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クロース・トゥ・ユー
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月守 輝夜
は部屋の椅子に深く腰掛け、デスクの教科書を開くと今日勉強した内容を確認した。つまりおさらいだ。中間テストも近いので。
しっかり確認してノートに内容を整理する。定規を使ってラインを引き、要点には蛍光ペンも用いる。シャーペンの芯がなくなりカチカチと空しくノックを繰り返したところで、ようやく輝夜は脇机のティーカップを思い出した。
集中していたからか、ココアを用意していたことを忘れていた。唇をつけてみると案の定冷めている。けれどもほんのりと熱は残っていて、これはこれで飲みやすく、甘かった。
「慎之介君……」
リラックスしてふと口を突いて出た名前に、輝夜は頬を赤らめた。
誰も見ていないけれど、なんだか恥ずかしい。どうしてこのとき、彼の名前をつぶやいたのか自分でもわからない。
びくっと輝夜は身をこわばらせる。このとき輝夜の携帯が、池の鯉のようにぶるるっと震えたのだ。
電話がかかっていた。表示された名前は……『
青木 慎之介
』! これが虫の知らせというものだろうか。
「え……あ、慎之介君!?」
胸が高鳴る。なんだろう、この気持ち。
一方で彼のほうは相変わらずだ。
「おうソーリー、取り込み中だった?」
「そ、そんなことないよ! 急に電話かかってきたからびっくりしただけ。電話、大丈夫だよ」
「そりゃ良かった。グッド・シングス・トゥ・カムだな」
この状況でそんな言い方はしないような気がしたが、輝夜は突っ込まないでおく。
慎之介はあるゲームの名前を告げた
「あのゲーム確か、月守もやってただろ?」
「うん……クリアもした。攻略本見ながらだったけど……」
「それはラッキー! ちょっと詰まっててさ。攻略本、貸してくんね?」
「攻略本? いいけど……」
どこだったかな、と言いながら輝夜は振り返って本棚を探った。電話を片手にしたまま探して、自分の頭より高い位置に目的の本を見いだす。ところが、「あ、見つけた」と抜き取ったところで輝夜は息をのんだ。
「どうかしたか?」
「あ……いや、あの……」
きつく差し込んでいたせいだろう。本を抜いた勢いで、上段の本が一斉にどさっと降ってきたのだ。運が悪いことにその棚には、ハードカバーの小説や風景の写真集、分厚い辞書が集まっている!
「なんか大きな音がしたぞ? アーユーオッケー?」
今度は正しい用法だね、と輝夜は思った。
「うん、平気。ちょっと本が崩れただけ」
答える輝夜は今、宙に浮いている。攻略本の表紙に月の写真が、大きくクローズアップされていたのだ。宇宙を舞台にしたゲームで本当に良かった。
(※)
ただ、問題は今、彼女が手にしているのは攻略本のカバーだけだということだった。肝心の本体のほうは本の山に埋もれてしまっていた。上段が崩れたことにより連鎖反応的に、本棚の中身が大量に落下したのだった。
どうしようかな――と口に出しかけた輝夜より先に、慎之介は言った。
「じゃ、今から行くから」
「えっ!?」
聞き返す前に電話は切れていた。
慎之介のことだ、自慢のクロスバイクをかっ飛ばしてくることだろう。つまりそれは、あっという間にここに到着するということ。
「お邪魔します……」
神妙な顔をして慎之介は輝夜の部屋に入ってきた。玄関先で攻略本だけぱっと借りて帰るつもりだったようだが、輝夜の母親に中に招かれたのである。(なお彼は、輝夜の両親や妹とも顔なじみなので入室すること自体に問題はない)
「うわこりゃ派手にやったもんだな」
輝夜の顔を見るなり、部屋を褒めるでもなく慎之介は言った。
綺麗に片付いた女の子らしい可愛い部屋ではあったが、その一角は本棚から落ちた本がうずたかく積もって大変なことになっていたのだ。テレビのドキュメンタリーで見たアフリカの蟻塚というのが、ちょうどあんな感じだった気がする。
「攻略本……あの中なんだ」
「よし、片付けるのを手伝うよ」
「ありがとう」
「ノープロブレム、礼を言うのはこっちのほうさ。それじゃ一気にストライクアゲインだな」
ノープロブレムはいいとして、ストライクアゲインというのは全然違う気がしたが、輝夜はやはり突っ込まないことにした。
本を取り上げては、棚にしまっていく。
ついでに本棚の整理もできていい感じだ。
「お、月守もこの漫画持ってたんだ。面白いよな-」
「そうそう。同じ作者なら前作のほうが人気あるけど、私はこっちが好き」
「マジ!? 俺もなんだよ。ユーアーマイフレンドだ」
などと会話を交わしながら、ふと輝夜は気になっていたことを口にした。
「そういえばこの前コインランドリーから走って行く姿を見た気がしたけど……慎之介君、いつも家で洗濯してるはずだし人違い?」
「ファッ!?」
いきなり慎之介が甲高い声を上げたので輝夜は目を丸くする。
「そそそそんなこともたまにはあったりなかったりするぜベイベー」
ものすごく動揺した感じだけは口調から伝わってくるが、慎之介が否定しているのか肯定しているのかはよくわからなかった。
「……ちらっと見ただけだけど顔が赤かったみたいに見えたから」
と言って輝夜が日時を告げると、慎之介は激しく後頭部をかきながら言った。
「う、うんきっとオールモスト人違いだな。た、他人のそら似フーアーユーというやつだと思う!」
なぜなのか語尾が妙に力強くなる少年なのである。
このとき、部屋のドアがノックされた。輝夜は彼を置いてドアのところに行き、すぐに戻ってきた。
「今から晩ご飯だけどお母……母が、慎之介君も一緒に食べていく? って」
「い、いやそれは悪いよ……」
と言った慎之介だったが、30分後には月守家の食卓についていた。
ベッドに入る前に窓を開け、輝夜は夜空を見上げた。
今日は一日好天だった。空も綺麗だ。
「あ、そういえば……もうすぐ中間テストだけど大丈夫? って訊くの忘れてた」
慎之介が帰ったのはもう数時間前、寝ているかもしれないけれど、気になって輝夜は彼に電話を入れていた。
「まだ起きてる?」
「おう、攻略本のおかげで大変に快調だ。今日は夕食までごちそうになって、本当サンキュな」
電話越しの声は快活だ。どうやら慎之介はこの時間まで、ギンギンにゲームをやっていたようである。
「ダメだよゲームばっかりしてちゃ。もうすぐテストだよ」
「んー、まあ、そうかもしれない」
慎之介も多少は思うところがあるらしい。
「もう遅いから早く寝てね。おやすみ……」
「ああ、おやすみ」
おやすみとは言ったものの、今夜はなかなか眠れそうもないな……と輝夜は思った。
※輝夜の『ろっこん』
天人(てんにん)
は、本物の月を見るか月モチーフの物に触れることで空を飛べるというものである。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月27日
参加申し込みの期限
2015年03月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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