this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
野良猫ボン太の恋わずらい
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
漁港の堤防の上で、猯利はリベンジに燃えていた。
この間のエギングははっきり言って最低の釣果だったが、今日は猫対策もばっちり。今度こそ、最高のエギングを……と思い、ロッドを振るっていると、またも近くに野良猫が近寄ってきた。
「ま、また来たな……。今日はこの前のようにはいかないからな!」
厳重に鍵のかかるクーラーボックスに、自身も服の下に分厚い服を着込んでいる。
けれども、猫は猯利の前で座り込むと、にゃーん、と餌をおねだりし始めた。
「あ、あれ……今日は大人しいな」
拍子抜けして、ポリポリ頬を掻く。
「まあ、いつもそんな感じならいいんだよ。ほら、今日はおまえが食べられる餌持ってきたぞ」
「にゃにゃーん♪」
あれから数日、商店街で暴れる野良猫の姿はめっきり見なくなった。
元通り……いや、少しだけ変わったこともある。
「……あ、桜庭、弘明寺」
「刀くん、こんにちはー。あれ、圭花ちゃんと一緒なの?」
円は、刀の隣にいる同じクラスの圭花を見つけて、小首を傾げた。
「ちょっと商店街の野良猫の様子を見に、ね。この間、ちょっとキツくこらしめちゃったから、御剣君が煮干しでも持っていってやろうって……ほんと人がいいわよね」
「ま、まぁよく顔会わせる連中だから、嫌われたくもないしさ……」
ところで、と刀は言う。
「そっちはまた散歩か。弘明寺もよく散歩に付き合ってるなー。この前も一緒に散歩してたろ?」
「だ、誰と散歩しようと私の勝手でしょ……!」
能美子は頬を桜色に染めて、目を逸らす。
「お、にゃーくん、久しぶりー」
「にゃー」
円の肩に乗ったにゃーくんは、刀に撫でられると気持ち良さそうに鳴いた。
「……なんだか、にゃーくん、たくましくなったような気がするけど、気のせいかな……?」
「ふふ、にゃーくんも少しだけ大人になったんだよ」
商店街の野良猫騒動はひとまずおさまったが、まだボン太の恋は終わってはいない。
その日、商店街近くの、コスモスの咲く空き地に、一匹の猫と人間たちが集まっていた。
猫はもちろんボン太。らしくもなく緊張した面持ちの彼に、美野梨の通訳でアリーセは話しかける。
「いい、ボン太。想いを伝えるのはいいわ。でも、いきなり迫っちゃ駄目よ? まずはお話して、相手のことを知って、自分のことも知ってもらって……お友達になってから、ゆっくり、ね?」
『お、おう……』
この空き地はアリーセが聞き込みをして見つけた場所だ。そよそよと風にゆれるコスモス……デートの場所にはおあつらえ向きだろう。
「それから、これ……モモにプレゼントしてあげて」
『なんだこりゃ、コスモスの花冠か……?』
「お花を摘んでしまっては可哀想だから、造花で作ったの。ボン太のことだから、プレゼントなんて用意してなかったでしょ?」
『う、うるせぇな……』
「この冠、黒依さんが作ったの? 器用……なのね?」
美野梨はよくできた冠に感心した。
「ええ。うちは雑貨屋だから、こういうの作るのには慣れてるのよ」
「そうなのね。モモは花が好きみたいだから、きっと喜ぶわ」
「……ボン太、俺からもプレゼントがある」
そう言って、修は猫缶を取り出した。
『! んだよ、くれんのか?』
「ああ、おまえにじゃない。モモにだ。それがあの子の好物らしい。プレゼントに良いと思うぞ」
それから、かなえと荒太郎もボン太に話しかける。
「ありがとうな、ボン太」
『……は? なに、いきなり礼を言ってんだ?』
「ボン太は知らないかもしれへんけど、うちとこーたんがラブラブなのはボン太のおかげなんや。いつか、お礼を言いたいと思ってたんや」
「そうそう。いろいろあったけど、ボン太がいなきゃかなたんと出会えなかったよー」
荒太郎は後ろから、ぎゅっとかなえを抱き締めた。
「うちは毎日こーたんに恋しとる、大人になってもきっとそれは変わらないで。ボン太もモモちゃんと毎日恋できるとええね♪」
「君はほんとに、皆を幸せにしてくれる猫なんだから、自信持って!」
『俺に、ありがとう……だなんて、変な奴らだな……』
「……あ、モモが来たわ……!」
美野梨がモモの姿を見つけると、そそくさと皆茂みの陰に隠れた。あとはボン太次第だ。
『……あ、ボン太さん』
『お、おう。呼び出したのに、待たせちまって悪いな……』
『ううん、今来たところだから……ふふ、ここ素敵ですね。綺麗なコスモスでいっぱい……』
『あ、ああ。その……おまえに似合うと思ってこんなの持ってきた。やるよ』
『わぁ、コスモスの冠……! 私の好きな缶詰も……!』
冠を被せてあげると、モモは目を輝かせた。
『じ、実はよ。俺はおまえと仲良くなりたくてよ……。もっと、おまえのことが知りてぇんだ。それに、俺のことも知ってもらいてぇ。俺みてぇな汚ぇ猫に興味ねぇかもしれねぇが……知ってもらいてぇんだ。そ、その……』
ゴクリとボン太は息を飲む。
『その、俺はおまえのことが、す、好きだからよ……』
『ありがとう。私もボン太さんのこと好きですよ』
『ほ、ほんとか!?』
『ええ。大好きなお友達。私もボン太さんのこともっと知りたいです』
『え、あ……と、友達からでもいいんだが、お、俺が言いてぇのはよ。そういう好きじゃなくて……ま、まぁいいか……』
まずはお友達から……ボン太の恋は少しだけ前に進んだようだ。
「……これにて一件落着だな」
修は望遠レンズ付きのデジカメで、二匹の写真を撮った。優しそうなモモと、赤くなったボン太。幸せそうな写真だ。
「……? あれ、やがみん。もう一匹猫が来たよ?」
「……もう一匹? あ、あの山猫、この前の猫じゃないか?」
現れたのは、一輪の真っ赤な薔薇をくわえた村雨。彼はボン太をそこにいないものとしてスルーすると、うやうやしくモモに花を差し出した。
「……あの山猫、なんて言ってるの?」
嫌な予感がしつつも、アリーセは美野梨に訊いた。
「『モモ。君はこの花のどれよりも美しい。俺は君という花を愛でたいんだ……俺とつがいになってくれないか?』って……あ、ボン太が『邪魔すんじゃねぇ、このくそスカシ!』って……」
「あかん! あの二匹、猫パンチで牽制しはじめたで!」
天高い秋の空に、ぶにゃ〜〜〜〜ご、と大きな声が鳴り響く。
猫たちの恋はまだ始まったばかり……。爽やかな秋の日差しは、三匹の恋の行方を暖かく照らしていた。
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
梅村象山
ファンレターはマスターページから!
マスターの梅村です。
シナリオにご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
野良猫ボン太と気の良い皆さんの物語、如何でしたでしょうか?
楽しんでいただけましたら、うれしい次第です。
ちなみに、梅村は猫は好きなのですが、
撫でると意外にコリコリしてるところは苦手だったりします。
あ、生き物感すごい……ってなります。。。
それでは、また別のシナリオでお会いできたら嬉しいです。
梅村でした。
↑ページトップに戻る
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
野良猫ボン太の恋わずらい
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
梅村象山
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月27日
参加申し込みの期限
2015年02月03日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月03日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!