へいへい、二人とも似合ってるよ……」と智蔵は呆れ気味。
「雷ちゃん霧ちゃん、お揃いとっても似合ってるわぁ」
お母さんの三夜 千暁は子どもたちの喧嘩ひとつで動じたりしない。
「大きくなっても、ふたりともかわいいあたしの子供達ですもの」
子どもたちは顔を見合わせる。
結局のところ、おっとりにこにこなお母さんに、子どもたちは頭が上がらないのだった。
少年時代、オモチャの鉄砲にロマンを感じたことはないだろうか。
物陰に隠れ、ドキドキ胸を高鳴らせて友人を狙う瞬間。絶対バレない狙撃ポイントに隠れていたはずなのに、背後から撃たれたときの悔しさ。的に当たった時の快感。そんな悪ガキ時代を忘れられない方はぜひ、日暮 ねむるの店を訪れてみるといい。輪ゴム鉄砲にペイント銃、試し打ちができる射撃場（シューティングレンジ）も完備。表面に肉球のエンブレムが彫られたドッグタグネックレスを身につければ、気分が盛り上がる事間違いなしだ。
「え……っと、これはどうやって撃つのでしょう」
灰色の髪の風紀委員、間宮 芽瑠は、古風で静かな瞳を瞬かせながら真剣な手つきでペイント銃をひっくり返していた。説明書を読み、価格を見て、納得したようにうなずく。
「把握です。引き金を引くと塗料の入ったカプセル弾が発射されるんですね」
「塗料といっても水溶性、洗濯すればきちんと落ちるから安心してね、ってお客さんに伝えてくれる？」
ねむるが言うと芽瑠は生真面目に頷いて、分かりました、と答える。
神薙 焔が慣れた手つきでペイント銃に弾を込めるとウィンクした。
「インストラクションはあたしがやるわ。間宮ちゃんも接客お願いね」
本格的な軍事マニアではない、と本人は言うが、FPSやサバゲーの延長でモデルガンやミリタリールックを愛好する焔によるインストラクションは様になっている。
「私も一寸」
と芽瑠もねむるや焔の指導を受けて試射してみた。
しかし、当たり前といえば当たり前だが、最初から焔みたいに的の中心には当たらない。
「……うーん難しいものですね。でも、きっと練習したら上達しますよ」
「その意気、その意気！」
子どもの行列が出来た時も、焔はてきぱきとお客さんを捌いてゆく。お手軽簡単カルメ焼きはおまけだ。焔曰く、ぷくっと膨らむのを見てても面白いらしい。
「はーい、撃ってみたいコは並んでー、待ってる間はカルメ焼きをどうぞ、お子様向はこっちの輪ゴム鉄砲ね、撃つ時まで引鉄に指をかけちゃダメ、撃つときは肩の力を抜いて、ココとココ、その先の的が一直線になるように狙いをつけてー」
焔が背中から手を取ってサポートすると、背の小さい男の子は真っ赤になる。ちょうど胸が頭に当たってしまうのだ。
「BANG! やった！ 真ん中じゃない、上手い上手い！」
「へぇ、輪ゴム銃……懐かしいな」
通りがかった筋肉質なおじさん――曖浜 鴻が思い出に浸るように目を細めた。
「子供の頃、兄貴や弟と腕前競い合ったなぁ。まぁ……皆揃って、幼馴染にボロ負けしたんだが」
その幼馴染は現在は弟の奥さんになっている。
芽瑠が彼に声を掛ける。
「やってみますか？」
鴻はんー、と考えて苦笑した。腕に覚えがありすぎる。
「やめとくかな。それよりこっちのドッグタグいいな。これも縁だろ、折角だし、一つ買おうかねぇ」
「ありがとうございます」
芽瑠が頭を下げて鴻を見送ったとき、まったく同時に声がふたつ、手がふたつ。
「お、このドッグタグいいじゃん。一個もーらい……ってテメエもかよクソ兄貴！」
「なんだ、お前も買うのかよ」
三夜 雷一と三夜 霧人。似ているくせに似ていないふりをする三夜家の双子は互いに苦虫を噛み潰したような顔をしていがみ合う。
「俺が先に目ェつけたんだ。真似すんじゃねえ！」
「お前の買い物なんか知るか。勝手にすりゃいいだろ。俺も勝手にさせてもらうからな」
霧人がさっさと会計を済まし、雷一も負けじと芽瑠に代金を押し付ける。
「何だ、双子は揃って同じもの買ったのか？ そういう趣味は一緒なんだなー」
三夜 智蔵が何気なく言うと、霧人と雷一は同時にちっ、と舌打ちした。
「はぁ、いい年した大人が買う物が被った位でけんかしないでくださいよ」
三夜 静音に宥められ、双子はようやく矛を収める。
「霧人とペアなんてぞっとしねーけど……ぱっと見正反対なのに変なとこで好みが似るんだよな。くさっても双子ってか」
「まったくだ……しかし家族に仲裁させちまうとは不覚だ……」
きっと昔を思い出したせいだ、と霧人が眼鏡の位置を直しながら思うと、サングラスの雷一は気分を替え、身につけたドッグタグを家族に見せびらかした。
「じゃーん俺様ちゃんかっこいいだろ？ 惚れ直したろ」
「へいへい、二人とも似合ってるよ……」と智蔵は呆れ気味。
「雷ちゃん霧ちゃん、お揃いとっても似合ってるわぁ」
お母さんの三夜 千暁は子どもたちの喧嘩ひとつで動じたりしない。
「大きくなっても、ふたりともかわいいあたしの子供達ですもの」
子どもたちは顔を見合わせる。
結局のところ、おっとりにこにこなお母さんに、子どもたちは頭が上がらないのだった。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2015年04月19日
- 参加申し込みの期限
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- 2015年04月26日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2015年04月26日 11時00分
