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■二人の少女
ふわふわと、黒いドレスを着た少女が鎌倉の小道を進む。
それは、どこか絵画じみた光景だった。
スケッチブックを手に、気ままに足を進めるのは
三宅 葉月
。
気に入ったものを見つけては、その場に立ち止まってスケッチブックにざっくりと描き付けていく。
目的地は定めず、足の向くままに……そんなことを続けているうちに、葉月は見慣れない場所にいた。
どこをどう進んだのかは覚えていない。記憶にあるのは、途中で嗅いだ、花の香り。
(……ここはどこ?)
周囲に人の姿はなく、目印になりそうな建物もない。
葉月は首を傾げていたが、歩みを止めるつもりはなかったらしく、辺りを見回しながら歩き続けた。
(あれは、別荘……?)
やがて目に入ったのは、時代を感じさせる瀟洒な洋館。
見覚えのある景色に、葉月は目を瞬かせてじっとその館を見上げる。
間違いなく、葉月の実家の別荘だった。三年前に、漏電による火災で焼け落ちてしまったはずの屋敷が、そこにあった。
形の良い眉を僅かに寄せ、驚きに見開いていた緑の瞳に切なげな色を浮かべる。
普段あまり動くことのない表情が、微かに懐かしさで彩られた。
足を速め、別荘へ向かう。
(もしここがそうなら……裏手の、海の見える場所にいるはず)
胸に確信を抱きながら、葉月は懐かしい道を行く。目に映る何もかもが、記憶の通りだった。
海が見える裏庭で、少女が一人、絵を描いていた。
肌理の細かい肌は白く、対照的な黒いドレス。緩く波打つ黒髪は肩につく程度の長さで、太陽の光を受けて艶めいていた。
少女はベンチへ腰掛け、色鉛筆を手に何かをスケッチブックへ描いていた。
(……やっぱり)
あれは幼い頃の自分の姿。葉月は懐かしそうに、少女をじっと見つめていた。
視線に気付いたのか、少女が顔を葉月へ向けた。
「……おねえちゃん、だれ?」
色鉛筆を持つ手を止めて、恐る恐る問い掛ける。
「……だれかしら、ね」
自分の名を名乗るわけにもいかず、葉月は曖昧な返事を返した。
少女に近付くと、スカートを摘み上げて傍らに置かれたベンチへ腰を下ろす。
少女は首を傾げながら、葉月をその丸い瞳で見つめていた。
「一人で、遊んでいたの?」
「……うん。お絵かきをしていたの」
細い指がスケッチブックをめくる。
可愛らしいドレスを着たお姫様や、時計を持った黒い兎、夜の闇に浮かぶ月と星――そんな絵が描かれていた。
「私も、絵を描いていたのよ。……ほら」
葉月は手にしていたスケッチブックを開き、今日描いたスケッチを見せる。
人形めいた少女の瞳が、僅かに輝いた。
「おねえちゃん、上手なのね」
「そんなことないわ。あなたも、とても上手よ。絵を描くのは、好き?」
「うん、とっても好き」
「……そう、よかった」
葉月はページをめくりながら、口元を少しだけ引き上げた。そして鉛筆を持つと、白紙のページに少女の姿を描いていく。
葉月がいつかの自分の姿をページに記すのを見て、少女も絵を描き出した。
二人が描くのは、白と黒が印象的な、ビスクドールのような「自分」の姿。
葉月がスケッチを終えた時、少女が一枚の紙を差し出した。
「おねえちゃん、これ、あげる」
「ありがとう。私もこれ、あなたにあげるわ」
互いの絵を交換し、スケッチブックに挟むと葉月は立ち上がった。
ラベンダーなど植えられていないはずなのに、再び、どこからか花の香りがした。
「そろそろお暇しようかしら」
「また逢いましょう」
少女の言葉に、葉月は曖昧に微笑んだ。
「ええ、いつかは」
少女に背を向けて歩き出す。
いつの間に別荘を出たのか、葉月は元居た鎌倉の小道にいた。
スケッチブックを開けて確かめてみるが、少女からもらった絵はない。
しかし、少女がどのような絵を描いていたかはありありと思い出せる。
(また逢いましょう、ね……)
少女の言葉を思い出しながら、葉月は小道を後にした。珍しく、唇が少しだけ緩んでいた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
青崎灰次
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
オールジャンル
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月26日
参加申し込みの期限
2015年03月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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