【中間テスト】テスト狂想曲　～先生問題作ってよ？！～｜リアクション

【中間テスト】テスト狂想曲　～先生問題作ってよ？！～

前騒ぎ：ま　た　神　魂　か　よっ！！　（ｂｙ御剣刀）

「……」
　内心で叫んだ刀の視線の先で、国語担当の教師である久保田美和が泣いている。テオが伝えた内容を思い出し、刀は１つ溜息を吐いた。
　因みに刀が屋上にいたのはテスト勉強が上手くいかないからだ。しんどく思ったので何気なく空を見ながらジュースを飲んでいたところ、テオの声である。
　刀が近づくと、書道担当の瓜山メイが話を聞いている。彼女もまた、美和の気持ちがわかるのか、静かに耳を傾け時に相槌を打っている。
（いつになく沈んでいるなぁ。俺に出来る事はあるのか……？）
　刀はジュースを飲み干すと、静かに歩み寄った。

　一方その頃。ふわりと風が吹き、テオの声を聞いた旅鴉月詠はふむ、と１人廊下で思案する。そして、僅かに厳しい表情を浮かべた。
（テオが出てくるということは相当危険か……？）
　彼女の経験上、感情操作の神魂は数時間で戻る傾向にある。しかし、テオの言葉を思い出すと、放っておいた場合被害がさらに拡大する、という。
（動き出した人たちも多い。まぁ、どうにかなるさ）
　次の瞬間には普段どおりの表情になり、月詠は顔を上げる。
（さて、私も動くとしようか）
　彼女は、静かにある場所へと向かう。同じ場所へ行くだろう影に瞳を細めながら、僅かに溜息を吐いて。

　テオの声を聞いた『もれいび』達はそれぞれ考えながら、巻き込まれた『ひと』達もそれぞれの思惑を持ちながらも動き出す。果たして、先生がたのやる気は戻ってくるのか。寝子島高校の２学期中間テストは無事に始まるのか。

　――全ては彼らにかかっていた……！

このページにイラストを設定する