- 0
- 0
- 種族
-
- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
【中間テスト】テスト狂想曲 ～先生問題作ってよ？！～
＊桐島先生の場合（その２）：一緒に楽しむという事
「先生は、普段どんな料理をするのですか？」
「そうだな……。基本、和食も洋食も作るぞ。栄養バランスを考えながら一週間の献立を作っている」
ハンバーグの肉を捏ねながら宮祀 智瑜が問うと、桐島 義弘はきりっ、とした顔で答える。が、僅かに表情が曇った。
「ただ、最近は忙しいのも相まってマンネリしている気がしてな。それで、新しいレシピにもチャレンジしようと思っているんだが、創作系の料理は妙に肌に合わなくてな……」
（あれ？）
ここで何か違和感を覚える智瑜。もしかしたら、義弘が抱えていたストレスの一端を知ったのかもしれない。
「それで、チーズハンバーグを……ですか？」
「普段は普通のハンバーグを作っていたから、少し捻りを入れてみたくなったんだ」
自然とにっこり笑った義弘を見、智瑜の頬がふんわりと赤く染まっていった。
ハンバーグの肉が捏ね終わり、いよいよ形を整えようというとき。最初に口を開いたのは桜庭 円だった。
「せんせー、チーズっていつ入れるの？」
「ハンバーグの成形をする時だ。今回はとろけるタイプのチーズを包み込む。焼いた際チーズが吹き出ないよう、綺麗に形を整える事だ」
義弘がそうアドバイスをしたところで、「はいっ」と手を上げたのは羽生 碧南であった。彼女はちょっと興奮した様子で義弘に近づいた。
「な、なんだ？」
「チーズですけど、ハンバーグの上に乗せたいですっ！！」
拳をぐっ、と握って意気込む（？）碧南の様子に、義弘はつとめて穏やかに言う。
「羽生、ハンバーグを焼く工程で温められ、ナイフを入れた時肉汁と共にとろりと溶け出るチーズのコクはまさに絶品だぞ」
「チーズは、後乗せして、とろっととろけたところを、トマトソースと絡めて食べる！ これが一番ですよ！！」
妙に真面目な顔で、更に熱い思いを込めて発言する碧南。ここで２人による「チーズは中に入れるか、後乗せするか」という討論が勃発。
「中に入れた時の食感は、とてもふわりとしていて美味しいですよ。とろけた所を想像しながら焼くのもわくわくします」
智瑜が義弘の味方についてそう発言すれば、碧南の味方についた桃原 空音が目をきらっきらに輝かせて横から発言する。
「チーズ後乗せがいいよぉ～！ だってとろける様子が見えるし！」
無邪気にそういい、「トマトソースって味が引き立つよね！」と楽しく付け加える。そこに志波 拓郎と浅井 幸太も加わってわいわいと盛り上がるチーズ論争だったが……、審判が下される？！
「そういう事ならどっちも用意すればいいじゃないですか」
と、言いながらあまったトマトでソースを作り出す鬼崎 あやめ。彼女はどっちもおいしそうだな、と思ってトマトソースの材料も密かに準備していたのだ。
「先生、食べ比べしてみてください！」
「ああ、望むところだ！」
何故かバックに雷が落ちるような雰囲気で言い合う碧南と義弘だった。
そして皆でハンバーグの形を整え、ためしに１個焼きあがった時にも……。
「これ、綺麗な楕円では……ありません」
お皿の上に置かれたハンバーグを見た拓郎が、ぽつり、と呟いた。「えっ？」と思わず円や空音が反応したが、一番反応したのは義弘だった。
「そうだな……微妙に形が歪んでいる気がするな」
「そもそも皿中央に置かれてないので、重心がかたよって……置き方によってはこのように、傾いてしまいます！」
拓郎が言ったとおり、ハンバーグは微妙に傾いていた。それがどうしたの？ と思わず言いそうになった碧南だが、拓郎の気迫に押された。彼自身も面倒な事を言っている自覚がありながらも
（俺の総合点の為なんだ……、どうか、許してください……！！）
と内心必死なのである。次に真丸ならばと作ってみる拓郎と義弘。ところがこれが案外上手くいかないもので……。
「……ちがう、これは……真円じゃない……！」
「なぜ真円にできない……！」
微妙にがっくりと調理台に手を突く拓郎と義弘。微妙に師弟的な雰囲気が漂い、円はぺったんぺったん楕円型にしながら
「うーん、綺麗に出来ていると思うんだけどなぁ」
と、２人が作ったハンバーグを見て呟く。が、拓郎は首を振った。
「「これじゃダメなんだよ、桜庭（さん）！！」」
思わず義弘と拓郎の声がハモる！
「料理は数学……！ もはや科学の域です。熱の通り具合、返す角度、皿への置き方、重心……、先生ならできるはずです、完全なる比率のハンバーグが……！」
「先生は、普段どんな料理をするのですか？」
「そうだな……。基本、和食も洋食も作るぞ。栄養バランスを考えながら一週間の献立を作っている」
ハンバーグの肉を捏ねながら宮祀 智瑜が問うと、桐島 義弘はきりっ、とした顔で答える。が、僅かに表情が曇った。
「ただ、最近は忙しいのも相まってマンネリしている気がしてな。それで、新しいレシピにもチャレンジしようと思っているんだが、創作系の料理は妙に肌に合わなくてな……」
（あれ？）
ここで何か違和感を覚える智瑜。もしかしたら、義弘が抱えていたストレスの一端を知ったのかもしれない。
「それで、チーズハンバーグを……ですか？」
「普段は普通のハンバーグを作っていたから、少し捻りを入れてみたくなったんだ」
自然とにっこり笑った義弘を見、智瑜の頬がふんわりと赤く染まっていった。
ハンバーグの肉が捏ね終わり、いよいよ形を整えようというとき。最初に口を開いたのは桜庭 円だった。
「せんせー、チーズっていつ入れるの？」
「ハンバーグの成形をする時だ。今回はとろけるタイプのチーズを包み込む。焼いた際チーズが吹き出ないよう、綺麗に形を整える事だ」
義弘がそうアドバイスをしたところで、「はいっ」と手を上げたのは羽生 碧南であった。彼女はちょっと興奮した様子で義弘に近づいた。
「な、なんだ？」
「チーズですけど、ハンバーグの上に乗せたいですっ！！」
拳をぐっ、と握って意気込む（？）碧南の様子に、義弘はつとめて穏やかに言う。
「羽生、ハンバーグを焼く工程で温められ、ナイフを入れた時肉汁と共にとろりと溶け出るチーズのコクはまさに絶品だぞ」
「チーズは、後乗せして、とろっととろけたところを、トマトソースと絡めて食べる！ これが一番ですよ！！」
妙に真面目な顔で、更に熱い思いを込めて発言する碧南。ここで２人による「チーズは中に入れるか、後乗せするか」という討論が勃発。
「中に入れた時の食感は、とてもふわりとしていて美味しいですよ。とろけた所を想像しながら焼くのもわくわくします」
智瑜が義弘の味方についてそう発言すれば、碧南の味方についた桃原 空音が目をきらっきらに輝かせて横から発言する。
「チーズ後乗せがいいよぉ～！ だってとろける様子が見えるし！」
無邪気にそういい、「トマトソースって味が引き立つよね！」と楽しく付け加える。そこに志波 拓郎と浅井 幸太も加わってわいわいと盛り上がるチーズ論争だったが……、審判が下される？！
「そういう事ならどっちも用意すればいいじゃないですか」
と、言いながらあまったトマトでソースを作り出す鬼崎 あやめ。彼女はどっちもおいしそうだな、と思ってトマトソースの材料も密かに準備していたのだ。
「先生、食べ比べしてみてください！」
「ああ、望むところだ！」
何故かバックに雷が落ちるような雰囲気で言い合う碧南と義弘だった。
そして皆でハンバーグの形を整え、ためしに１個焼きあがった時にも……。
「これ、綺麗な楕円では……ありません」
お皿の上に置かれたハンバーグを見た拓郎が、ぽつり、と呟いた。「えっ？」と思わず円や空音が反応したが、一番反応したのは義弘だった。
「そうだな……微妙に形が歪んでいる気がするな」
「そもそも皿中央に置かれてないので、重心がかたよって……置き方によってはこのように、傾いてしまいます！」
拓郎が言ったとおり、ハンバーグは微妙に傾いていた。それがどうしたの？ と思わず言いそうになった碧南だが、拓郎の気迫に押された。彼自身も面倒な事を言っている自覚がありながらも
（俺の総合点の為なんだ……、どうか、許してください……！！）
と内心必死なのである。次に真丸ならばと作ってみる拓郎と義弘。ところがこれが案外上手くいかないもので……。
「……ちがう、これは……真円じゃない……！」
「なぜ真円にできない……！」
微妙にがっくりと調理台に手を突く拓郎と義弘。微妙に師弟的な雰囲気が漂い、円はぺったんぺったん楕円型にしながら
「うーん、綺麗に出来ていると思うんだけどなぁ」
と、２人が作ったハンバーグを見て呟く。が、拓郎は首を振った。
「「これじゃダメなんだよ、桜庭（さん）！！」」
思わず義弘と拓郎の声がハモる！
「料理は数学……！ もはや科学の域です。熱の通り具合、返す角度、皿への置き方、重心……、先生ならできるはずです、完全なる比率のハンバーグが……！」
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
-
- 2015年04月26日
- 参加申し込みの期限
-
- 2015年05月03日 11時00分
- アクション投稿の期限
-
- 2015年05月03日 11時00分
